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『ウルトラセブン』観ました。(第11話〜第20話まで)

凡例のようなもの

 以下の感想は視聴当時(2020年2月22日〜2020年4月5日)にふせったー(指定した箇所を伏せ字にしてツイート出来るツール。追加で長文も付けることが出来る)を使用してツイートしたものです。省略した句読点の追加や、語句の統一程度の推敲はしましたが、ほぼそのまま掲載しています。
 今回は第11話から第20話までの分を扱いました。
 全体的にネタバレや、感想を読む方が視聴していることを前提とした内容です。まだ未視聴の方は、その点をご留意ください。

『ウルトラセブン』第11話観ました。

 まさに、「ウルトラセブン、死す!」という感じの回でしたね。
 いきなりモロボシ・ダン=ウルトラセブンが死んでしまったのでどうしようかと思いました!
 「カメラで撮影されることによって、命が吸い取られる」というのは、一昔前に聞いたカメラに纏わる迷信みたいでしたね。今回の事件の謎は、昔ながらの迷信をうまく利用した、まさに空想科学らしい話だったと思います。
 今回登場したワイルド星人は、侵略目的ではないが、自分の星の人間の老いた命を若く蘇らせたいと願っての犯行でした。ですがやはり、他の命を奪い、利己的な目的で利用するのは、侵略行為も同等だと思ってしまいます。キリヤマ隊長も言っている通り、「自分の命は自分ひとりのものだ」と思います。
 この事件で被害に遭い、辛くも命を取り戻したモロボシ・ダン=ウルトラセブンは、事件解決後に「一度死んだお陰で、命が惜しくなりましたよ」と言っていますが、ウルトラマン達の生死観はどうなっているのでしょうか。『ウルトラマン』最終回で、ウルトラマンはゾフィーに「私はもう2万年生きた」と言って自分のことはいいからハヤタに命を与えるようにと頼んでいます。ウルトラセブンもそのくらい生きていると思うのですが、どうなのでしょうか。わたしはなんとなく、「自分の人生に満足しないまま死にたくない」と思ったのかなと思ったのですが、この後そういったことについて言及する機会があればいいなと思います。

(第12話は諸事情で観れないというのは、本当なのですね)

『ウルトラセブン』第13話観ました。

 キリヤマ隊長とクラタ隊長の編隊飛行と連携プレー、素晴らしかったですね!
 今回はタイトルも『V3から来た男』ということで、宇宙ステーション「V3」からやって来たクラタ隊長とキリヤマ隊長の友情が描かれました。当初、亡くなったことになっていたクラタ隊長が生きていることを確信するキリヤマ隊長の暗い部屋でのシーンは、短いシーンながらもキリヤマ隊長とクラタ隊長の厚い友情を感じさせました。そして話が進むうちに、冷静に、しかし部下の命を最優先に考えるキリヤマ隊長と、情熱的で、部下を異星人に皆殺しにされて敵討ちに燃えるクラタ隊長の、正反対の性質、しかしそれが上手く噛み合っていたらしいことも分かっていきました。しかもそれを、ウルトラ警備隊のメンバーが理解し、下で支えてくれているのが良かったですね。何よりも、異星人とのドッグファイトでクラタ隊長とキリヤマ隊長の連携プレーが見られたのが素晴らしかったです。
 戦闘シーンでは、他にもウルトラセブンの新技・ワイドショットが見られたのが良かったですね。前作『ウルトラマン』やこれらの作品よりも世代が新しいですが映画『ULTRAMAN』や『ウルトラマンネクサス』を見ている者としては、あの腕をL字に組んでビームを発射する振りがあると、どうしてもワクワクしてしまいます。これまで使っていた、額から放つエメリウム光線や、アイスラッガー投げが通用しない敵に用いていくのでしょうか。これからも楽しみですね。

