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ばけもん Vol.8 水谷怜さんライブレポート

水谷怜さん初の男性に囲まれた紅一点ブッキングライブ。「ばけもん」の一人として選ばれた水谷怜さんのライブの魅力をお伝えしたくて感想を書きました!
音楽素人の稚拙な文章ですが、お時間ありましたら読んでいただけますと嬉しいです!

概要

杉本ラララ×中田タイキpresents
「ばけもん vol.8」
2022年11月12日
@下北沢DY CUBE

Act.1 村岡広司
Act.2 吉川亮毅
Act.3 斉藤慶×村岡広司(Percusion)
Act.4 水谷怜(Vox,Gt)
         清水 alan 哲史(Pf)
Act.5 斧出拓也
Act.6 杉本ラララ×村岡広司(Percusion)

M1.女の子

PCのモニターにステージの映像が映ると、アースカラーのルーズトレーナーとコーデュロイのロングスカートを着た水谷怜さんがステージに立っていた。髪型は最近潔くカットしたショーカットがかっこいい。今日はヘアピンで髪を止めた事でインナーカラーのゴールドが表に出てゴージャスに見える。

「紅一点ということでお聴きください『女の子』」とタイトルコール。

以前、『女の子』がライブで演奏されたのは、コロナ初期。ライブ抑圧の2020年に行われていたYoutube無観客ライブ配信以来。実に2年以上ぶりですごく新鮮だった。
『女の子』は
「様々な事に思い悩んだり、
煮え切らない恋に切なくなったり、なんとなく鬱屈と過ごす日々」
その感覚をノスタルジックでほのかに美しく描いている楽曲で、メロディからも雰囲気が伝わってくる。

今回の『女の子』は、テンポがモノスゴくゆっくり感じた。ゆったりと抑揚する水谷怜さんボーカル。サビのビブラートの波長も長く、ビブラート感をはっきりと感じる。サビの高音もいつもに増して弧を描く様に伸びて感じ、とても気持ちよかった。
リズムの主軸となっているGtもゆっくりで、少女期の時を刻む時計の針の様。Pfはボーカルの周りを舞い、間奏では主旋律を奏で、少女達の日々を華やかに彩る。それが、可愛らしめのボーカルと相まって、私たち男子では感じえないであろう、美しくも儚い少女達の日々•感情が表現されている様に感じた。(美化しすぎかな?ww  だけど、うまく言葉で表現できない中、精一杯言葉にしてみた)
ぼんやり照らす照明も夕焼けの様で、曲のノスタルジーを強調してとてもいい雰囲気だった。
あと、アウトロの最後で水谷怜さんがパッと突然配信カメラを見たのでドキッとした。
(『女の子』はYoutubeでも聴けます👇)

M2.捉えて

曲前MC「皆さんばけもんなのと男性が居るイベントは初めてでヒャーーってなってますww私もばけもんになれる様、精一杯、心を込めて歌います」
「アップテンポな曲です。『捉えて』」

「おお?!『捉えて』まじか?!!!」まさかアコースティック編成で『捉えて』が来ると思ってなかったので、驚きとアコステアレンジを聴ける喜びで大興奮。控えめにしようと思っていた配信チャット欄で騒ぎ過ぎてしまったww
(『捉えて』のアコステアレンジとても珍しいとテンション上がっていたのですが、以前のライブでは配信のないフェスのため私が聴けていなかっただけで、過去2回演奏されていた)

『捉えて』は水谷怜さん楽曲の中で1,2位にアップテンポな曲で、CD音源はEGtドライブギャンギャンがメインサウンドのDrギラギラロックナンバー。
それに対して今回はPfがEGtのパートをカバーして様相が一変!桜吹雪の様な華やかクラッシックポップ!これぞ疾走感!めちゃくちゃ爽快!底抜けにダイナミック!
前曲『女の子』とは変わって、声を張ったボーカルと金属音ギャンギャンGtの水谷怜さん。Pf Alanさんの両手は息もつかせぬ動きでそれを追う。それに呼応して、会場からは小気味良い手拍子が聴こえる。あったかいなあ。

アーカイブを見返して気づいたのだけど、イントロがGtで、そのテンポが終始維持されている様に感じた。イントロのリズム大事だなあと。

Pfメロディの桜吹雪に巻かれながら、快感リズムに陶酔していると、いつのまにか、もう落ちサビ。それまで動き続けていたAlanさんの手が急激に減速する。照明は水谷怜さんにスポット。私はハッと我にかえり水谷怜さんを注視。からの、徐々に加速してラスサビにドンと入る。ラスサビに入る瞬間、水谷怜さんが軽くジャンプしてるのを見て自分の心もジャンプした。
今回の『捉えて』は、「楽しい」というより「気持ちいい」という感情だった。

