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挟み込まれた原稿用紙|世にも恐ろしい三つの話





・・・ある時、図書館でしか読めない程の古くて重い大型本の合間に、
少しセピア色に成りかけた原稿用紙が数枚、挟んであるのを見付けた。
あまりに大きい本なので、司書が気付かなかったのだろうか。


そこには、書き慣れたようなブルーブラックのインクの筆跡が書き連ねられていた。


広げた一枚目。




口伝により残されてきた

世にもおそろしい三つのはなし。





―――それだけ。


不吉な予感が襲った。


―――これは、読んでも良いものだろうか?


逡巡しゅんじゅんしながら、二枚目に目を通してみる。



“のろいの じゅうじか”

”しりょうの へや”

“あくまの てちょう”


・・・・・




私は、暗い図書館の閲覧室に独りきりだった。


秘密」という言葉が浮かんだ。いつしか
震えてきた指。


思い切って、次の用紙を読んでみた・・・



1.


“――或る男が、朽ちた洋館の窓もなく閉ざされた密室で、早朝から一つひとつ、死んだ主の机の引き出しの中を調べていた。


探している「あれ」は一向に見つからない。

長時間の作業にんできた男は、壁に掛けられている木製の振子時計に目を走らせて言った。


のろいのう、10時かのろいのじゅうじか・・・」“



2.


“或る男は勤め人だった。

高層ビルの社屋は広くて、誰も足を踏み入れていないような空間もあった。


必要な書類は今も紙で管理されており、それらの白い山を手に抱えていた部下の女性が、或る男に訊きに来た。


「・・・これは、どのように、処理すればよろしいでしょうか?」


「ああ、それは・・・

資料の部屋しりょうのへや」“



3.


”或る男は、仕事帰りに、その街で一番大きな老舗デパートに立ち寄った。
娘の誕生日だからだ。


心は幼いが、もうおもちゃという年齢としでもない。
かと言って、アクセサリーなどをプレゼントするほどでもない。


(こんな時は・・・)


ふと思いついて、ある売り場へ向かった。



――帰宅して。


「あ、パパ、お帰りなさい!」

「ただいま」

「もうケーキは準備してるよ」

「そうか・・・待たせたね。
じゃあ、これは、パパからだ」


或る男は、小さな包みを娘に手渡した。


「プレゼントね。有難う!
――開けてみて良い?」


或る男はうなづいた。
包みを開けた彼の娘は喜んで言った。


「――あ、クマの手帳あくまのてちょう!!」





・・・はい、noter様、

ここで言う

合言葉はご存知ですね??


《な ん で や ね ん !!》





Mr.ランジェリー様、#何でやねん

ご査収よろしくお願いいたします。

世にもおそろしい寒いお話でした😊



✢✢✢


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また、次の記事でお会いしましょう!



🌟Iam a little noter.🌟



🌹おまけ🌹

▶The Adams Family  TV Show Opening



 🩷


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