モダン・カウボーイ
1.
この先どんな大人になるかってそりゃあ、"化学調味料味のパスタ"以外にありえねーよ。ソレは隣合う世界との調和であり、あらゆる夜の底で囁かれた明日、学校で教えてくれないことを同じく教えてくれないテレビとか、なにか始まる予感で焦れったい夏のこと。有り触れていて、嘘くさいのに流行りがちなこと。認めがたくても恨みきれないもの。
"化学調味料味のパスタ"だから、俺は、妥協しないということが出来ないだろう。"化学調味料味のパスタ"だから、俺は、ありとあらゆることを受け止められらるはずだ。いつかウェスタン帽子を買ってサンダンス・キッドを気取ったっていい。最後に勝つのはオレだから、不敵に笑ったって恥ずかしくない。
2.
色眼鏡って得だ。有り得ない色で見つめられるから。それは昨日豚だった。豚だったものが、眼鏡越しにはメキシカン・ヤンキー・スクワットになってた······なわけねーから世界は退屈なんだ。誤魔化して面白がってもそこそこ楽しいからタチが悪い。豚、という言葉が思い浮かぶ時、俺はちょっと機嫌が悪い気がする。豚、と考えて、まだまだ怒り足りねーぞって張り切ってみてもノリきれない。ややこしいから煙に撒いてしまえってそれは、ウェスタン映画の主人公みたいで地味にかっこいい。あしらえないことをあしらいたくてエクストラ・エクレジアム。大嫌いでも両親で、故郷で、友達で、ってまだるっこしーから壊したいからアレもソレもやってきた。なりたいモノに焦がれても、そうだったモノを慈しむ時には果てろ。潔く抗うのなら、白けたくらいでヒヨってんじゃねー。
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