M3.まじる

曲前MC「色々な人が居て色々な考え方がある。どれが正解も間違いもないけれど、自分の気持ちは大切にしてあげなきゃと思って今年の初めに書いた曲。今の自分に刺さってる。」

ここ最近、殆どのライブで演奏されている『まじる』。「優しい曲を作りたい」というコンセプトの下に作られた楽曲。

前曲『捉えて』の後ということもあってか、1コーラス目はすごく静かで落ち着いて感じた。Pfの音数が少なく、一音一音がとても柔らかい。このため、Gtの一音一音が強調され、Gtの音色の暖かさがPfの美しさとまじり聴き手の心を安らげる。ボーカルも高音部は声を張るが、それでもいつもの『まじる』よりも柔らかく感じる。
2コーラス目に入ってからは2Aメロ終わりのPf強打「ダンダン」を皮切りに、徐々にPfは音数を増し、抑揚や音の強弱の幅も大きくなり、ボーカルの張りも強くなる。続けて雄大なサウンドへと変化する。
曲前半の「静寂の中で見守る様な優しさ」から、後半では、「おおらかに包み込む様な優しさ」に変化している様に感じた。
(『まじる』はYoutubeでも聴けます👇)

M4.「傷」

曲前MC「友達が失恋した時、簡単に片付けられず、むしろそれを大切にしていた事が素敵だなと思って書いた曲」

『傷』の音源バージョンはバンドアレンジで、EGtとDrの感情的なサウンドが印象的な楽曲なのだけれど、今回はアコステアレンジ。アコステアレンジは過去のライブでも幾度か演奏されてはいたが、初見、今回のアレンジは過去のものとは違う様に感じた。EGtのフレーズをPfで弾くのかと思っていたが、そうではなかった。つまり、今回ライブのためのPfアレンジとなっていた。イントロやサビでのあの印象的なEGtフレーズではなく、優しく美しく、かといって控えめで、バッキングとしてボーカルを彩り支えている。この雰囲気に、MCでの「失恋を大切想っていた」の言葉が思い浮かんで、主人公の健気さ謙虚さを思わせるアレンジとなっているかの様に感じた。
一方で、ボーカルはサビのハイトーンがとても伸びやかで主人公への想いが滲んでとても感情的。大サビ前の間奏で徐々にテンポが遅くなり、大サビでは一語一語がとても丁寧に更に感情的に歌われ「失恋を大切に思えど、耐えきれず涙が溢れる主人公」が頭に思い浮かび心を刺される。

平歌部の健気アレンジとサビボーカルのギャップが聴き手の心を打つアレンジで気付いたら涙が流れてた。
(『傷』はYoutubeでも聴けます👇)

M5.24×18

矢継ぎ早な告知からの「ライブで盛り上がりたいと思って作った曲です」と言いながら演奏スタート。
イントロから、小気味良いミュートGtのリズムに徐々に心が乗せられる。からのPfが強くなってAメロがスタートする。先程『傷』で揺さぶられた感情がここで一気にノリノリに引き上げられる。(演出上手いなあ〜)
ここからは、リズミカルなGtに身体がリズムを感じ、Pfのスインギーに弾むサウンドに心も弾む。ピアノアレンジの『24×18』もいいなあとノリながらリズムに浸っていると、2コーラス目に入った途端、Pfはソフトに音を抑え、一旦落ち着かせてくる。かと思えば、AメロからBメロにかけて徐々に音数が増え、再びこちらの心を弾ませる。この演出にこちらの体はノッリノリ!!!「ああ、この演出いいなあ」と同時にエンディング感を感じ少し寂しい気持ちになる。
早めのリズムにもかかわらずしっかり歌う水谷怜さんのボーカルに見入りながら、ノッっていると、いつのまにか曲終盤。
急激にブレーキが掛かるアウトロに歯切れの良さを感じ清々しい気分になった。
(『24×18』はYoutubeでも聴けます👇)

あとがき(曲名じゃないよ


パワフルなステージの男性5人。リアルにばけもん揃いだった今回のライブ。
その中に居ても遜色ない唯一の女性として呼ばれ、負けず劣らずなパワフルステージを見せた水谷怜さんになんだか誇らしかった!

水谷怜さん自身はライブ後のコメントで
「ばけもんの皆さんにとても刺激を受けました」と、言っておられました。
これからの水谷怜さんの進化がとても楽しみだ!!!

しゅつえんひや配信カメラから撮影

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