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Kpopだけじゃない。 K-rockもある

韓国の音楽だといえば99.99%の人はKpopを頭に浮かべるでしょう。これは韓国人でもそんな変わらないと思います。一点集中型の市場なので、ロックの色んなジャンルが根付くのは難しかったです。

今回はその中で自分が思うベスト曲を五つ紹介します。

1> Guckkasten - Red Field

黒魔法のような世界観を持つバンドGuckkasten。万人受けするタイプではないはずだが、圧倒的なボーカルとパフォーマンスで今は韓国を体表すると言っても良いほどのバンドになりました。この曲も「堕落した天使が落ちたところに赤い畑が出来た」という暗い内容の曲ですが、ダイナミックなサウンドとボーカルで人の脳裏に確実に印象を刻むような曲です。

2> Nell - Parasite

「俺はお前の痛みに、お前の悲しみに寄生している美しい虫だよ」というサビの歌詞をはじめて聴いた時の衝撃を忘れられないです。Nellのメインテーマは「孤独、悲しみ」です。そのテーマから大きく外れたことが無いです。だからアルバムを聴いているとずーっと鬱な気持ちになりますけど、それが妙に心を慰める、そういう音楽をするバンドです。2001年にデビューして、長い歴史を持っているバンドですけど、今だに活発に活動しているバンドというところも好きなポイントですね。


3> Crying Nut - 다죽자(皆で死のう)

残念ながら韓国ではBlue Hearts、サンボマスターのような巨大な存在感と影響力のバンドはありません。でもそれに一番近いところまで行ったバンドはCrying Nutです。直線的で面白く、普通に人生を生きていながら感じることを飾らず歌ってくれるロックバンドです。韓国のインディーズ・ロックを調べるとその1ページを飾るのはこのバンドになります。「俺は嘘つき。君も嘘つき。私たち、皆、今、ここで、一緒に死のう」という曲をロックフェスで皆で歌う光景は今にも忘れられません。


4> Silica Gel - No Pain

上述の三つのバンドは割とレジェンド枠って感じなら、現役バリバリで、今現時点で一番熱い創作力を見せてくれているバンドはSilica Gelです。このバンドの音楽はジャンルに縛られず、色んな要素のごっちゃ混ぜであり、現実と幻想の間にあるような世界観を持っています。でもバンドが持っている特有のポジティブなエネルギーが良く表現され、ようやく多くの人に届いたのがこの曲です。最近、ボカるのキム・ハンジュさんはBTSのメンバーRMさんのアルバムにも参加し、曲を提供するなど、Kpopの世界にもその才能を繰り広げています。

5> VASSLINE - Assassin of death

韓国にもマニアックなジャンルが盛り上がった時期もあったし、その時は色んなジャンルから名作が次から次へと発表されていました。VASSLINEはメタルコアというジャンルで名盤と評価されるアルバムを発表したバンドです。ロックフェスとかでも良く顔を出してました。すっきりとしているスクリーミング、ドラマチックで飽きない曲の展開が注目ポイントです。

こういうジャンルこそ、言葉関係なく楽しめる音楽でもありますので(彼らの歌詞は全部英語です)、その意味でももっと活躍して欲しかったですね。またパンク、メタル、ハードコア、シューゲイジングなど、色んなロック音楽が盛り上がる時が来て欲しいですね。

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