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clasp

 遺書を書こうか迷う日の海を迎えに行く時のこと。忘れたい人の顔ばかり憎んで、辛くて、思い出す。呪いは並べてひりつくような塩の味。留まれ、留まれ、と打ちつけた針で、あなたが傷ついたことなんて知らない。病気の心のとき、教えてもらったハサミグループの曲を実はまだちゃんと聞いたことがないから、聞いてみる。こうやって、泣けもしないのに悲しくなりたがってしまうのは冷酷だ。でもいつかあなたと蟹を食べに行くのです。怖い感じ治るといいね。

 夜、電気コンロを点火する音、両親や親戚と会話をしている時の気持ちに似ていた。バチバチバチ……ってなるのは最初だけで、少し待ってからコンロを開いたら、おめでたそうな餅がふっくらと焼けていて、コケにすんじゃねー。魂が抜け出ると、丸餅みたいな時があるけれど、餅を食べるとき胸のあたりにずっしりと感じるあの重み、確かに魂だ。俺の魂、募集中。

 コンビニエンスになりたくなかったコンビニがこんな夜は、コンビニエンスじゃ無かった頃のあたしを想って悲しんでいるかもしれない、多目的トイレの白い壁みたいローソンは女性名詞でいい?「まるで今の自分そのものだった。不憫そうな姿までおんなじだった」などと供述しており、といえばまんざらでもない漫談。

 遺書を書こうか迷う日に筆を握るのをやめれば君と温泉にいけるのか試したくて、愛して恋して好きにしているうちに絡まり合ったこの一本の糸のことだ、だいなしって。忘れたくない人の顔を知らないのって、インターネットですね(笑)カナリヤってかなりやん、めでたそうだし験担ぎに、いっちょ、ってキルるキルるる、おもろ世、よよよ

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