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秘湯のススメ

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とっておきの秘湯をご紹介。
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#温泉

再訪したいとっておき秘湯セレクション

(秘湯各記事は #自転車で秘湯) (最新の『再訪したいとっておき秘湯セレクション』はこちら) 世界中が新型コロナで大変なことになってしまいました!noteを見ているみなさんは世のため人のため自分のために不要不急の外出をやめて家に籠っておられるのではないかと推察いたします。 こんなときこそ、事態が収束したあとの楽しいことを考えませんか。私がこれまでブロンプトンで訪れた秘湯の中で、再訪の機会を待ち望んでいるとっておきの秘湯を本日から緊急事態宣言が解除されるまで毎日ご紹介してい

『源泉掛け流しを守る会』の湯 続き

(前記事) 昨日に続き、私の訪れた『源泉掛け流しを守る会』の湯をご紹介していきたい。いずれも何度でも行きたい/いつまでも続いてほしい名湯である。 11.北温泉 (栃木県那須郡那須町湯本)厳冬の「天狗の湯」に吹雪が吹き込むと、裏の崖から勢い良く湧き出すアツ湯が長湯に丁度良い。 12.大丸温泉 (栃木県那須町)露天風呂は川をせき止めたもので、全てが繋がっている。「あじさいの湯」からは下の「白樺の湯」へ流れ出ているのだ。より源泉に近く、足元からも湧出している「あじさいの湯」の

『源泉掛け流しを守る会』の湯

二日続けて秘湯の話題となることをお許し頂きたい。『源泉掛け流しを守る会』 というのをご存じだろうか。 秘湯宿の会といえば「日本日本秘湯を守る会」が有名であるが、業界団体である。源泉掛け流しを守る会は、その道のプロに選び抜かれたノンプロフィットの名湯会である。 日本で温泉道のプロといえば郡司勇さんである。極め方が尋常ではない。湯をひとくち味わえば全国の温泉をほぼ言い当てることができるという。マジか。同氏は90年代半ば、テレ東TVチャンピオンにおける「全国温泉通選手権」の第3

ブロンプトンで秘湯へ行ってきた。

梅雨の晴れ間に中央線で山梨へ向かうことにした。 目的は、外出自粛中になまった体を鍛えること、甲府盆地の桃の出来具合を確認すること、そして、秘湯を訪れて不足したミネラル分を補給することだ。 朝、塩山駅へ降り立つ。本日は3号機M6L-X(Raw Lacquer)を投入だ。 まずは甲州市の松里を目指して、軽めに走る。松里の集落に入った。雁坂みちの旧道を行く。立派な家屋敷が多い。 桃は順調に生育しているようだ。 雁坂みちの笛吹川と反対側の裏道に入り、しばらく行くと雁坂みちに

黒湯温泉

ひなびた風情で温泉ファンの間で人気の高い乳頭温泉に行ってきた。孫六、黒湯、鶴の湯をブロンプトン日帰りで楽しんできた。 孫六温泉では素晴らしい秘湯体験だった。さあ、次は黒湯温泉へ向かおう。 ≪黒湯温泉≫ 乳頭温泉郷の最奥、標高800メートルの先達川沿いに位置している。発見は約300年前の延宝2年(1674年)頃とされている。乳頭温泉郷では鶴の湯温泉に次ぐ歴史を誇り、秋田藩の湯治場でもあった。また、かつては鶴の湯に対して『亀の湯』とも称され、鶴の湯を凌ぐ人気であったという。黒

ふなりっと奥奥温泉

式根島の秘湯巡りをしてきた。 ふなりっと奥奥温泉とは、式根島にある年に数回の大潮の干潮時にしか現れない幻の島秘湯である。幸運に恵まれなければ出会うことはかなり難しい。 朝8時、さるびあ丸で式根島に着いた。港から最初に目指す秘湯は『地鉈温泉』だ。 [走行データ] 距離 10.55 km 最大標高差 103 m 平均斜度 全体-0.2% 上り3.8% 下り4.8% 獲得標高 上り177 m 下り194 m 最初に訪れた地鉈温泉(じなたおんせん) は、想像を越えたダイナミッ

湯ノ花温泉 天神の湯

ブロンプトンで秘湯へ行こう。2015年2月の晴れた日、雪道を制するための新兵器「ブロンプトン用スパイクタイヤ 」を引っ提げて、南会津・湯ノ花温泉 『天神の湯』へ日帰りで行ってきた。 南会津地方は昨晩遅くまで雪が降っていたようだ。本日の天気予報は雪のち曇り。気温は午前中は氷点下の予想だ。路面は積雪が残り、一部凍っていることであろう。ブロンプトンにとって最悪のコンディションであるが、新兵器のトライアルには丁度良いだろうと考えた。早朝の東武電車(野岩鉄道直通の会津田島行き)で会津

