見出し画像

診断士試験合格のために必要なこと(1次試験編)

ここ1か月くらいの間に中小企業診断士試験のことを教えてほしいというという問い合わせをいくつか頂いたので、私なりの診断士試験の合格の為に必要なことを綴ってみました。今回は1次試験についてお伝えします。

なぜ中小企業診断士になりたいのか目的を明確にする

まず、中小企業診断士試験は、合格率がおよそ1次試験20%、2次試験20%合計4%の難関国家試験だということをお伝えします。その難関を乗り切るためには、強い目的意識が必要です。なぜ、中小企業診断士になりたいのかを明確にしておきましょう。独立のため、社内でのキャリアアップのため等等人によって、目的は異なるのは問題ありません。その強さによって合格する確率が変わります。

例えば私の場合には衣料品卸会社に勤務していた27歳の時、勤務先で中小企業診断士にコンサルを受ける機会があり、その存在を知りました。そして、資格学校の中小企業診断士のパンフレットで中小企業診断士は、「中小企業を支援する仕事。将来独立することも可能」というフレーズを見て、「これだ!」と、この資格試験に全力を注ごうと決めました。会社での仕事はやりがいを感じていたものの、40代50代になっても続けたいというものではなく、いずれは独立したい、そして世の中の役に立ちたいと日頃から感じていたのです。パンフレットを見た時、その手段が診断士試験に間違いないと直感が教えてくれました。

画像1

勉強を面白いと思う心

どの資格試験でもいえることですが、嫌な分野の勉強をしても辛いだけで全く身につきません。「面白いからこそ継続できる」のです。診断士の勉強を面白いと思えるのかが重要です。そのためには、まず1次試験において好きな科目を1科目以上持つこと。それを得意科目にすることが大切です。私の場合は「企業経営理論」を初めて受験校で受講した時「やばい!面白い!」とハマってしまいました。特に経営戦略やマーケティングの分野は、会社員時代の勤務先の状況に当てはめることで、「なるほどー、うちの会社の課題はこの部分とこの部分だな」等、想像力を生かして理解を深めました。

記憶力がいいのか、悪いのかは関係ありません。診断士の勉強を面白いと思えると勉強を継続でき、不合格でもまたチャレンジすることが出来るのです。私も2次合格に5年掛かりましたが、止めようと思ったことは一度もありませんでした。診断士の勉強が好きだったから。絶対制覇したいと思っていたからです。

自分の性格や環境を知る

1次試験は市販テキストを使って独学で勉強して合格する人も多いです。一方、TACやLEC等の受験講座を受講する方法もあります。どちらがいいのかは、自分の性格や性質、生活環境によって分かれます。

独学で勉強できる人は、自分を管理ことが出来、かつ勉強に打ち込める環境がある人です。私の知人でも独学で合格した人が多くいますが、朝4時に起きて出社前に勉強し、土日は家族サービスを断ち切って時間を確保。これを継続していました。コストパフォーマンスが高いですね。

一方で、受験校に通う方法があります。この利点は、自己管理が弱くても受験校のカリキュラムに沿って勉強するのでペースメーカー代わりになることです。1次試験は7科目もあり、膨大な量を学ばなければなりません。限られた時間で効率よく、インプットとアウトプットを行って合格レベルに持っていく必要があります。しかも働きながら、家族も持ちながらということを考えると自分以外にペースメーカーを持つことは無駄ではなく、必要な投資だと思います。

私は後者の方で、自分の管理が苦手で、家でもすぐテレビやゲームをしてしまう弱い人間ということを知っていたので、迷わず受験校に通いました。お金がかかりますが、それでよかったと思います。独学か受験校かは自分の性格や環境をまず知ることで検討してはどうでしょうか。

型を決める

独学の方に多いですが、学習スタイルが決まらないまま、受験を迎える人がいます。この方たちは自分なりの勉強の型が決まっていないため、安定した点数を出すことが出来ず、受験が運任せになってしまいます。まずは自分なりの学習スタイルの型を確立しましょう。

そのためには学習計画を立てることをお勧めします。年間・月間のスケジュールです。例えば1月は企業経営理論と運営管理のインプットで、平日は朝3時間勉強し、土日は7時間の時間を確保。使う教材は受験校のテキストと問題集…。あくまで例ですが、学習スタイルは出来るだけ崩さないことが大切です。仕事で忙しいから今週はやらない、来週は2倍頑張ろう…。というようにやったり、やらなかったりすると成果が安定しません。せっかく覚えたことをもう一度覚え直す必要があり、かえって生産性が落ちます。

毎日継続できる学習スタイル「型」を早い段階で確立しましょう。受験は運的な要素もありますがそれは一定の成果が出る「安定した基盤」が出来てからの運なのです。

画像2

暗記ではなく理解すること

1次試験は暗記科目だと言われます。ただ7科目の膨大な量を暗記することは可能でしょうか。正直私の場合は無理でした。そこまでの暗記力はなく、それよりもなぜその解答になるのかを理解する「理解型」の学習をしていました。暗記型の場合は、例えば、過去問を使って理論を暗記しても、次に違った角度で出題されたら対応できない場合が多いです。それはその問題の理論全体を理解していないからです。

理解型の学習は、頭で覚えるのではなく、「分かる」「納得する」まで一問の復習を止めない。理解できた時は「なるほど!そうだったのか!」と頭の中の花がパカっと開く感じがします。そのためには、問題を間違ったときの解説を熟読することはもちろん、テキストを振り返ってその周辺の理論も理解しておくと、次は同じ理論が違った角度で出題されても対応できるようになります。暗記よりも理解する方が結果的に効率的に点数を底上げすることに繋がります。

画像3

というわけで今回は1次試験のための必要なことを私なりに書きましたが、やはり診断士試験の勉強が面白いと思えるのかが大切だと思います。面白いと思えたら継続できます。まずは興味を持つ科目を作りましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?