こんな思い違いある?
私は・・・ふと思った。
人がある対象について話し合うとき、何について話しているのかの擦り合わせは通常、会話の中で無意識に行なわれる。勿論、ビジネスや政治の世界ではテーマを絞り共通認識をもった上で議論を始めることは言うまでもないが、日常会話ではこの限りではない。
難しい言い回しをしてしまったが、ここに書くのはもっともっと低次元な話。
先日、リビングで妻と居るとき、ソファに置いてある縫いぐるみに目が留まった。
それは犬の縫いぐるみで、イベントなどで売られているものだ。
1000円支払ってクジを引いて、一等が当たれば大きな縫いぐるみが貰える。
家にあるのは4等で小さな縫いぐるみ。これは娘が挑戦して手に入れたものである。(知っている人は、あああれかと思いあたると思う)
現在3匹いる。どれも愛らしい顔をしているが、表情が微妙に違う。
同じように作ったのであろうが、作り手によって多少の歪みがあるのかもしれない。
私はそれを見て妻に言った。
「あの犬、それぞれ顔が違うね」
妻曰く「何言っているの、あれは猫よ」
私は「???」
確かに顔だけ見れば猫と言えなくもないが、やはり犬だろうと思う。
「あなた、目おかしいんじゃないの?」と妻
お前こそ、おかしくなったんじゃないのか、目の検査をしろ!と言いたかったが、その言葉を飲み込んで、まあ犬でも猫でも可愛いからいいか・・・と思い直した。
本当はどうして顔が違うのだろうかという話を掘り下げてしたかったのだが、気まずい雰囲気になって、その話題は終わった。
娘が仕事から帰って夕ご飯の時。
私は娘に話した。
「あの縫いぐるみは犬だよな。ママは猫だと言うんだよ」
娘「本当?」
それを聞いていた妻
「あなた猫でしょ!」と言ってテーブルの上に置いてあった雑誌を手に取った。その雑誌は通販雑誌で3匹の猫の写真が載っていた。
要するに同じ方向に3匹の犬の縫いぐるみと3匹の猫の写真が載った雑誌が置いてあり、私は縫いぐるみを妻は雑誌を見ていただけのこと。
娘は笑いもせず、何と話したら良いのか言葉が見つからない様子で呆れ顔。
これは極端な話であるが、この種の思い違いは意外と多いかもしれない。
我が家の低次元な会話で家族関係が壊れることはないが、思い違いから人間関係が悪くなったりすることもないとは言えない。
人に対する時には、相手が何の話をしているのか十分に耳を傾けて会話に臨みたいものだ。
2024/5/16