見出し画像

トンネルの怪異

 今から記すことは私が体験したことではなく、テレビだったか、ラジオだったかは忘れましたが、10年前頃、紹介されていたことです。
その内容のユーモアさに、ちょっぴり感動し私の記憶に強く残っているものだったからです。私はことあるごとに人に話しています。正確に再現しているかは分かりませんが、その内容を伝えたいと思います。体験された方、転用でごめんなさい。
 
心霊スポットで有名なあるトンネルがあります。
そこに行ってみようではないかと友人達と相談し、車で出かけたそうです。
目的地の山間のトンネルは静かな場所にあるため、車の通行量は少なく、出かけた日も他に車は一台も走っていませんでした。
そこで、出てこいと叫びながら、トンネルの中を何度も何度も車で往復したとのことです。
結局、何も起こらず、がっかりして帰りました。
問題はその後です。
 
体験者が住んでいるアパートを警察官が訪ねてきました。
その警察官は驚くべきことを語りました。
その内容をお伝えします。
 
「〇月〇日 〇〇県の〇〇トンネルに行きましたね。そこの住人の方から苦情が入りまして、職務柄確認と注意のためお伺いしました。
車でトンネルを猛スピードで行ったり来たりするのを近所の人が見ていて、あまりにも危ないので警察署に通報してきました」
 
「すいません。あそこは心霊スポットで有名な所なので、ついつい悪ふざけしてしまいました。申し訳ありませんでした。今後はしないようにします」
体験者は頭を下げました。
 
「そうして下さい。車はただでさえ危険なのに女の子に白い着物を着せ、車の屋根に座らせ猛スピードでトンネルを走り抜けるなど事故が起きたら大変です。二度としないで下さい」
 
「えっ?女の子が車の上に座っていた?」
 
体験者は一気に血が引くように感じ背筋が寒くなったそうです。
そうなのです。車で騒いでいたことを注意されたのではなく、女の子を車の屋根に乗せ走っていたのを目撃した住人からの通報だったのです。
真意のほどは定かではありませんが、事実ならば車の屋根に乗っていた女の子(霊?)はどのような気持ちで乗っていたのでしょうか。
その気持ちを推し量ることはできませんが、この出来事を紹介したいと思ったのです。
 2024.7.18

私が書く文章は、自分の体験談だったり、完全な創作だったり、また、文章体も記事内容によって変わります。文法メチャメチャですので、読みづらいこともあると思いますが、お許し下さい。暇つぶし程度にお読み下さい。今後とも、よろしくお願いいたします。