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D&D2024年版ドルイドまとめ

こちらは、6月27日に配信された「New Druid | 2024 Player's Handbook | D&D」の内容を日本語でまとめたものです。必要な解説も中に交えて説明するので、初心者も読みやすいです。

2024年版って何?OneD&Dはどうなったの?

現在のD&D5版は2014年に英語で発売されました。今の日本だと割と最近まで公式が流通を初めて知名度が上昇していますが、実は10年も前に作られた割と年季のあるシステムです。

今後の商品展開に耐えうるしっかりとした基盤を作りつつ、10年前にはなかったリソースを注ぎ込んで豪華にリマスターしよう!……というのが「D&D2024年版」です。ここではクラスの一つであるドルイドが取り上げられています。

こちらはえいりが解説していた当初はOneD&Dの名前で知られていましたが、これは開発コードらしく、今では正式名称が変わっています。
概ねOneD&D=D&D2024だと思ってください。
以下の解説動画プレイリストに当時のOneD&Dのルールを追っていた配信を見られます。調整中のデータを先行して和訳で見れるのでお勧めです。

https://www.youtube.com/playlist?list=PLtUXRdiM2VKii0pAGqW7LMkp-_HcAwEp4

ここからが動画の内容になります。D&D Beyondの記事の内容も中に含めてる。

その前に前提情報の解説です。
自然の化身の遍歴:自然の化身はドルイドが動物に変身する能力です。もともとは動物のデータを参照しそのHPも獲得することから生存能力がバグレベルで高かったです。最初の2024年プレイテストでは動物のデータではなく、専用のデータ一本用意して、後は変身する人が好きに姿を決めて良いものでした。しかし、従来のプレイヤーからの評判が良くなく、動物のデータを使うものへと今回では戻されてます。しかし、HPがドルイドのもともとのHPを使います。
アクアマン問題:どの作品でも発生しうるのですが、特定の状況や場所に特化したキャラクターが、その状況や場所が周囲に無いことから何も貢献出来ないことはあります。海の円環などではそうならないように配慮してます。

概要

プレイテストのときも多くの人が注目していたのがドルイドで、今日紹介する内容はプレイテストにも含まれてない内容がある

以下が他の変更点だ。

  • Primal Order(自然の職業・1レベル)
    1レベルの時点で、ドルイドの方向性を選べる。
    ・術者(Magician):初級呪文+1。〈自然〉〈魔法学〉判定を行う時、判断力に等しいボーナスを得る(最低+1)。
    ・防人(Warden):軍用武器の習熟と中装鎧の訓練を得る

    初版の時代からドルイドは呪文を使うドルイドと武器で戦うドルイドの2つの方向性があった。
    クレリックと同じく、最初のレベルである程度方向性を選べるようにした。

  • ドルイド語(1レベル)
    ドルイド専用の言語を覚えるだけではなく、スピーク・ウィズ・アニマルズも取得できるようにした。
    こういった呪文の見直しはドルイドの呪文リスト全体にも適用され、バランス調整されている。

  • 自然の化身(2レベル)
    一番大きな変更点は「ボーナス・アクション」で自然の化身が使えることだ。もともとは月の円環専用だった。
    さらに、化身中に会話できる。純粋な動物ではなく、人が自然の魔力をまとって動物に見えているだけ。

  • Wild Companion(自然の相棒・2レベル)
    自然の化身を使って動物に変身するのは楽しいが、動物に変身したくないドルイドもいるだろう。
    自然の化身の使用回数を使ってファインド・ファミリアの呪文を発動できる。
    ターシャの万物釜に紹介されていた特徴でもある。

  • Elemental Fury(元素の怒り・7レベル)
    もう一度、魔法使いの能力を強化したいのか、武器で戦う能力を強化したいのかを選べる。1レベルで選んだ道とは違うものを選んでも良い。
    ・野生の打撃:武器攻撃または野獣形態の攻撃でダメージを与える時
    追加で1d8のダメージを与える。種別は冷気、火、電撃、雷鳴から命中時に毎回選べる。1ターンに一度。
    初級呪文強化:初級呪文のダメージに判断力修正値を追加する。

  • Improved Elemental Fury(元素の怒り強化・15レベル)
    7レベルで選んだ特徴が更に強化される。
    ・野生の打撃:追加ダメージが2d8になる
    ・初級呪文強化:10ft(3m)以上の射程を持つ初級呪文の射程が300ftになる
    →射程を伸ばした理由はレベル18で化身の呪文を獲得するので、鳥になった状態で真上から呪文を使ってほしいから。

