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D&D2024年版ウォーロックまとめ

こちらは、6月26日に配信された「New Warlock | 2024 Player's Handbook | D&D」の内容を日本語でまとめたものです。必要な解説も中に交えて説明するので、初心者も読みやすいです。

2024年版って何?OneD&Dはどうなったの?

現在のD&D5版は2014年に英語で発売されました。今の日本だと割と最近まで公式が流通を初めて知名度が上昇していますが、実は10年も前に作られた割と年季のあるシステムです。

今後の商品展開に耐えうるしっかりとした基盤を作りつつ、10年前にはなかったリソースを注ぎ込んで豪華にリマスターしよう!……というのが「D&D2024年版」です。ここではクラスの一つであるウォーロックが取り上げられています。

こちらはえいりが解説していた当初はOneD&Dの名前で知られていましたが、これは開発コードらしく、今では正式名称が変わっています。
概ねOneD&D=D&D2024だと思ってください。
以下の解説動画プレイリストに当時のOneD&Dのルールを追っていた配信を見られます。調整中のデータを先行して和訳で見れるのでお勧めです。

https://www.youtube.com/playlist?list=PLtUXRdiM2VKii0pAGqW7LMkp-_HcAwEp4

ここからが動画の内容になります。

その前に前提情報の解説です。
エルドリッチ・ブラスト:ウォーロックの象徴的な初級呪文です。他の初級呪文はキャラクターが成長するとダメージダイスの個数が増える(1d10->2d10等)けど、こちらは攻撃回数が増えます。よって、高レベルウォーロックはこの呪文を使えばファイターと同じぐらい多くの攻撃が可能です。さらに、押出、引き寄せ、ダメージ強化などを施すことが可能で、ウォーロックは「固定砲台」として戦うことがサブクラスにかかわらず最適解になりがちでした。ここではそれの緩和が試みられている。

概要

みんなに愛されているこのクラスの契約相手、妖術、特別な呪文発動能力など、良いところをそのままに新たな改善をどのよにもたらせるか考えていた。

妖術

もともと2レベルで獲得するのが1レベルで獲得になった。
最終的には2014年より多くの妖術を獲得できるようになる。
そのために、妖術をすべて再確認し、強さ、前提条件、獲得レベルが本当に適切なのかを確認した。
おおよそ妖術の前提条件となるレベルは下げられたが、1レベルで妖術が獲得できることから前提条件がなかった妖術に新たな前提条件が加わった。

かつては契約の恩寵だった3つの特徴が妖術になった
剣の契約、書の契約、鎖の契約はやろうと思えばレベルアップで妖術として全部獲得できる。

1レベルでの選択肢がかつてはサブクラスだったのが、今では妖術となった。
戦士の側面を強化したい?→剣の契約
魔法使いの側面を強化したい?→書の契約
使い魔を使いたい?→鎖の契約→ウォーロック専用の使い魔が増えた
(インプ、スゥードゥ・ドラゴン、クアジット、スケルトン、スラードの幼体、スプライト、スフィンクス・オヴ・ワンダー、ヴェノマス・スネーク)
使い魔のデータはすべてPHBに含まれている

なるべくいろんなプレイスタイルが素のままのウォーロックでできるようにするのが今回の「契約系」妖術の狙い目だ。
鎖の契約:使い魔の種類が増えたのは、すべてのサブクラスに対応した何かを提供するため。例えばスフィンクスはセレスチャル、サブクラスの一つであるセレスチャルに対応してる。
剣の契約:かつては戦士系をまともにやりたい場合は専用サブクラスを選ばないといけなかったが、今は高レベルで複数回攻撃をしながら自身を回復するという面白いプレイができる。

呪文を強化する妖術は基本的にエルドリッチブラストのみに対応していたが、ここではいろんな初級呪文を強化できるようにした。例えば相手を押し出すレイ・オヴ・フロスト。

以下が他の変更点だ。

  • Magical Cunning(巧妙な魔力・2レベル)
    小休憩や大休憩を待たずに、呪文スロットを回復する能力。
    呪文使用回数が少ないのがウォーロックの一番窮屈なところだったので、それを解消した。

  • Lessons of the first one(古の者の知識)
    新規妖術。1レベル特技(背景でもらえるもの)を一つ選択して獲得する。技能習熟、追加HP等、好きなものを選べる。
    ウォーロックはクラスをカスタマイズしたい人のための天国だろう。

  • Contact Patron(契約相手との交信・レベル不明)
    一番重要な変更点は「契約相手と会話できる」能力をクラスの中に含めたことだ。本部に電話したり、「よぉ、ボス!」って言ったりと、色々とできる。

  • 秘奥義(11レベル)
    能力として健在、高レベル呪文のアクセスを可能とする

  • 偉業の証(19レベル)
    こちらも健在

  • 呪文リスト拡張
    ウィザードやソーサラー並ではないが、前より選べる呪文の幅が広まった。呪文を与えるたびに「常に最大レベルで使える契約魔法」とどのような作用があるのかを丁寧に考慮しないと行けない。

おどろおどろしい魔法を使うオカルト系魔法使いをやりたい諸君にお勧めなのがこのウォーロックだ。
サブクラスはすべてのクラスで一律に3レベル獲得となった。

アーチフェイ

*大妖精と契約をする
大気と闇の王子やハグ(魔女)と契約するファンタジーを残しつつ
少し残念だった体験を強化した。フェイの特徴は転移。なので、その能力を主軸とした。転移するたびにいろんな効果を適用できる。

