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D&D2024年版バーバリアンまとめ

こちらは、6月22日に配信された「New Barbarian | 2024 Player's Handbook | D&D」の内容を日本語でまとめたものです。必要な解説も中に交えて説明するので、初心者も読みやすいです。

2024年版って何?OneD&Dはどうなったの?

現在のD&D5版は2014年に英語で発売されました。今の日本だと割と最近まで公式が流通を初めて知名度が上昇していますが、実は10年も前に作られた割と年季のあるシステムです。

今後の商品展開に耐えうるしっかりとした基盤を作りつつ、10年前にはなかったリソースを注ぎ込んで豪華にリマスターしよう!……というのが「D&D2024年版」です。ここではクラスの一つであるバーバリアンが取り上げられています。

こちらはえいりが解説していた当初はOneD&Dの名前で知られていましたが、これは開発コードらしく、今では正式名称が変わっています。
概ねOneD&D=D&D2024だと思ってください。
以下の解説動画プレイリストに当時のOneD&Dのルールを追っていた配信を見られます。調整中のデータを先行して和訳で見れるのでお勧めです。

ここからが動画の内容になります。いくつか中で詳しく解説されていないところもあったので、Beyondなどの記事を見て補足してます。

概要

バーバリアンは激怒しながら敵に突撃する我らが愛すべき脳筋。言わずもがなバーバリアンにも武器マスタリーが追加された。おそらく「薙ぎ払い*」を使う人が多いだろう。
*薙ぎ払い:武器マスタリーの一つ、攻撃後、最初の目標の隣りにいて間合いの中にいる別の敵にも攻撃できる。ただしこの2回目の攻撃のダメージに能力修正値を乗せない。グレートアックスなど。

以下が他の変更点だ。

  • 激怒(1レベル)
    1レベルの激怒がより維持しやすくなった。もともとは攻撃アクションを取らないと激怒は維持出来なかったが、相手にセーヴをさせる(ドラゴンボーンのブレス攻撃など)ことでも持続し、さらにボーナス・アクションを消費すれば条件を満たしていなくても激怒し続けることができる。

  • 危険感知(2レベル)
    敏捷力セーヴに有利を得て、危険の対象を視認して無くても良い。無力状態じゃない限り常に機能する。

  • Primal Knowledge(原初の知識・3レベル)
    戦闘外でも活躍するための特徴。激怒中に特定の技能を使った場合、元の能力値の代わりに筋力を使える。筋力とは、激怒中に原初の力を借りていることのイメージ。ついでに技能をもう一つ習熟できる。
    *筋力で置き換えられる技能:知覚、隠密、軽業、生存、威圧
    *激怒も小休憩で1回は回復するようになったので、戦闘外でも活躍しやすい。
    クラスの根幹である激怒が冒険のすべての場所で役に立っていると感じられて、デザインチーム内でも好評。

  • Instinctive Pounce(本能的飛びかかり・7レベル)
    激怒を発動したとき移動速度の半分まで移動できる。

  • Brutal Strike(荒々しき一撃・9レベル)
    荒々しきクリティカルを置き換える。もともとは不評で、クリティカルが出ないと発動しない。
    攻撃に有利を得る「捨て身」を使って攻撃するとき、その有利を「消費」して追加1d10ダメージと追加効果を発動できる。
    Forceful Blow(強打):目標は4.5m(15ft)押し出される。その後、移動速度の半分まで機会攻撃を誘発せずに目標に近寄る事ができる。
    Hamstring Blow(足狙い):君の次のターン開始時まで目標の移動速度が4.5m(15ft)低下する。
    レベルアップで種類が増える。もちろん武器マスタリーとも累積する。
    *「有利」さえ持っていれば良いので、必ず捨て身を使う必要は無い。例えば伏せ状態の敵に対する有利を消費して発動することもできる。

    • レベルアップ時の効果

      • Staggering Blow(よろめき攻撃):次の敏捷力セーヴが不利になり、機会攻撃も行えない。ファイアボールで相手を焼く準備ができる。

      • Sundering Blow(破壊攻撃):相手に対する次の攻撃に+5のボーナスがつく。

  • Relentless Rage(倒れずの激怒・11レベル)
    HPが0になると、HP1で耐える能力だったが、せっかく耐えたのにまた0にされちゃうことが多かった。
    似た能力も同じように調整したが、HP1で耐えるのではなく、追加のHPを得て復帰する。
    *バーバリアンレベルx2のHPを回復する

