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ダダ漏れ読書感想

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読み終えた本への行き場のない思いをつらつら書いた読書感想。
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記事一覧

短歌って面白い!いつもの生活がちょっと違って見える本3冊

短歌って面白くない?って思ったこと  義務教育期間中に家族で百人一首を散々やって遊んだ…

yavac0
1か月前
9

この作者天才か⁉読み手の世界観を揺さぶりまくる唯一無二の奇想の書 『グラップラー…

エッセイ本のふりした推しへのラブレターですッッ(でも傑作だから読むべし!)  評論とはそ…

yavac0
2か月前
5

自分ではやらないけれど人がやってるとこは好き!ゲーム受け身人間が楽しかった本と雑…

超受け身にゲームを楽しんでいます  自分ではやらなけど人がゲームしているところを見るのが…

yavac0
3か月前
3

『母、アンナ』暗殺されたジャーナリストの娘が語るアンナ・ポリトコフスカヤとそれか…

アンナ・ポリトコフスカヤとは誰か?  熱心に読むわけではないけれども、その名を見るとつ…

yavac0
4か月前
4

一対一の恋が息苦しい?なら別の方向性を考えてみない?恋愛の常識に問を発する良書『…

初めて読むのに最適っ!ポリアモリーの入門書  ポリアモリーって言葉ご存知でしょうか。モノ…

yavac0
4か月前
3

ブックガイドとしてもおすすめ!『絶望名言』が面白い

元気なんか出したくない、あと三年くらいは閉じこもってたいようなときに読みたい『絶望名言…

yavac0
6か月前
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歴史的視点で考察する宗教が生まれてくる背景『多神教と一神教』

宗教を身近に感じるために古代史を巡る名著『多神教と一神教』  「あなたの信仰する宗教は?」って聞かれて即座に答えられない人生がはや何年だろうか。葬儀のときだけ仏教徒の振りをするっていうのが一番実態に近い気がする。  でも、これって自分が特例だとは思わない。むしろ、現代に生きていると特定の信仰に帰依するって感覚を持つのは難しい。いわんや一神教をや。  そんな現代生活においてどこか隔たりを感じる宗教の中で、特に親しみがわきにくい一神教(ユダヤ教、キリスト教、イスラーム)がど

言葉と時代と戦いの記録。母語でない言葉で綴らたエッセイ『優しい地獄』

ルーマニア出身の文化人類学者の稀有なエッセイ  どぎついタイトルに対象的な装画が印象的…

yavac0
9か月前
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旅行帰りの恋人は宇宙人だった?とってもエコなSFラブストーリー『地球でハナだけ』

あのう、最近彼の様子が変なんです。生活態度はいいし、自立してるし、口からビーム出すし…と…

yavac0
10か月前
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読むこと自体がもう闘い。水俣病を巡る自然の、人間社会の痛烈な記録にして唯一無二の…

 色々な本を読んでいると、どうしても格闘せざるを得ないものが出てくる。本を読んでるはずな…

yavac0
10か月前
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インテリア好きなら垂涎もの!タイトルが全てを示す『世界のアーティスト250人の部屋…

ザハ・ハディト、ヴァージニア・ウルフ、パブロ・ピカソにヴェルディ、数多のアーティストの私…

yavac0
11か月前
6

タイムトラベルの負の側面に迫った野心作『時間旅行者のキャンディボックス』

タイムトラベル✕心理的アプローチ  舞台は時間旅行が可能になった世界、一人の老婆が殺され…

yavac0
11か月前
4

あの人だって、この人だって、皆なにかしら事情があるんだよ。立ち止まって、誰かに優…

読むとはっとさせられる。上原隆のノンフィクション・コラム  身の回りに嫌いな人、いますか…

yavac0
1年前
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一つの時代、数多の人々。戦争とソ連を巡るインタビュー集『ボタン穴から見た戦争』『セカンドハンドの時代』スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ

旧ソ連圏を巡ってまとめられたインタビュー集にして、ジャーナリズムの傑作『ボタン穴から見た戦争』と『セカンドハンドの時代』  昔々というほど昔でもない頃に、ソ連邦という広大な国があった。現在のロシア、ベラルーシ、ウクライナ、カザフスタンやグルジア等とにかく広大な領土が社会主義によってまとめられていた。  ソ連邦の成立は1922年、共産党の解散によって国がなくなったのが1991年とされている。このソ連圏で生きるとはどういうことなのか?という問いに真剣に向き合うジャーナリストがい