よちよちある記#194『中秋の名月』
中秋の名月とな
お空を見上げて
キレイなお月さんを拝んで
一端の風流人っぽく
お団子もお酒も
ススキもないけど…
キレイなものを見て
キレイだなぁ〜と感じる
金之助さんの作品は
ひと通り著名なものには
目を通してみたはず
でも好きではなく
教科書に出てくるスゴい人
くらいにしか思ってなかった
だけど...
I Love You を訳すのに
「月が綺麗ですね」と充てたって
そんな話を目にして
ちょっとどころでなく
好きになっちゃうわ
英語教師をしていたときに
「I Love You」を「我君を愛す」
と翻訳した教え子に対し
「日本人はそんな事は言わない
月が綺麗ですねとでも訳しておけ」
と言ったとか言わないとか
夏目漱石が実際に言ったという
証拠やら文献やらは残ってなくて
どうやらガセネタっぽい…らしい
ちょっとガッカリ
持ち上げといて落とされる
明治の文豪も元号をいくつも経て
まさかこんな扱いされるとは
思いもよらないだろうな
直接的に愛を語る言葉で訳さずに
月が綺麗ですね
なんていう訳を充てたって話が
ひとり歩きしてるけど
夜空に輝くお月さんを見て
月が綺麗ですね と
その情景を思い浮かべるだけで
何とも言えない
豊かな心の交流がなされている
そんな様子が思い描ける
虫の音に風情を
感じることのできる日本人で良かった
月が綺麗ですねって伝えると
そうですねって返ってくる
そのやり取り以外は言葉を発せず
それでいて
お互いの愛情を確かめあえて
何とも奥ゆかしいじゃないのさ
そんな姿が思い描ける日本人で良かった
こんな風に伝えても
届かない相手もいるだろうし
何なら
はっきり言ってくれなきゃ
わからないじゃないの!
っていうことで分かれてしまった
そんな男女も大勢いたのだろうな…
望月の 欠けたることも なしと思へば
こんなに自信満々で詠んでるのに
心だけは通わないなんていう
強烈な皮肉があったらば
なお面白いんだけどなぁ〜
思いっきり欠けとるやないかーっ!
澄んだお空に輝く
お月さんを眺めて
清らかな心持ちになったのに
一晩寝たら元通り
ダークな面が顔を出す
濁中納言さんのお出ましだ
さて
そろそろ仕事の準備に取り掛かろう
今日もいい1日✨
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