よちよちある記#441『鴨川ホルモー』
はじめて読んだ万城目作品って
たしか『プリンセス・トヨトミ』
だったっけかなぁ?
面白い作家さん見つけたーーーっ!
って嬉しくなって
万城目作品を読み漁り
あれもこれもが
ぶっ飛んだ世界観へと
連れて行ってくれる
特に記憶に残っていた
『鴨川ホルモー』
ブックオフでブラブラと
散策中にふと目に止まり
読み直したくなり購入決定
裏表紙の作品紹介の文章より
ーーー以下引用ーーー
このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祗園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。戦いのときには訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒濤の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり!!
ーーー引用終わりーーー
ポンポンと前に進んでいく
リズリカルな紹介
時々字余りとかはあるけれど
5文字と7文字を基本に
繰り出される言葉たち
心地よいリズムには
ちゃんと理由がある
作品自体の展開も軽やかに
どんどんと読み進めちゃう
読みたくなっちゃうでしょ?笑
作品の壮大な世界観には
一切触れずにチラリと本編より
ーーー引用引用ーーー
ほんの少し目があっただけでもうれしかった。話ができた日には、下宿に帰っても心が温かかった。
ーーー
俺の心には常に彼女の残像が息づいていた。
ーーー
後悔先に立たず。
あの日、あのとき、あの場所で、こうしておけばよかった、ああしておけばよかった、という後悔の順列組合せは、それこそとめどなく心に湧き上がる。
俺は早良京子に、秘めたる恋心を打ち明けなかった。打ち明けようとも思わなかった。
ーーー
滑稽なことに、俺は彼女を失ったと心の深いところで感じている。失うも何も、本気で手に入れようとする覚悟も勇気もなかったくせに。俺の胸にはぽっかりと穴が空き、そこから後悔の念が苦汁に濡れて溢れだす。岸辺に打ち上げられた、後悔が縷々綴られた貝殻を拾い上げ、俺は「NO PAIN NO GAINだった」と短くつぶやき、再び後悔の順列組合せを始める。
ーーー引用終わりーーー
痛々しいまでに恋に破れた
主人公の心理描写が刺さる
感情移入しつつ読み進めても
吹出しちゃった
「岸辺に打ち上げられた、
後悔が縷々綴られた貝殻」のくだり
悲劇のヒロインとは違う
このネタみたいな描写
臭いまでの失恋の描写
自己陶酔の極み
うまいなぁ〜
触れたいけど触れられない
このホルモーの世界観は
ぜひぜひ読んでみてほしい
佐藤さとるさんの『コロボック』や
小野不由美さんの『十二国記』
のようにいつまでも浸っていたい
空想の世界への誘い
作品の舞台に立ち空氣に触れたい
京都へ旅したくなっちゃう
だけど
地元で大きく息を吸い込もう
この地を満喫しよう
今日もいい1日✨
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