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マンデラ小説 「M.e」 EPISODE2 「ジャックのトカゲレポート」

■ジャックの「トカゲ」レポート■

そもそも何故、トカゲが人間の顔を持ちたいのか?

なんだよね。

創造主のセブン達のシナリオでは、人間が近代化して自立を手助けした後「セブン達」や「下僕のトカゲ達」は壁の向こうの大陸に帰る予定だったらしいんだよ。

壁ってのは南極の事らしいんだよ。

どういう事?

でも、先生に聞いても「また今度」って魅力的な笑顔でごまかされたんだよね。

たぶん、レベル5以上の情報なんだと思ったよ。

で、反乱を起こしたトカゲ達。

セブン達のシナリオには無い、地球の「異物」になってしまったトカゲ達。

シナリオから外れた不自然な存在達。

だから、彼らには居所がないんじゃないかな?って思ったんだよ。

トカゲのファースト達は姿を変える事は意味がないんだよ。

だって、尻尾があるしデカいしリザードマンの顔だけ人間なんて…。

似顔絵をアミラが描いて、先生の爆笑を誘ったくらいあり得ない事なんだよね。

ファーストトカゲは、知性が育たなくて、彼等は人間社会自体に興味がないんだって。

「オリジン」が作った「セカンド」の連中は、周波数を使って「人間の顔形」に見せる実験を繰り返したんだって。

どうして人間に見せたいのか?

僕達は不思議だったんだよ。

トカゲはトカゲで、いいじゃん、って。

トカゲの種類の情報は、情報レベル4相当なんだよ。

トカゲ人間達には種類があったんだよ。

そうだよね、あのファーストのトカゲ人間は、まんま怪獣だもの。

あんなのが世界を支配してます…なんて漫画かアニメの世界だよね。

どうみても知性があるシルエットではないし、何より裸だもん。

あの映像を全世界に流しても「マーベル乙」で終わっちゃうし、指パッチンしちゃうよね。

先生に教わったアイツ等の歴史。

そうなんだよ。

アイツ等には本来の役割があったんだよ。

僕達や地球環境を創り神と呼ばれた「宇宙文明レベル7」の存在達。

「セブン」と呼ばれた高次元の存在。

猿から人間に進化した?

大人達は、進化論なんて本気で信じてるのに驚きさ。

その「セブン」が人間を創る前にトカゲ人間を創ったんだ。

セブンも地球で作業する時に、セブン用アバターを用意して遠隔操作してたみたいなんだ。

だってセブン達は精神だけの存在らしいんだ。

クールだね。

オバケじゃないの?

ポールは目を輝かせて先生の爆笑をさそったんだよな。

アバター達は、遺跡や古代の壁画等に描かれているんだけれど、赤ちゃんの落書きで参考にはならないよ。

で、作業員のトカゲ人間には、やっぱり知能が低くて重労働と簡単な役割をこなしてたんだ。

でも、突然変異の「オリジン」と言う個体がトカゲ人間が出現して、事態が一変したんだ。

アバターのセブン達を追い出して、地球を支配したんだ。

オリジンはセブン達の技術と知恵を盗んで、自分専用のトカゲ人間を作り出したんだ。

これは「K」に教えて貰ったんだ。

アイツ等はclassに分けて分類されているんだよ。

「K」からそれらの情報を口頭で貰ったんだけれど…レポート用紙の紙に、僕達は書き込まないといけないんだよ。

レベル4の情報がアナログの紙なんて…驚いたけれど、NETで外部には漏れにくいのは確かなんだよね。


■ジャックのトカゲ種類レポート■

■■■■■■■■

202☓年2月13日 MIT「α」教室

講師「K」

トカゲ種類解説の授業

■「オリジン」出現年不明

□ファーストトカゲの突然変異種の一個体。
□知能が高くセブン達創造主を追い出し人間社会を形成し世界を支配した者。
□世界中のトカゲを精神支配し影でコントロールしていると考えられる。
□その他の寿命など詳細は不明。