  • Wild Resurgence(こだまする自然・5レベル)
    呪文スロットを消費して自然の化身が使用できる。
    1日に一度、自然の化身の使用回数を呪文スロットに変換できる。

  • 大ドルイド(20レベル)
    イニシアチブをロールし、自然の化身の使用回数が0なら、それを1回復する。さらに、自然の化身の使用回数を呪文に変換できる能力が大幅に強化された。
    そして、最後は老化の速度が減衰する。キャンペーン終了後に他のキャラクターの子供や孫が成長するのを見届けることができる。

  • 変身できる姿(記事の情報)
    大休憩後に「変身可能な野獣」を準備する(呪文と同じく)。化身を使うときは、その姿の中からのみ選べる。

すべての強化においてドルイドの方向性を自ら選ぶ事ができる。
呪文特化と武器特化あるいは両方をミックスして自分だけのドルイドを作れる。自然の化身も自分が動物になるか、使い魔を召喚するか選べる。

新呪文
・スタリィ・ウィスプ(プレイテスト時のデータを以下に記載)
・エレメンタリズム(元素を操れる。おそらくシェイプウォーターなどの元素固有呪文が一つに統合された)

スタリィ・ウィスプ(新呪文)
初級呪文、力術(バード、ドルイド)
発動時間:アクション
射程:60ft(18m)
音声、動作
持続時間:瞬間
内容
射程内のクリーチャーに光を投げつける。
遠隔呪文攻撃を行う、命中時目標は1d8の光輝ダメージを受けて、10ft(3m)の薄暗い光を放つ。
君の次のターン終了時まで持続し、その間は不可視状態の恩恵を得られない。

月の円環

自然の化身を使用することに特化したサブクラス。
もちろん、自然の化身を戦闘で使用することはどのドルイドでもできるが、やはり強いのは呪文だ。
化身は主に飛行、登攀、隠密などのサポートに使われる。

月の化身は戦える姿になるのが象徴的だ。

  • Circle Forms(化身の姿・3レベル)
    ACとして[13+判断力修正値]を選択可能になった。
    化身を使う時、すべてのドルイドは一時HPを得るが、月の円環はより多くの一時HPを得る。もともとは化身で変身した時はHPも置き換えたが、バランスが非常に難しく、化身のHPが0になると元の姿に戻ってしまう。
    今だと自分のHPを使用するので持続時間が切れるまで使用できる。

  • Circle Spells(円環の呪文・3レベル)
    自動的に獲得できる呪文のリストであり、この呪文に限って化身中でも発動できる。2014年版では自分を回復する能力があったが、大幅に強化しキュア・ウーンズを含むいろんな呪文を与えた。
    3レベル
    キュア・ウーンズ
    ムーンビーム
    スタリィ・ウィスプ

    5レベル
    カンジャー・アニマルズ

    7レベル
    ファウント・オヴ・ムーンライト(新呪文、プレイテスト時のデータは下記参照)

    9レベル
    マス・キュア・ウーンズ

  • Improved Circle Forms(化身の姿強化・6レベル)
    化身時に行う攻撃の種別を元の種別と[光輝]から選べる。さらに、化身時に行う耐久力セーヴに判断力修正値を追加できる

  • Moonlight Step(月光歩・10レベル)
    ボーナス・アクションとして空間に転移し、次の攻撃ロールに有利を得る。重要なのは、この特徴を化身状態じゃなくても使えることだ。

  • Lunar Form(月の化身・14レベル)
    更に追加の2d10の光輝ダメージを与える事ができる。ドルイドの元素の怒りと合わせると、2d10+2d8の追加ダメージを与えることになる。
    月光歩を使用した時同意するクリーチャーも一緒に連れていける。

これにより、ドルイドは月らしい呪文を発動できる。もともと月の円環の元ネタはウェアウルフが月を見て変身する伝承から来ている。

ファウント・オヴ・ムーンライト
4レベル、力術(バード、ドルイド)
発動時間:アクション
射程:自身
音声、動作
持続時間:集中、10分まで
内容
君の体から半径20ft(6m)までに明るい光が放たれ、君から40ft(12m)までに薄暗い光が放たれる。
呪文が終了するまで君は光輝ダメージに抵抗を得て、君の攻撃は追加の2d6光輝ダメージを与える。
君がダメージを受けたとき、君はリアクションとして、君から60ft(18m)以内のクリーチャーに耐久力セーヴを行わせることができる。
失敗した場合は目標は君の次のターン終了時まで盲目状態になる。

