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唯一の年下くん

彼の名前はTくん。

年上好きのわたしが唯一繋がりを持っている年下の男の子。

出会い

大学4年生の春。

ゴミカス事件の直後、わたしは人生に軽く絶望していた。

毎日失恋ソングを聴いては涙を流していたので、赤い目を隠すために人生で初めてサングラスを買ったほどだった。

重い腰を持ち上げてカフェのバイトの面接に行くと、チワワのような顔をした男の子、T君が働いていた。

細身で礼儀正しく、K-POPアイドルみたいな見た目をしている可愛らしい子。

T君は高校3年生で、わたしの大学が自分の志望校であることを教えてくれた。

結局そのバイトは続かなかったが、T君から受験の相談をされるなどのやり取りをするようになっていた。

T君の不思議

次の春、T君は無事にわたしの出身大学に合格した。

T君は奥手なのか、わたしのことをどう思ってるのか今でもさっぱり分からない。

会いたいと懇願されるから会ってみると、キャリアについての相談ごとをされる。
声が聞きたいと甘えてくるかと思えば、突然連絡が来なくなる。

普段から連絡を取っていないのに、お正月にあけおめ!とLINEしてくるのはT君、きみだけだよ。

ちょっと怖い

T君はわたしのキャリアや生き方を崇拝してくれているらしい。

ちなみに、わたしの同級生の友達は、わたしが学生として全く褒められた人間じゃないことをよく知っているだろう。

だから余計、怖いのだ。
T君の審美眼の無さには恐怖を感じるほどである。

なんでそんなに褒めちぎるの?
就活の相談とか絶対わたしにしない方がいいよ?笑

ある時、大学のゼミで作った英語の論文の和訳を机の上に置きっぱなしにしていたら、T君がそれを撮影して、LINEのホーム画面にしていた。

T君、あなたにとってわたしはどういう存在なの?笑

今後の展望

大学卒業を機に上京し、T君のそばから居なくなったわたしだけれど、T君が就職で上京してくる日を密かに楽しみにしている。

大人になったところを見られたら、わたしの気持ちは動くかもしれないから。

T君を好きになれたら、話はトントン拍子に進んでいくのかもしれないから。

P.S. でもやっぱT君のことは好きになれないと思うwww

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