『ウルトラセブン』第14話観ました。

 まさに連続ドラマのようなハラハラ感のある終わり方でしたね! 次回も楽しみです。
 関西地域で発生した連続殺人事件が今回の話の発端になりました。フルハシ隊員が殺人事件の捜査に乗り出そうとした時は、『ウルトラマン』のアラシ隊員の積極的でたまに命令違反をしがちなところを思い出し、少し微笑ましく思いました。殺人事件の捜査はキリヤマ隊長が隊員達を諌めたことによって止められますが、結果的に殺人事件の被害者と次の任務が繋がっていくことになりました。そこでウルトラ警備隊が『ウルトラセブン』の話の中では初めて神戸へ出張することになりました。『ウルトラマン』ではゴモラ登場回で大阪へ出向いていますが、このように各地が舞台になるのは珍しくて面白いですね。また出張の機会があればと思います。
 また、今回は潜水艦を救出するためにウルトラ警備隊の新しいメカが登場しました。Uボートみたいにシュッとした形がかっこいい潜水艦でしたね。これからも登場の機会に恵まれて欲しいです。
 そして何より、今回はロボット怪獣が登場しました。分かれていたパーツが合体して組み上がり、人の形になっていく様子はとてもかっこよかったです。ウルトラセブンのエメリウム光線やアイスラッガーをもろともしない堅固さはとても魅力的です。しかしその反面、ウルトラセブンが伸し掛かられ、押し付けられて追い詰められていくのはとても怖いし不安が募ります。今回は怪獣が腕を振りかぶったところで終わっているので、次回こそセブンが怪獣を打ち破ることを祈ってやみません。

『ウルトラセブン』第15話観ました。

 結果的に騙されたとは言え、ペダン星人が言った言葉は深いと思います。
 前回からの戦いは、ロボット怪獣が撤退して行ったことで終わりましたね。あのまま戦闘が続行されていれば、さすがのウルトラセブンも消耗するだけして、ただでは済まなかったと思うので、あれで終わって良かったと思います。
 施設の警備が強化された時のウルトラ警備隊員達の変装がとても良かったですね。正直「仮装」だった気もしますが、隊員達の貴重な他の職業の制服姿や、モロボシ・ダンのスーツ姿が見れて楽しかったです。中でもアンヌ隊員がウィッグまで使って変装していたのにはびっくりしました。
 アメリカ支部から来た女性科学者に化けていたペダン星人とダンの会話は、結果的にペダン星人の欺瞞に終わったとは言え、意義のあるものだったと思います。
 「僕は地球の平和のために働く!」「地球が良ければ、他の星はどうでも良いの?」
 「あれは観測用ロケットだったんだ!」「他人の家を覗いたり、石を投げることは愚かなことだわ」
 これらの会話は胸に刻んでおきたい言葉だと考えます。
 ペダン星人は結局、「やっぱり地球は侵略しよう。あのように美しい星は見たことがない!」と言って侵略を開始しますが、わたしは宇宙人達が「地球は美しい」と言うたびに疑念を持ってしまいます。環境問題はあるし、戦争は繰り返されるので、自信がなくなってきているのだと思います。メトロン星人の回では「安心してください。これは遠い未来のお話です」と言っているので、『ウルトラセブン』自体が遠い未来の話なんだと思いますが、未来には地球は美しい星になっているのでしょうか。そう思えるように自信がついているのでしょうか。
 そんなことも考えながら、『ウルトラセブン』を見ています。

『ウルトラセブン』第16話観ました。

 このところ、地球からの侵略を受けたと誤解される回が多いので、今までの考えを改めさせられています。
 今回は地球が宇宙開発用に送った無人機に、地球への誤解を抱きながら仕返しを企む宇宙人がついて来るという話でした。ここのところ、地球側が送ったロケットなどを侵略だと解釈し、仕返しを企むという系統の話が続きます。確かに、無限に広がる宇宙は、それこそ無限大の夢の塊のようで、新しい土地や資源の宝庫のように思いがちですが、それと同時に、地球人類や他の動植物みたいに生物がいる可能性もあるのですよね。もし、今地球に見も知らぬロケットが降りたったらどうなるでしょう? それこそ、他の星からの侵略と思ってしまうかも知れません。前回で宇宙人が言っていた言葉が身に染みます。
 ところで今回は初めて夜の戦いが繰り広げられました! 今まで真っ昼間の戦いがほとんどだっただけに新鮮です。暗闇に光るウルトラセブンと怪獣の目がかっこよかったです。
 また夜戦を拝見できればいいなあと思います。

