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A キリエのうた

良くも悪くも岩井俊二作品でした。

道連れにした後輩達は、3時間の上演時間に「長いな〜」と感じたみたいですが、好きな人間からすると、体感90分でした。

相変わらず役者を綺麗に撮っています(これは本当に凄い!)。初めて広瀬すずを👍いいね!と思いました。
演技をちゃんと観るのはハジメマシテな松村北斗も、とても良かったです。
アイナ・ジ・エンドも頑張っていました。

台詞が心地良くて、引っかからずに頭にサラサラ入ってくる感じは、最近感じた事ない感覚でした。
"あー俺は、やっぱり岩井ワールドが好きなんだなー"と、改めて実感する幸せな時間でした。

ただ、後輩達が長く感じたように、いらないシーンが多くて(僕は好きですが!)、それこそ90分ぐらいにギューとつめたら、展開早くなって、辛抱を知らない若者達はもっと楽しめたのではないか?
時間軸がバラバラすぎて観ずらいだろうなとか、砂浜のシーンは、もっとベタにキメにいっても良かったのでは?
全体的にもう少し解り易くしないと、若い奴等は逃げていくだろうなとか、思う所は多々ありましたが、そんな事は釈迦に説法、なにもかも全部解っていて、これなんでしょうから、商業的に考えて、解り易くあれこれしてしまったら、それは岩井俊二では無くなってしまいます。

描きすぎず、語りすぎず、テーマは人それぞれ。

そういった意味で、良くも悪くも岩井俊二作品でした。
好きな人はたまらなく好き、駄目な人はあんまり… それで良いんだと思います。
僕は、満足でした。

久しぶりに「Love Letter」やら「花とアリス」を観たくなりました。

東映 2023年11月

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