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ぼくの足で、ぼくを歩く。

巡りゆく日常に、必ず夜は訪れる──。

日の沈んだ夜に敷かれた
空のプラネタリウムが
故障してしまったのだろうか

星や月の案内人の姿はなく
ぼくは目標を失った迷子となれど
暗闇を手探りで進むこともできない

このまま考えもなく前進したら
迷宮の最深部へまんまと誘われて

場所も…、時間も…、
 自分という存在も……、
  こうして今怯えている理由すらも……、

なにもかもを見失ってしまいそうで

未知の包囲陣に足を絡め取られて
かろうじて見える足元の一歩さえも
踏み出すことができないまま
身動きが取れなくなってしまった

訪れの分からない恵みの朝陽を
霧の中で待ち続けられるほど
心が耐えられるとも思わない

だからぼくは、諦めることにした──。

“考えること”じゃなく“進むこと”を。

救いの手を待つことも掴むことも
叶わないとわかっているのなら
ぼくに残された選択肢は
思考の旅に出る決意だけ。

考えて、ひたすらに考えて、そして…、

頼りっぱなしだった太陽光も
必要ないと思えるくらいに眩しい
ぼくの中の道標となる一番星を
探しにいくんじゃない、
今この場で、創り出すんだ──。

“勇気なんていらない、
 がんばらなくたっていい、
  ぼくを照らせるぼくが
   ただそこにいればいいから”


そう、巡りゆく日常に、必ず夜は訪れる──。

“自分の歩幅で歩けばいい”ってこと。

失くした落とし物を見つけるまでの物語。


#Colorful テーマ3🎨
『“未知”と向き合う怖さを勇気をもって乗り越える意味ってなんだろう?』

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