生まれたときは、幸せでした。

はい、どうでしょうかこの写真。

ひまわり畑でちょっとムスッとしながらピースサインをする子ども、

平和な一枚ですね。なにを隠そう、これが幼少期の僕です。

僕はこのときのことを覚えていないのですが、

たしか2〜3歳のときにどこかのお出かけ先で

母に撮ってもらった写真だと思います。


父は医師、母は書家、祖父はもともと浄土宗の僧侶であり

僕が生まれたときは医師だった。

父の弟、つまり僕の叔父も医師。

祖父の弟、大叔父に至っては獣医師という、

「お寺をルーツに持つ医者の家系」という血族の次男として生まれました。

唯一の兄弟である兄は4つ年上で、

僕は小学校入学前から勉強をさせてもらい、

両親の長期休暇には海外旅行なんかも連れて行ってもらって、

家族の中もとてもいい、誰もが羨む、絵に描いたような円満で幸せな家庭。

ふたりそろってなに不自由なく育つ。はずでした。


しかし事件は僕が12歳、

受験を終えて私立中学入学を控えていたころに起こります。



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