土地の円環

この円環はドルイドの呪文発動に特化したものだ。

  • 円環の呪文(3レベル)
    もともとは特定の土地を選択し、その呪文を獲得するものだった。
    しかし、一度選ぶとずっとそれしか使えなかったので、ここでは大休憩時に入れ替え可能とした。

    選べる土地は:乾燥地、極地、温帯地、熱帯地
    毎日変えても良いし、一つのみをずっと使っても良い

  • Land's Aid(土地の恩恵・3レベル)
    呪文に特化していることから自然の化身の使用回数を別のことに使用可能。化身の使用回数を消費することで、敵にダメージを与え、味方を回復する範囲効果を使用できる。(ドルイド版神聖伝導と思えば良い)

  • 自然魔法回復(6レベル)
    円環の呪文を一つ、呪文スロット消費無しで発動できる。
    (もともとの呪文スロット回復能力は健在だと思われる)

  • Nature's Ward(大自然の加護・10レベル)
    毒状態に対する完全耐性を得るだけではなく、選んだ土地によって追加のダメージ種別抵抗も得る。

  • Nature's Sanctuary(生ける聖域・14レベル)
    自然の化身を使うことでツタなどを生やして味方に遮蔽を与えたり、大自然の加護のダメージ抵抗を共有できる。
    自然を召喚して仲間を守るのはみんながやりたいドルイドのファンタジーを満たすものだ。

海の円環

完全新規のサブクラス。海と嵐の力を司る。
土地、月、星で地上と空を網羅しているのに、海に関するサブクラスが欲しかった。

  • 円環の呪文(3レベル)
    海と、海と紐づかれることが多い嵐に関わる呪文が多く、水辺にいなくても発動できる呪文も含めてる。アクアマン問題を引き起こさないよう注意した。水が近くに無いと貢献出来ないと思ってほしくないから。
    DMが水辺を出すのを忘れたことで能力が半減される問題も解消された。
    3レベル
    フォグ・クラウド
    ガスト・オヴ・ウィンド
    レイ・オヴ・フロスト
    シャター
    サンダー・ウェイヴ

    5レベル
    スリート・ストーム
    ライトニング・ボルト

    7レベル
    コントロール・ウォーター
    アイス・ストーム

    9レベル
    カンジャー・エレメンタル
    ホールド・モンスター

  • Wrath of the Sea(海の怒り・3レベル)
    ボーナス・アクションとして自然の化身を消費して、周囲に嵐のオーラを召喚する。

    更に、1ターンに一度、オーラを爆発させて敵に耐久力セーヴを行わせる。失敗すると冷気ダメージを受けて押し出される。
    これによって、「海が常に君とともにある」ようになって、アクアマン問題を解消した。6レベルで範囲がさらに10ft(3m)上昇する。(プレイテスト時は初期が10ftだった)

  • Stormborn(嵐の子・10レベル)
    海の怒り発動中、飛行速度を得て、冷気、電撃、雷鳴ダメージの抵抗を得る。文字通り、歩く嵐に変身することができる。

  • Oceanic Gift(大海原の加護・14レベル)
    海の怒りのオーラを味方にも付与することができる。

星々の円環

ターシャの万物釜に追加されたサブクラス。
土地の円環が大地を表し、海の円環が海を表し、月の円環がドルイドと月の関わりを表して、星々の円環は空と天体がドルイドに力を与え、味方を回復したり敵を倒したりするためのファンタジーを表す。

主に獲得レベルを3に変更する以外はターシャ本にあるものとほぼ同じ。
自然の化身の使い方が増えて、自然の職業で方向性を定められるようになった基本ドルイドが大幅に強化されたことで、星々の円環も一緒に強くなったと言える。
星々の円環も他の円環と同じく、自然の化身の使用回数を消費して能力を発動できる。

星々の円環は暗闇を照らす希望の星とも言える……そして、暗闇の中からグレート・オールド・ワンのウォーロックが覗いている。
敵に見えるかもしれないが、ちゃんとこの2つのサブクラスは友達だよ!

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