  • フェイの歩み(3レベル)
    ミスティステップをスロット消費無しで一定回数使用できる。転移後に追加効果を誘発することもできる。もちろん通常のスロットで使ったときも可能だ。
    ・回復の歩み:転移先の仲間を回復する。
    ・いたずらの歩み:転移後の敵に君以外を攻撃すると不利になる効果を与える。
    高レベルになると、君以外を攻撃したときにダメージを与えたり、自分の姿を消す能力も追加される。

  • Bewitching Magic(魅了する魔法・14レベル)
    アクションとして心術または幻術の呪文を発動したら、同じアクションの一環としてミスティステップを呪文スロット消費無しで発動できる。

セレスチャル

*天使や神等との契約
ザナサー本からPHB入りした。

  • 呪文リスト拡張(3レベル)
    ウォーロックやクレリックなどの、サブクラスによって呪文リストが拡張されるとき完全新規呪文が含まれるようにした。

    例えば、「サモン・セレスチャル」で聖なるクリーチャーを召喚できる。
    この拡張されたリストは2014年ではあくまでも「この中からも選べる」ものだったが、今ではリストの呪文をすべて準備済みとして扱う。

    セレスチャルの場合、象徴的な呪文であるガイディング・ボルト、エイド、キュア・ウーンズなどが含まれる。

  • 天上の加護(10レベル)
    巧妙な魔力(スロットを回復する特徴)の使用にも反応するようになった(もともとは小休憩・大休憩)。
    (プレイテスト時はウォーロックレベル+魅力修正値に等しい一時HPを得る)

  • 逆襲の輝き(14レベル)
    この特徴で得られるHPを自分または味方に使用して良い。
    (プレイテスト時はHP0のときにHPを半分まで回復して復帰できる、これを味方にも使用できる)

フィーンド

*悪魔などとの契約
2014年版の能力をそのままに、強化した。

  • 呪文リスト拡張
    呪文の数が増えた

  • 暗黒の祝福(3レベル)
    使用できる条件が緩和された。一定範囲内にいるのであれば自分が敵を倒していなくても一時HPを得る。
    BG3でみんなが体験したフィーンド・ウォーロックの頑丈さが再現されている。

  • 魔物の抵抗力(10レベル)
    抵抗を得た種別は魔法の武器では突破されない。

  • 地獄送り(14レベル)
    再使用したいときの条件を緩和した。
    (プレイテスト時は4レベル以上の呪文スロット)

グレート・オールド・ワン

*クトゥルフなどの神話存在との契約
ほぼ新しいサブクラスといえるぐらいバランス調整をした。
一番フレーバーが溢れ出るサブクラスだったにもかかわらず、必要なインパクトを届けられていなかった。

精神エネルギーを使って他人と交信したりダメージを与えたりすることがより強化され、怪物を召喚する新たな呪文「サモン・アベレーション」をサブクラスの呪文として与えたことでより使い勝手が良くなった。
例えば、マインド・フレイヤーを召喚することも可能だ!
(あくまでも呪文用に調整されたマインド・フレイヤー)

  • 呪文リスト拡張
    3レベル
    ディテクト・ソウツ
    ディソナント・ウィスパーズ
    ファンタズマル・フォース
    ターシャズ・ヒディアス・ラフター

    5レベル
    クレイヴォヤンス
    ハンガー・オヴ・ハダル

    7レベル
    コンフュージョン
    サモン・アベレーション

    9レベル
    モディファイ・メモリー
    テレキネシス

  • Psychic Spells(精神呪文・3レベル)
    心術または幻術の呪文を発動するとき、音声または動作要素を省略できる。
    ダメージを与えるウォーロック呪文を発動したとき、ダメージ種別を精神に変更できる。

  • Clairvoyant Combatant(千里眼戦闘・6レベル)
    精神覚醒で接続を行っているとき、相手に対して影響を及ぼす事ができる。
    (プレイテスト時は、相手の攻撃が不利、自分の攻撃が有利になった)

  • Eldritch Hex(名状しがたき呪い・10レベル)
    ヘクスで能力値を選んだとき、その能力値のセーヴも不利となる。
    判断力セーヴを次に使いたい時は、先にヘクスでそのセーヴを不利にすることが可能。

補足データ(スフィンクス)

スフィンクス・オヴ・ワンダーのデータが公開されているので、こちらで簡単にまとめます。

技能:魔法学+4、宗教+4、隠密+5
抵抗:死霊、精神、光輝
感覚:暗視60ft
言語:天上語、共通語
脅威度:1(経験値 200、習熟ボーナス +2)

特性
魔法抵抗:呪文やその他の魔法効果に対するセーヴィング・スローに 有利 である。(使い魔の場合は抵抗の共有あり?)

アクション
引き裂き:斬撃ダメージと光輝ダメージの複合属性

リアクション
天才のひらめき(2回/日):
トリガー:スフィンクスまたは30フィート以内のクリーチャーが能力値判定またはセーヴィング・スローを行なう。
効果:その1回のロールに2を加えることができる。

リアクションにはトリガーと効果が明示され使いやすくなりましたね。天才のひらめきはアーティフィサーの持っている能力です。

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