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All In The Name Of Love/ATLANTIC STARR

恋愛をしている感じの歌、といえばどんな歌を想像するだろうか?

「ベストヒットUSA」でアトランティック・スターの「Always」が一位になった頃。わたしは誰にも恋をしていなかった。「Always」の中の幸せそうな恋人同士が嫌いだった。失恋したばかりだったせいか、「家族を作ろう」なんて気持ち悪いなあとさえ思っていた。

ラジオでR&B系の番組を聴いていたら、美しいメロディと歌声が流れてきた。大人の歌ってこういう歌なんだろうなと思った。冬の時期を思わせるような、何かの決意を秘めたような涼し気な歌。誰が歌っているんだろう?

歌の終わりに耳を澄ませていると「That was "All in the name of love",  Atlantic Starr」とDJが呟いた。「えっ、今のアトランティック・スターの歌なの?」意外だった。「Always」みたいな幸せボケした歌を歌っていたあのアトランティック・スターの歌? 今の時期だから、「Always」と同じアルバムかな?と思い、調べてみると「All in The Name of Love」はアルバムのタイトルトラックでもあった。

中古CD屋に用事があってついでに何かいいアルバムはないかと棚を覗いていたら、「All in The Name of Love」を見つけた。しかも日本語盤。本当はタワレコで探すつもりだったけど、中古でもいいやと思い手に取ってレジまでもっていった。

他の曲はまあまあだった。でも目的の「All in The Name of Love,」だけでも、1200円(CD代)は買いだなと思った。「Always」はやはり好きになれなかったのでいらなかった(笑)。

「冬の時期にはわたしはあなたを包む。どんな理由でも、どんな季節でも満足。あなたと一緒にいる限り」
「夏の時期にはあなたはわたしに涼しさを。どんな理由でも、どんな季節でもいつだってあなたはそばにいてくれる。何に夢中になっていても」

どんなときも二人でずっと一緒にいるという決意の歌。近い内容でも「Always」よりもこちらのほうが美しいと感じた。

「All in The Name of Love,」(1987)タイトルトラック。ヴォーカルのバーバラ・ウェザースはこのアルバム一枚で脱退している。バンド最大のヒット曲「Always」を歌った歌姫にはもっと世の中にバンドの作品を残して欲しかった。


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