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あのたび -バリ北中部の食と闘鶏-

 ほとんどの旅行者はバリ島へ飛行機で入国する。しかしボクはジャワ島からバス・電車・船を乗り継いで行こうとしている。

 前日泊まったブロモ山からバス10000Rp(≒140円)でプロポリンゴの町まで降りる。5000Rpで駅まで移動し、ビジネスクラスの電車30000Rpでジャワ島東端の町クタパンに到着。ここからフェリー3500Rpでバリ島のギリマヌクへ。ジャワ島とバリ島の距離は意外と近い

 1kmほど歩きターミナルへ。Westパプワを旅行してきたというウィリアムが居たが他に外国人はいない。メジャーなルートでないからか人が集まらないとターミナル乗り物は出発しないという。待っている間にさつま揚げのようなスナックを500Rpで買って食べる。うまい。ペンペというインドネシア伝統の揚げ物のようだ。

 バリ島はドラゴンクエストのスライムを上下逆さまにしたような形の島で、大きさ的には東京都くらい。空港やビーチや自然に囲まれたウブドは南側にある。ボクは北西辺りから入島したことになる。

 すでに日が落ちて暗くなってきたので人数は揃わないがドライバーにお願いして25000Rpでロビナへ。ロビナはバリ島の北辺にあるビーチである。車内で眠かったが星空は綺麗に見えた。降りたところで客引きに誘われ、探すのも億劫なのでそのDUPA HOTELへ。部屋はキレイでバス・トイレ付き+朝食付きで30000Rp(≒420円)という値段ではバリでは破格に安い。部屋は4階で眺め良し。涼しく蚊もいない。ぐっすりと眠れた。

 朝食はバナナパンケーキ+ティー。浜へ歩いていくが汚く物売りがしつこい。
 宿の人にツアーに誘われ10万Rpと提案してくるが5万Rpで応じる(バイクだと3.5万Rpだったらしい)。GitGitの滝はこれぞ頭の中で想像する通りの滝であった。付近に冷たい温泉があり入場料3000Rp。インドネシア人が多数。2メートルの深さで泳げて気持ち良い。他に仏寺にヒンドゥーが混じった様式の建物はミニボロブドゥールぽくて美しい。

 水や紙5000Rpで買う。パイナップルを買ったらその場でカットしてくれた。手際よい。+いもなど5000Rpで食べて同じ宿でもう一泊。

 次はバリ中央にある丘Danu Bratanへ。ターミナルからターミナルへ連れ回され3000+3000+10000Rp。
 バリ島では毎日どこからしらでヒンドゥー文化の祭りが行われており、偶然出くわすこともよくある。このDanu Bratanでも白と黒の衣装に身をまとった多くの人がたくさん道を練り歩いていた。葬式なのかもしれないが。

 Danu Bratanの湖沿いに歩いて30000Rpの宿を見つけ宿泊。土産物屋らしきところでいちご✕2個。甘酸っぱいが大きくてうまい。小高い高原地だからいちごの産地なのかもしれない。モロコシとピーナッツをふかしたのも合わせて10000Rpうまい。
 モロコシはこの町のシンボルにもなっていて、石碑や彫刻を道のそこここでみかける。

 植物園があり入場利用3000Rp。運慶・快慶のような大きい彫刻があってかっこよい。シダコレクションやバラコレクションが見事。中には芝生のサッカーコートやテニスコートがある。セレブの避暑地なのかもしれない。

 SAKURAという店がありナシゴレン6000Rp。宇多田ヒカルの曲が流れていた。日本の歌を聞くのは何ヶ月ぶりだろう。さらにサテ(焼き鳥)2000Rpとムルタバ(ひき肉たまねぎ入りのクレープ風)3000Rpにビール。こりゃ極楽だ。

 寄り道したら闘鶏をやっていた。立派な大きい鶏が2匹。足の爪あたりにカミソリを縛り付けられていてお互いがお互いを切り裂いて戦っている。周りの地元民は庶民の娯楽でお金を賭けているようだ。片方の鶏は血だらけになる。負けたら殺されて食べられてしまうのだろうか。

 日本人は普段から生きたままの魚をさばくのを見たりしているので、「うわっ痛そう」くらいにしか思わないが、そこにいた欧米人女性は目を覆い吐きそうな表情で貧血になったのかというほど気分が悪そうだった。闘鶏は残酷にみえるのだろう。欧米人は肉食文化のくせにそういう屠殺の場面とかに慣れていないのが意外だ。

 ブブールを食べる2000Rp。辛いが旨いお粥だった。ローカルのマーケットがあり新鮮な食材が安く売られている。いちごパックが1500Rpとかトマト3個1000Rpとか宿に持ってかえって食べる。ムスリムっぽい店のナシゴレンも4000Rpでビッグボリューム。満足。

 バリはもっと高いリゾート島のイメージであったが、北部から中部はリーズナブルで豊富な食材があり涼しく快適だった。

バリ島ルート

(つづく)


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