 『ウルトラセブン』第17話観ました。

 「モロボシ・ダン」のモデルになった人物が登場する、ウルトラセブンの秘密に迫った貴重な回でしたね!
 ウルトラセブンの人間態としての「モロボシ・ダン」のモデル・次郎が登場しました。ウルトラセブンが最初に地球に来た時に、勇気ある行動をした次郎を気に入り、尊敬し、称える意味で、彼にあやかって彼の姿をとったのですね。『ウルトラマン』と『ウルトラマンネクサス』、そして『ウルトラセブン』の今までの回しか『ウルトラ』シリーズを観れていないのですが、地球を訪れるウルトラマン達は人間の形を取る時には大抵の場合、自分が気に入った人間、認めた人間、応援したい人間の姿を借りていますね。そういう意味では、ウルトラマン達の変身者や人間態のモデル達は「人間のあるべき姿」「人間の鑑」なんじゃないかなと思います。そう思えば、ウルトラマンのファンの子供達が「ウルトラマンになりたい」と憧れを抱くのは当然だと感じました。わたしもいい歳の人間ではありますが、ウルトラマンに認めて貰えるような人間になりたいし、そうありたいと思いました。
 今回はロボットが防衛する地下大都市が登場しました。あれは結局、誰が何のために作った都市なのかはっきりしませんでした。登場人物達やナレーションの言葉では、あれは「宇宙人の建設した地球侵略基地」か「旧い地下文明が作った都市」のどちらかとなっていますが、前者ならウルトラ警備隊の本来の活動目的通りに宇宙人の侵略を阻止したことになり、後者なら同じ地球人の街を破壊したことになります。ウルトラ警備隊は地球を守ったのでしょうか。そこがモヤモヤした状態で終わるのは、ある意味で『ウルトラセブン』らしい終わり方だったと思います。

『ウルトラセブン』第18話観ました。

 キリヤマ隊長の言葉が身に染みる回でしたね
 今回はアマギ隊員とソガ隊員にスポットが当たった回でした。アマギ隊員は役をされている方が『ウルトラマン』でウルトラマンをされていた古谷さんなのもあり、高所恐怖症という面があることには意外性を感じました。ソガ隊員を探して叫びながら森の中を歩き回るアマギ隊員には、少数精鋭のウルトラ警備隊所属の人間らしからぬ、一般人のようなところがあり、親近感を感じます。ですがソガ隊員を見つけて二人で行動するようになってからは、冷静で前向きな考えや判断を下しているので、心強さもあると思いました。
 登場したベル星人は上空に異空間を作り、以前にも事故を起こしていました。今回のウルトラセブンと警備隊の活躍でベル星人の侵略行為は阻止されましたが、異空間から脱出した時のキリヤマ隊長の言葉は身に染みると思います。
「神なき知恵は知恵ある悪魔をつくることなり」
どんなに優れた力を持っていても、悪いことに利用してはいけない。繰り返し思い出したい言葉ですね。

『ウルトラセブン』第19話観ました。

 バド星人の容貌、怖かったですね!
 地球と月をバリアで覆ってしまう計画「プロジェクト・ブルー」を巡って、責任者の博士と侵略を企むバド星人が対立する回でした。「プロジェクト・ブルー」に関しては、モロボシ・ダンが「地球と月の行き来しか出来なくなるので、地球の宇宙開発に影響が出るのでは?」と心配している様子でしたが、ウルトラセブンが地球を防衛する上では利点しかないと思います。なのでその場の空気に合わせた発言だったのかなと思ってしまいますね。
 一方で「我々は宇宙帝王なので、自分達の他に地球のように文明を持った星が許せない」として地球侵略を企むバド星人でしたが、鏡を出入り口として仕込んだり、気が狂う光線を利用出来る割に、ウルトラセブンとの戦いではビームなどの兵器を使用せずに肉弾戦に持ち込んだのには違和感を感じてしまいました。道具を見せた時には、「おっ、ビームでも出すのかな?」と思ったのですが、結局メリケンサックのように拳に握ってセブンに腹パンしただけだったので意外でした。ウルトラセブンも珍しくエメリウム光線やアイスラッガーを使いませんでしたね。これが当時の流行りなのでしょうか。時代を感じますね。

『ウルトラセブン』第20話観ました。

 『ウルトラセブン』では飛行機だけでなく、地中探査車の活躍も多いですね。
 今回は謎の地震の調査がテーマでした。やっぱり地震の原因は異星人が地球の核を掘削していたことでしたが、『ウルトラセブン』での宇宙人による地球侵略は、怪獣や円盤を始めとする武力による侵攻をはじめ、地球人の自滅を狙うものだったり、今回のように地球そのものに異変を来したりするものだったりと、方法が多岐に渡るのが面白いですね。
 また『ウルトラセブン』ではウルトラホークなどの航空機による活躍の他、マグマライザーのように地中探査車の活躍が多いのも楽しいですね。次回は海中が舞台になりそうですし、いろんな場所でのウルトラ警備隊の活躍がこれからも楽しみです。

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