■クラス1(ファースト)紀元前推測

□創造主セブントカゲと鉱物で造られた作業要員。
□後に「オリジン」に改良されセブン達を裏切った。
□知能が育たずセカンドが人間を支配する時の象徴として見世物的に活用されている。
□「オリジン」の精神支配で行動。淘汰もされる。
□体長は2メートルから10メートル級の大型個体までいる。
□長い尻尾がある。
□二足歩行。
□寿命は600年前後。
□繁殖力は無く性別もない。
□衣服等は着ない。
□表皮は爬虫類の特徴である緑色で、皮膚には鱗があり背骨が異常に外にせり出ていて頑丈。
□地下室や暗がり等で本来の爬虫類らしく暮らしている。
□攻撃力は、身体能力の強さと念動らしき力がある。
□カメレオンのように周波数を自在に変えられるので人間の目には発見されにくい。
□数は減り続け現在は100体を切る。
□居所は世界中にいる。
□食事、排泄をしない造り。
□日光に浴びる。水浴びをする。これだけで地球からのエネルギーを補給している。

■クラス2(セカンド)中世期出現?

□ファーストは知能が低く全く遣い物にならないのでオリジンが部下として創った。
□「オリジン」のDNAと人間の合成レプリティアン・ヒューマノイド。
□「オリジン」の手足として人間達を統率していた。
□目的は人間界の成長の手助け?
□約10体。
□西洋系人間のサイズ。
□表皮や顔形はトカゲ鱗。
□薄緑から濃い緑色。
□尻尾は無い。
□知的性は高い。
□繁殖は出来ない。
□性別が無い。
□食事排泄を行うが頻度は個体差がある。
□寿命は200年前後と推定される。
□居所はイギリス。
□イギリス王室と財閥界を支配。
□人間とトカゲのハイブリッドなので両方の本能があり厄介。
□人間の基本的「5大欲求」を強く持ちトカゲの暴力性と相まって影で快楽で人を殺し食す個体も居る。
□死なない身体を作る為に実験を繰り返す。
□オリジンの精神支配を受けている。
□ファーストを敬愛を強制的に植え付けられている。
□現在の生存する個体数は不明。

■クラス3(サード/セカンドプラス)

□サードはセカンドの召使い?として当初は作られた存在。
□様々な動植物と人間を合成実験した。
□失敗作が多数でた(狼男・吸血鬼・UMA)
□サード計画は中止。何故?

□人間の家族の概念に影響され自分達のファミリーを作る事に方向展開。
□人間の細胞比率を大きくし見た目は人間タイプをセカンドプラスと呼ばれる。
□セカンド達が自身のDNAを人間に移植合成し完成した合成ヒューマノイドのプロトタイプ。

□セカンド達が永遠の命を欲し自分達の魂をコピーし若い身体に憑依する為の実験も行われたが結局、自分達の記憶を持つ別のトカゲ人間しか作られなかった。

□近代になり貴族や豪商、投資家等のトップになり支配体制を整えた。

□世界を騙し欺き人間を管理しセブンズ達の魂の交流を断ち切らせた。

□近年には長い年月をかけて先進7カ国のトップたる主要人物に少しずつ入れ替わり工作をし現在は全て入れ替わっている。

□現代ではセレブや芸能界等はにも進出しメディアの支配は完了している。

□繁殖は出来ない。

□男女の性別はない。

□妊婦のふりをして子供は別に用意する。マジか?

□寿命は人間のDNAが交じるために100年前後。

□人体改造をファッションのように流行りがあり、男性器を移植したり胸部を女性的にしたりする個体が多かった。

□女性を演じるセレブ合成レプリティアンでも男性器を移植している個体が数多く見受けられる。

□長生きをする為に人間の子供の細胞を摂取する。

□クラス1のDNAに反応し神のように崇める。オリジンには念動で簡単に殺される。

□自己の生への執着は異常である。…だろうね。

□クラス1に住処を用意。
□捧げ物として定期的に黄金を宝物して献上している。…なんで?

