見出し画像

ヤラバレーのワイナリー

オーストラリアワインはうまい。赤ワインはシラーズ、白ワインはシャルドネが秀逸である。

メルボルン北東部に広がるヤラバレーはオーストラリアの中でもその歴史と高品質で有名なワイナリーが数多く存在するワインの一大産地である。

画像1

南極から吹き込む寒冷な南極風により、変わり易い天気のヤラバレー。一日に晴れと雨を何度も繰り返す日もある。人にとって厄介な気候であるが、冷涼な気候と適度の湿度が保たれ、それゆえにブドウの生育にとって最高の環境となっている。

画像2

行こう、ヤラバレーへ。

Domaine Chandon

オーストラリアに仏モエ・エ・シャンドン社が設立したDomaine Chandon (ドメーヌ・シャンドン)。当地ではイギリス風に「ドメイン・シャンドン」と呼ばれている。

画像4

ドメイン・シャンドンが位置するのは、東にマウント・ドナビュアーン、マウント・リデル、北にマウント・タングルフット、ビクトリア山地(Victoria Range)、西にマウント・エヴァーラド、マウント・ロフティ、そして南にダンデノン山地(Dandenong Range)を仰ぎ見る広大な盆地状のエリアである。この地形故に、オーストラリアにはめずらしく水と湿度に恵まれている。シャルドネ、ピノ ノワールの栽培に優れた地域として高い評価を受けている。

画像3

ワイナリーにはいってみよう。コーブに保管されている何千本ものボトル。

画像5

テイスティングしてみようか。

画像6

イケメンのソムリエが様々なヴィンテージ・ワインについて話してくれた。

画像7

ドメインシャンドンのスパークリングワインは、本家シャンパーニュを凌ぐ高品質である。Vintage Brut Rose。これもアペリティフとして最高である。

画像9

そして、オーストラリアにしかない赤(シラーズ種)のスパークリングワイン。まろやかな味わいのある高級赤ワインがソーダになったようなそれは、アペリティフとして最高のもてなしとなる。

画像8

モエ・エ・シャンドンは、フランス以外にもワイン製造会社を設立している。フランス国外のワイン製造会社は、アルゼンチンのボデガ・シャンドン、ブラジルのシャンドン・ブラジル、アメリカのドメイン・シャンドン・カリフォルニアとここ、オーストラリア・ヤラバレーのドメイン・シャンドン・オーストラリアの4箇所である。

Yerring Station

Yerring Station(イエリング・ステーション)はヤラバレーを代表する名門ワイナリーだ。1838年、ここにヤラバレー初のブドウが植えられた。香り高く滑らかでエレガントなスタイルは典型的なヤラバレー・ワインとされる。1996年よりラスボーン家の所有。

画像11

1889年、イエリング・ステーションはパリ万国博覧会でグランプリを獲得、一躍、世界中の注目を集めることとなった。しかし、20世紀に入るとフィロキセラ病害の蔓延、経済不況、市場の噂好の変化などにより、ビクトリア州でのワイン造りは衰退した。再びヤラ・バレ一にブドウ栽培が始まるのは1970年代。イェリングステーションは2004年のロンドン・インターナショナル・ワイン・チャレンジにて「インターナショナル・ワイン・メーカー・オブ・ ザ・イヤー」に輝き、また、2006年にはオーストラリア・ツーリズムの最高アワード「ホール・オブ・フェイム」を獲得、復活した。

画像12

De Bortoli

De Bortoliは、1924年、初代のヴィットリオ・デ・ボルトリが北イタリアからオーストラリアに移民、数年後、弟とともにニューサウスウェールズ州ビルブルにワイナリーを設立したのが起源だ。その後、1987年にに、ビクトリア州ヤラバレーのシャトー・ヤリーニャを買収、「ヤラバレーエステート」を立ち上げ、事業の中心をビクトリア州に移した。ピノノワールとシャルドネが中心。

画像10

高品質ワインもさることながら、丘のてっぺんにあるデ・ボルトリ・ファミリーが経営するロカーレ・レストランが有名だ。人気が高すぎて予約を取るのがなかなか大変である。

画像14

秋(5月)になると葡萄畑が赤と黄色のグラデーションに色づく。

画像13

Oakridge

Oakridge(オークリッジ)は1978年にヤラバレーのコールドストリームにできた。手摘み収穫、自然酵母による発酵、フレンチオークの大樽使用など伝統的手法で高品質のワイン造りを手掛けている。

画像15

オーストラリアワインのレーティングではジェームズ・ハリデイ氏のものが最も信頼されているのだが、近年、そのハリデイで最高ランクの評価を連発しており、非常に評判が高い。

テイスティングには週末ごとに大勢の人々が押し掛ける。

画像16

いずれのワイナリーも素晴らしいレストランを併設している。家族や友人と訪れると良いだろう。

~~~~~

オーストラリアのワイナリーをご紹介するシリーズです。ご参考までに2019年版のトップオブワイナリーリストを添付しておきます。いつのまにかヒースコートが随分と入ってきていますね。