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秘湯のススメ

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とっておきの秘湯をご紹介。
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#私のイチオシ

再訪したいとっておき秘湯セレクション

(秘湯各記事は #自転車で秘湯) (最新の『再訪したいとっておき秘湯セレクション』はこちら) 世界中が新型コロナで大変なことになってしまいました!noteを見ているみなさんは世のため人のため自分のために不要不急の外出をやめて家に籠っておられるのではないかと推察いたします。 こんなときこそ、事態が収束したあとの楽しいことを考えませんか。私がこれまでブロンプトンで訪れた秘湯の中で、再訪の機会を待ち望んでいるとっておきの秘湯を本日から緊急事態宣言が解除されるまで毎日ご紹介してい

ブロンプトンで行く秘湯ベスト20 ≪再訪したいとっておき秘湯セレクション≫

ブロンプトンでこれまで訪ねた珠玉の秘湯温泉の中から、湯の素晴らしさとアクセスの困難さと秘湯度の三要素を重視して選び抜いた『ブロンプトンで行く秘湯ベスト20』をお届けします。 究極の秘湯が居並ぶ中、見事第一位となったのは東北の山奥で出会った湯治場の真打ち「元湯夏油」、第二位は山岳秘湯の雄「鑓温泉」、第三位は自分で川原に掘るマイ秘湯 湯俣温泉です。究極の鄙び系のあの秘湯もトップ10入りです。 まずは一位から十位までご紹介します。 第一位 元湯夏油温泉大湯 (岩手県北上市)

元湯夏油

秋。紅葉が始まる少し前、みちのく秘湯の横綱『元湯夏油』へ行ってきた。 夏油温泉(げとうおんせん)はJR北上駅から西へ約30㌔、北上川の支流である夏油川を最上流部までさかのぼった標高610㍍の山中にある。 平家落人の末裔でマタギの高橋四郎左ェ門が傷ついた白猿を追ったところ、湯で傷を癒していたとの「白猿伝説」がある。夏油山中には、駒ヶ岳、五百羅漢、仏石、お坪の松など慈覚大師にまつわる伝説が多く、夏油温泉も856年(斉衡3年)に慈覚大師により発見されたとの説もある。 かつては北上

白骨温泉

ブロンプトンで白骨温泉へ行ってきた。 600年以上の歴史を持ち、鎌倉時代には既に湧出していたと伝えられる。温泉宿としては元禄年間に信濃出身の齋藤孫左衛門により開かれ、現在も斎藤姓を名乗る一族の経営する宿が多い。白骨温泉はかつて「白船」とも呼ばれていたが、中里介山の小説『大菩薩峠』の中で「白骨」と呼ばれてから、現在の呼称が定着した。白骨の湯は一般に「乳白色の湯」として認知されているようだが、実は湧出時には無色透明であり、時間の経過によって白濁するらしく、タイミングや源泉によっ

毒沢温泉 神乃湯

冬、毒沢温泉神乃湯(どくさわおんせんかみのゆ)へ行ってきた。独特の泉質で温泉通に人気だ。信州下諏訪の山あいに位置しており、信玄の隠し湯としても有名だ。 毒沢温泉神乃湯 永禄年間、武田信玄の金鉱開発の際、けが人の治療に利用したのが毒沢温泉のはじまりと言われている。『神乃湯』は昭和9年に医者に見放された病を患う子を持った初代館主がお告げを受けてこの源泉を沸かして入浴させたところ病が完治、その噂を聞きつけて多くの人が訪れるようになったことで宿を開いた。屋号は『神乃湯』、奥には源泉

日光山温泉寺

日光山温泉寺へ行ってきた。寺に温泉があるなんて、それだけで秘湯でしょう。行かなくては。 浅草駅6:20発の快速で日光へ。 駅の標高は543メートル、温泉寺のある日光湯元温泉の標高は1472メートル・・・。バスにしよう。着いた! 温泉寺に隣接する湯ノ平湿原、ここが湯元温泉の源泉地だ。そして向こうに見えているのが温泉寺だ。確かに源泉に近い。期待できる。 各源泉は屋根によって雨露から守られている。ちなみに、これらの源泉群は日光湯元の各旅館への給湯にとどまらず、遠く離れた光徳

奥信濃 五色温泉五色の湯

秋。奥信濃・高山村にある五色の湯旅館の「五色の湯」(ごしきのゆ)へ日帰りで行ってきた。名湯である。また、松川渓谷の紅葉は盛りを過ぎていたが見事であった。 [走行データ] 距離 24 km 最大標高差 812 m 平均斜度 全体-1.5% 上り6.1% 下り5.4% 獲得標高 上り454 m 下り805 m 奥信濃高山村の山奥にある「五色の湯」には、公共交通機関では到達できない。従って、ブロンプトンに登場を願うことにする。 北陸新幹線で長野駅へ向かう。 長野電鉄に乗り換

