放射能と絵

放射能をもつ物質を使って絵を描いている。
写真のフィルムは、目に見える光だけじゃなく、放射線にも感光するから、光が当たらないように密封した大判のフィルムの上で、モナザイトやラジウム鉱石(こちらも直接手に触れないよう密封されている)をペンの代わりに動かす。直接フィルムに触れるわけではないから、絵を描くジェスチャーをしているようにしか見えないだろう。原子核が崩壊し放たれた放射線が、フィルムに衝突し感光させる。放射線が放たれるタイミングや方向はコントロールできないし、思ったとおりに描くことはほとんどできない。フィルムを現像してみるまで実際どんな絵になっているかはわからないけど、そこがおもしろい。真っ暗な画面に、白い点や針でひっかいたような線。銀河にも見えるし、菌類や微生物の世界にも見える。
こんなかんじで、けして思いどおりに描けるものではないけど、現像してみて驚くことがある。ときどき意図しないものが写っているのだ。ひらがなのように見えるものが画面のあちこちにちらばっていたり、光の塊がどうみても人の顔のように見えたり。目の錯覚に違いないと思いながら見直してみても、どうしてもそのように見えてしまう。
これも心霊写真といっていいんだろうか?


ろきせの今日のお題は「放射能」「絵」
https://shindanmaker.com/981568

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