世界樹の道

内なる野生の力ではなく、世界をつなぐ北欧神話の世界樹とのつながりを表す。
より深く魔法の力を顕現できて、高レベルではワープもできる。パーティや自分に一時HPを与えてサポートする能力も備わっている。

狂戦士はダメージを与えることに特化しているが、世界樹は根を使って敵を引っ張ったりと、敵を逃さないタンクの側面に寄っている。
さらに、自分の腕を樹木の枝に見立てて間合いを伸ばしたりすることができる。敵と味方を引っ張り、敵にワープしたり、高レベルだとパーティ全体で短距離ワープできる。
一言で表すのならば「逃げられたと思った?残念でした!」ができるサブクラスである。
*具体的な能力がまだ語られてないので、プレイテスト時の能力を参考に添付する。

狂戦士の道

バーバリアンといえばこのサブクラスというぐらい象徴的だったが、一番人気が少なかった。主な原因は「狂乱」を使うと消耗段階を被るからである。デザイン変更が急務。
*消耗段階とはD&Dの状態異常の一つ。2024年版では10まで貯まることが可能で、1段階ごとにすべての判定が-1される。

  • Frenzy(狂乱・1レベル)
    消耗段階をなくした。捨て身+激怒中の場合、1ターンに一度追加ダメージを与える事ができる。捨て身を使っているので敵から命中されやすくなるけど、バーバリアンはそういうものだ。
    *プレイテスト時では追加ダメージは激怒ダメージボーナスに等しいd6(急所攻撃のようなもの)

  • Mindless Rage(考えなしの激怒)
    もともとは魅了状態と恐怖状態を抑制するものだったが、今回は完全耐性を得るとともに効果を終了する。

  • Retaliation(反撃の一発・10レベル)
    自分か隣の仲間がダメージを受けたときに反撃ができる。
    もともとは14レベルだったのが10レベルになった。

  • Intimidating Presence(恐怖の存在・14レベル)
    もともと10レベルだったのが14レベルになった。その代わり強化された。1体のクリーチャーのみを恐怖状態にする効果から、範囲内のクリーチャーを恐怖状態にする効果へ。
    発動がボーナス・アクションなので、恐怖捺せつつ攻撃もできる。
    *プレイテスト時の効果だと範囲は9m、激怒中は範囲が倍になる。

野生の心(ワイルドハート)の道(元はトーテム戦士)

このクラスは動物を選んで、その動物から恩恵を得るものだったが、ここでは動物を選ぶ2つの特徴を大休憩を終えるたびに選び直せるよう変更した。
原初の動物たちとより深く繋がるファンタジーを味わってほしい。例えば、今日は熊と対話しているが、明日はライオンと対話したいなど。

2014年版では同じ動物の名前を連続で使用していたことから、PLが常に同じ動物を選ばないと行けないという錯覚に陥っていた。それを改善するために動物の名前を入れ替えた。

  • Aspect of the Wild(自然の相・6レベル)
    デザインが一番大きく変わった特徴。選べる動物がより便利になった。
    ・鮭:水泳速度を得る
    ・豹:登攀速度を得る
    ・梟:暗視を得る

*動画では語られないけど、3レベル特徴「Rage of the Wilds(野生の怒り)」で熊の心を選ぶと、本来精神以外のすべてのダメージに抵抗を得るのが、激怒するたびに2個選択するものになっている可能性が高い。調整中の可能性がありここでは語られていない。

信仰の熱狂者の道

ザナサーの百科全書に収録されていたサブクラスがPHB入り。
一柱の神に仕えたり、無数の神に仕えたりと神聖なる部分に特化している。
激怒中に追加ダメージを与えるのは健在で、いくつかのデザイン変更をした。

  • 神々の戦士(3レベル)
    元は死亡したときに、蘇生しやすくなるという恩恵があったが、死亡を前提とした能力はあんまり作りたくないので変更した。
    新しい特徴では、使用制限のあるダイスを持っていて、HPを回復する時はこれで追加回復できる(プレイテスト時はD12)

  • 不屈の狂信(6レベル)
    失敗したセーヴィング・スローをふり直せる。
    すべての振り直し系もそうだが、振り直した上でボーナスがつくようにした。

  • Rage of the Gods(神々の激怒・14レベル)
    前の特徴はHPが0になること前提であり、倒れずの激怒が変わったことでこちらもデザインが大幅に変わった。
    今では激怒を発動したときと一緒に発動できて、追加能力を得る。
    ・飛行能力
    ・ダメージ抵抗
    ・味方が死にそうになったら、リアクションで手助けができる

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