□DNA周波数を利用して人間の顔を擬態する事が出来る。

□樹脂(ゴム)を表皮に装着し擬態する事もできる。

■クラス4(キマイラ・ヒューマノイド)

□コイツ等が一番厄介!悪魔だ!世界を破滅に導いているイカレ野郎
□人間がトカゲに成りたくて人体改造する。
□長寿、死なない身体、永遠の若さを欲しがる

□人間の子供達を利用している悪魔

□レプリティアン・ヒューマノイドより質が悪い…

駄目だ…ねむいや…

■■■■■■


トカゲ達の心情の変化は、聞くと「なるほど」なんだよ。

それは人類が近代化するに伴ってから大きく変化したんだって。

中世期まで、それまで表を堂々と闊歩していたトカゲ達。

神様だったから問題ないんだよ。

トカゲ神だから、それを不思議とは思わない人間達。

彼らの交流は、遺跡の壁画にも描かれてるよね。

文明レベルが低かった時代。

人間達も裸足だし、生活水準や科学水準も低かったから問題なかったんだって。

それが、ドンドン人間が豊かになって近代化してくるとトカゲの居場所が無くなったんだって…。

そりゃそうだよ。

トカゲ顔のトカゲ人間が居たら「お化けだー」なんて狩られてしまうよね。

夜に出会ったら驚いちゃうよ。

人間の近代化を後押しする役割のトカゲが、仕事を全うすればするほど「自分達」の居場所が無くなるんだ。

あれ程、人間達に「神」と敬われたトカゲ達。

それが、人間達に奇異の目で見られる時代を自分達が作ったんだから複雑かもね。

不自然な存在になってしまった。

だから、トカゲ達は中世に入ってから闇に身をおいた。

イギリスの貴族や王国を作り上げ、側近の下僕人間達にお金と力と技術を与え、富を搾取させるやり方を身に着けさせたんだって。

現在のディープステートの礎の始まりなんだ。

だけど、下僕の人間達が近代化し華やかに人生を謳歌しているのが羨ましかったらしいんだ。

幾ら持て成してくれても、自分達は闇の中から出られない。

夜な夜な街を徘徊し、人間とトラブルを起こす輩も出たみたいなんだ。

セカンドトカゲ達は、人間の細胞を大きく持ち合わせてるから「欲望」が強くなってきたみたいなんだ。

人間が持つ「承認欲求」が現れたんだね。

結局、欲望に我慢出来なくて、人間社会の表に出たくなったみたいなんだ。

セカンドは人間のシルエットだけれども、顔と皮膚はトカゲなんだ。

表社会に出るには「人間」の容姿が欲しかったのは理解したよ。

完璧な容姿に変えるために、オリジンが使ったセブン達の技術を使いたかったんだ。

それは自分達「セカンド」が生まれた装置なんだ。

でも、オリジンが何百年も前に封印してたらしいんだ。

だからトカゲ達は、その時代の先端の科学力を使って自分達の容姿を人間に変えるコトに執着したんだ。

科学者や他の人間達も協力を惜しまないよ。

だって、トカゲに取り入れれば「富と名声の成功」が約束されるんだからね。

世界中の富豪もトカゲ詣りさ。

そんな中、セカンドの親玉の「ファーストトカゲ」

彼等は我感せずで、地下の住処で自由に暮らしている。

面倒は下僕のセカンドトカゲ達にやらせてるから快適なんだね。

だから中世期のトカゲの擬態は程度がかなり低かったみたいなんだよ。

…………

そうそう、僕達は講義を受ける際にはノートを書かされているだよ。

タブレットやパソコンで打ち込みは頭に入らないからアナログで行くんだって。

あとネットでの情報漏洩だね。

だから僕達はMITでの授業は…静かに、眠気と戦いながらノートとも戦ってるんだ。

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