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建築知識2024年3月号「世界で一番美しい建築模型・ジオラマ・ミニチュアのつくりかた」

ずいぶん前に安藤忠雄の「住吉の長屋」「小篠邸」などのまねごとの建築模型を趣味で作っていたりして、以前から建築模型に興味があります。

建築模型はスチレンボードやスタイロフォームなどを多用するなど、プラモデルなどとは異なるものとして発展してきた感じで、建築関係者でない自分のようなものには、建築模型の実物を見る機会や、製作手法のノウハウなどを目にすることが少ない領域に思えます。

1ヶ月くらい前にたまたま立ち寄った本屋さんで、建築知識2024年3月号「世界で一番美しい建築模型・ジオラマ・ミニチュアのつくりかた」というの平積みされているのに目がとまり購入してみました。

内容は材料や道具の説明、材料毎の基本的な加工方法や、建築模型の作成手順などが網羅的に説明されています。また、完成度を高めるためのさまざまなテクニックが紹介されています。紹介されている手法がこれを読めばすぐにできるようになるとは思えませんでしたが、何か作るときのヒントとなると思いました。

また、3Dプリンターやレーザーカッターなど最近使われているデジタルファブリケーションに関しても解説されています。

さらに建築模型の範囲にとどまらず、ジオラマの情景師アラーキーさん、シルバニア模型のKaneFettさんの解説なども含まれており、ジオラマやミニチュアの範囲も含まれた解説がされています。KaneFettさん自身もnoteで紹介されていますね。

全体的に限られたページ数の中でできるだけ多くの解説をしようとしているためなのか、1ページに含まれている情報量がかなり多めです。なので、読むたびに新しい発見があるかもしれません。

いわゆる建築模型の範囲にとどまらず、ジオラマやミニチュアの解説も含んめたのが、専門家(建築家や学生など)にもそういったテクニックが必要とされているからなのか、建築関係にとどまらず幅広い読者層を狙ってのことなのかは分かりませんが、自分的にはとても興味深く読むことができました。

建築知識では以前(2007年)にも建築模型のテクニックを特集した物が出されていましたが、建築模型の製作過程を丁寧に解説しているという点では、2007年の方が写真や説明が多くてわかりやすいように思いました。

ちなみに建築模型の網羅的な解説をした書籍としては、「建築模型をつくろ」が良いようです。建築学科の教科書としても使われているようです。

また、建築模型関係の機材には、東京お茶の水のレモン画翠が充実していますね(以前は美術関係の画材のお店だったと思っていたのですが、いつの間にかフロアの大半が建築模型関係になってた)。

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