鹿沢温泉紅葉館

鹿沢温泉紅葉館は温泉通に人気の秘湯の宿である。 但し、群馬県の最奥といってよい辺鄙なところにある。辺鄙なところにあるから秘湯なのだが、ブロンプトンで行く場合、JR吾妻線の万座鹿沢口駅から急坂を17キロいく必要があり、それ故、東京からは始発でいったとしても到着が11時半頃になってしまうことが問題であった。日帰り湯で何とか朝いちばんで入りたい。 そこで、思いついたのが長野県からのアプローチだ。群馬県の最奥にある鹿沢温泉はあと3キロ山道を行けば県境を越える(長野県東御市)。そこ

ブロンプトンで行く秘湯ベスト20その2 ≪再訪したいとっておき秘湯セレクション≫

ブロンプトンで訪れた秘湯の中から、湯の素晴らしさとアクセスの困難さと秘湯度を評価基準に選び抜いた『ブロンプトンで行く秘湯ベスト20』の続きです。 本日は第十一位から第二十位の発表です。全ての温泉のレベルがあまりにも高すぎて選ぶのに困っております。 第十一位 本沢温泉「雲上の湯」 (長野県南佐久郡南牧村海尻) 【道】☆☆☆☆☆ 標高2,150 mの本沢温泉雲上の湯へは小海駅・或いは松原湖駅から標高1,600 mの本沢温泉口までタクってしまおう。本沢温泉口からはガチな山サイ

ブロンプトンで行く秘湯ベスト20 ≪再訪したいとっておき秘湯セレクション≫

ブロンプトンでこれまで訪ねた珠玉の秘湯温泉の中から、湯の素晴らしさとアクセスの困難さと秘湯度の三要素を重視して選び抜いた『ブロンプトンで行く秘湯ベスト20』をお届けします。 究極の秘湯が居並ぶ中、見事第一位となったのは東北の山奥で出会った湯治場の真打ち「元湯夏油」、第二位は山岳秘湯の雄「鑓温泉」、第三位は自分で川原に掘るマイ秘湯 湯俣温泉です。究極の鄙び系のあの秘湯もトップ10入りです。 まずは一位から十位までご紹介します。 第一位 元湯夏油温泉大湯 (岩手県北上市)

再訪したいとっておき秘湯セレクション3~ブロンプトンで神秘の湯ベスト10

長い歳月を積み重ねてきた秘湯には神秘の力を感じる。人々は崇敬の念をもってその湯に集い続けたに違いない。ブロンプトンにのって自分の力で、日本各地のいにしえの湯を訪れてみよう。湯の薬効にとどまらない伝統の湯が持つパワーをあなたも感じることができるはずだ。 1.姥子温泉『秀明館』(神奈川県足柄下郡箱根町)【道】箱根登山鉄道(2020年7月下旬に再開予定)で強羅駅、そのあとケーブルカーにのってさらに高度を200メートルほど稼いでから早雲山駅で下車すると、残りはブロンプトンで4.4キ

北温泉

5年前の正月三が日最終日、吹雪の北温泉へ行ってきた。映画テルマエロマエのロケ地としても使われて堂々メジャー入りを果たした奥那須の秘湯「北温泉」である。二度目の訪問である。 テルマエロマエ(第一作)に、上戸彩演じるヒロイン・真実が猛吹雪の中をスーツケースを引きずりながら雪の急坂を下って実家の温泉宿に漸くたどりつくという非常に印象的なシーンがあった。秘湯への入り初めに「上戸彩が実家に帰った時の如き、厳冬の北温泉で雪見風呂」に行きたいと考えた。勿論、目当てはあの魅力的な『天狗の湯

切明温泉 雄川閣

或る年の春、秋山郷・切明温泉へ行ってきた。 秋山郷とは信濃川の支流である中津川上流に位置する越後の八集落及び信州の五集落の総称だ。東を苗場山、西を鳥甲山に挟まれた深い谷に所在し、外部との往来が不便で、冬は完全に雪に閉ざされる豪雪地でもあったことから、独特の生活習慣が長い間残されてきた真の秘境である。平家の落人伝説でも有名だ。文治年間(1185~89)に、平勝秀が源頼朝に敗れ、その一族が草津より逃れて、屋敷村(信州側集落の一つ)に住みついたと伝えられている。切明温泉はそんな秋

大深温泉

噂の秘湯『大深温泉』(おおぶかおんせん)をご存じですか。数年前、乳頭温泉の鶴の湯で出会ったお年寄りに教えてもらって、それからずっと行きたいと思っていた。 大深温泉は八幡平に所在する数多くの大物温泉の中でも、温泉ファンから強い支持を集めているが、歴史は比較的新しい。八幡平最古の湯として300年以上の歴史を誇る「ふけの湯」とはアスピーテラインをはさんで、反対側の谷筋に位置する。 この日、藤七温泉での入浴を終えて、藤七温泉から八幡平頂上へ向けて走行していた。 濃霧の中、上り坂