乳頭温泉郷 孫六温泉

秋深まる。乳頭温泉へ行ってきた。孫六温泉、黒湯温泉、そして鶴の湯をハシゴする予定だ。 私の週末は異常といわれるほど朝が早い。まだ明けきらぬ東京駅を『こまち61号』で出発だ。 すると、あっという間に田沢湖駅だ。何故ならば寝ていたからだ。 しかし、駅から乳頭温泉までのバスが50分以上ないので、いけるところまで自転車で行ってしまおう。運動というよりバス代の節約だ。 秋田駒ケ岳をバックに記念撮影だ。しかし、疲れたので、ここから、私にようやく追いついてきたバスに乗ることにする。

中の湯温泉卜伝の湯

温泉マニア垂涎の秘湯「卜伝の湯」(ぼくでんのゆ)へ行ってきた。 卜伝の湯 足元湧出の洞窟風呂で湯質は単純泉。湯触りは意外にさらりとして上品。事前情報では湯の色は褐色とか黄土色ということであったが、私が訪れたときはブルーであった。戦国時代の剣豪中原卜伝(なかはらぼくでん)がこの湯で傷を癒したという言い伝えがある。 上高地へ通じる釜トンネルの入り口に「中の湯」のバス停がある。松本からは上高地行きバスにのってこのバス停で降りると良い。 バス停の脇に「中の湯温泉旅館」の連絡所を

小谷温泉 大湯元山田旅館

2014年は雪の多い年であった。 雪のシーズンがそろそろ終盤を迎えるころ、「小谷村」(おたりむら)へブロンプトンで日帰りで行ってきた。このあたりは特別豪雪地帯に指定されている日本で有数の豪雪地帯で、冬期の積雪はなんと4メートルを超える。『雪国の真打ち』と言っても良いだろう。 目的地は小谷温泉。信州と越後の国境(くにざかい)、標高850メートルの山中にある。弘治元年(1555年)、川中島の合戦の折りに、武田信玄の家臣、岡田甚一郎が薬師如来の夢のお告げで発見したと伝えられてい

日光澤温泉

奥鬼怒温泉郷にある日光澤温泉・八丁湯・加仁湯はまさに奥鬼怒エリアの秘湯三兄弟である。一般車通行止めの奥鬼怒スーパー林道の先にある。最奥に位置する日光澤温泉は、その佇まいといい宿の周囲の自然の荒々しさといい、まさに秘湯の宿だ。 [走行データ] 距離 15.6 km(往復) 最大標高差 296 m 鬼怒川温泉駅から車で約1時間。女夫渕(めおとぶち)に着いた。ここからは一般の自動車は通行止めなので、自転車で。ゲートを越えて橋を渡るといきなりダートの急坂だ。つづら折りの林道を高さ

みくりが池温泉 日本最高所の温泉

みくりが池温泉は日本最高所にある温泉だ。標高2,410mにある。湯の質も素晴らしいと評判である。開業は1957年。登山者向けの山小屋であったが、開業当初から崖下にある『地獄谷』と呼ばれる源泉地から引き湯している。その湯は源泉掛け流し、加水なし、加温なしの白いにごり湯だ。 1964年の立山高原バスの室堂までの開通や1971年の立山黒部アルペンルート(トロリーバス/ロープウェイ/ケーブルカー/電気バス)の開通によって、登山者だけでなく観光客も多く訪れるようになった。4月中旬から

本沢温泉 日本最高所の露天風呂

本澤温泉へ日帰りで行ってみた。南八ヶ岳の硫黄岳へ向かう途中、標高2150メートル地点にある日本最高所の露天風呂『雲上の湯』が目当てである。 早朝に北陸新幹線で佐久平駅まで行く。そして小海線に乗り換えて小海駅まで。登山口まではタクることにする。もちろん、ブロンプトン持参だ。 本沢温泉口からはフツーの車は入れない。ブロンプトンで登り始めたが、いきなりの急坂、でこぼこ道だ。まもなく、自転車を降りて押しの連続だ。超疲れるんですけど・・・。 【走行データ】 ルート: 本澤温泉口→

絶品、くろがね温泉の白濁の湯

あだたら山に奇跡の秘湯を発見した。くろがね小屋。またの名を「くろがね温泉」という。 紅葉が盛りを迎える前のある晴れた日、安達太良山(あだたらやま)へ行くことにした。久しぶりのブロンプトン登山だ。二本松駅から奥岳バス停までバスを使う。そこからブロンプトンで登山道を行き、くろがね小屋にブロンプトンを停めて、あだたら山に登り、下山後にくろがね温泉の絶品の湯を楽しむことにしたい。 [ルートおよび走行データ] 奥岳登山口から走行開始。登山道は二ルートあって、こちらは馬車道と呼ばれ