見出し画像

【私的Disc Review-008】 Global Communication – The Groove

家で飼っている柴犬は年齢がわからない。7年前に保健所から引き取り迎え入れた犬で引き取った時点で年齢も以前の暮らしぶりもわからなかった。
獣医に見せるとおそらく5歳から7歳くらいだろうということだったが、そこから7年足して現在12歳から14歳くらいということだろう。だがそれにしては若々しい。確かにうちにやって来た時から口の周りのひげはやや白くそんなに若い犬という感じではなかった。そんなウチの犬も今年の初め右前足の付け根の部分に大きな腫瘍が出来、断脚せざるおえない状況になり右前足を肩の関節からはずしとってしまった。
三本足の犬。散歩も以前のように行きたがる。
本人も三本足になってしまったことを気にしてないようだ。(犬だから当たり前か)散歩ですれ違う人は色んな反応をする。悲しそうな顔をする人、杖をついて歩く足の不自由なおじさんは「元気付けられる」と言ってくれる。
この前はいかつい植木職人のにーちゃんが笑顔で寄ってきて「俺、交通事故で怪我して腰にプレート2枚入れてるんやけどこの犬見たらなんか俺も負けてられんわ!励まされるー!」と言われた。
意外にもこの三本足で健気に散歩している姿は周りを元気にさせる作用があるようだ。本人は何も意図してないのに。

Global Communication – The Groove

このレコードは12インチシングル盤で97年にリリースされた。
97年頃はこの手のスタイルのHOUSE MUSICが数多くリリースされていたがとりわけこの曲はとても衝撃的だった。
生っぽい演奏と打ち込みの混ざり具合が絶妙で特にBASSのGROOVEが完全にハマっている。エレピ、フルート、トランペットが花を添えクールにJAZZ'inに展開していくダンサーミュージックだ。特筆すべきは後半のブレイクからのベースソロがとにかく気分を高揚させる。
Tom Middleton & Mark Pritchardによるセンスが光る。

以来ずっとAll Time Favoriteととしてレコードバックの中に入りっぱなしだ。いったい今まで何回この曲をかけたかわからない。
DJの間では「CLASSIC」という概念があって「All Time Favorite」とニュアンス的には近いけど、もうちょっと「伝説」とかそんなニュアンスが加味されたような意味だろうか?
過去から現在まで人々が集まり踊る場所でDJがかけ、その都度盛り上がった記憶の積み重ねが「CLASSIC」という概念だろか?
「CLASSIC」な曲は同じ曲を一晩の中で何回かけても盛り上がる。
しかも腕のいいDJは同じ曲を何回かけても毎回違って聞こえてしまうから不思議だ。

この曲がリリースされて24年経つが毎回盛り上がるし、個人的にではあるけれど色んな記憶の積み重ねがある。そして毎回聞くたびに曲に新たな発見がいまだにある。私的「CLASSIC」な曲かもしれない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?