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エッセイ~夢について~

「いつかって言っている間は、夢は終わらないよ。美しい夢のまま、ずっと続く。かなわなくても、それもひとつの生き方だと私は思う。無計画な夢を抱くのも、悪い事じゃない。日々を楽しくしてくれるからね。」
~お探し物は図書館まで 青山美智子著より~

叶える夢と寝て見る夢が同じdreamだって初めて知りました。
今回は叶える夢についてです。

私には20代の頃、お店を持つという夢がありました。
コーヒーをメインにしたカフェ。
元々大学卒業後に何となく就職して、
というか「会社で働くとは何か」を知りたいと思って就職して、
結局半年で辞めることになりました。
その時に「じゃあ自分は何がしたいんだろう」と自問した時に
喫茶店で本を読んだり、勉強したりする時間が好きだったし、
食べること自体も好きなので、じゃあ飲食系に進んでみようと思ったのが
始まりだったと思います。

その後は製菓調理専門学校に入り直し、
イタリアン、コーヒー専門店などで
調理、接客、製菓、コーヒーを働きながら学びました。
本当に仕事ばかりしていて大変だったけど充実した日々でした。

しかし働けば働くほど「お金を得る」ことの大変さも身に染みたため、
「自分でお店をやることのリスク」をよりリアルに考えるようになりました。
どれくらいの規模でやるかにもよりますが、
当時の私の貯金だと初期費用で精一杯。
経営初心者だというのに、失敗も許されない環境でのスタートになるのです。
それでも一度の人生、夢のためならリスクを負う、何とかなると思う人もいると思います。しかし私はリスクを取る事への疑問を自分自身にうまく答えられませんでした。結果今も雇われの身ですが、特に後悔はありません。

①疑問に対して答えが用意できる→夢へ舵を切る
②疑問に対して答えを用意できなかったけど、そのまま夢へ舵を切る
③疑問に対して答えが用意できなかった→夢へ舵を切らない

ざっくりこの3択になるだろうと思いますが、
私の性格を考えれば②だけ肌に合わないため(ビビりなので)、
②を選んだとしてうまくいかなかった場合、
何となく自分の中にしこりが残るような気がします。

私は言ってしまえば「夢を保留している」状態になります。
そんな中、冒頭の一文が心にストンとはまりました。
わざわざ「諦める」と言って無理に終わらせるでもなく、
夢は叶えるためにあるなんて強制的なものでもない。
夢と疎遠になったって、どこか遠くで元気にやっている。
旧友のような存在であればいいのではと思いました。

気が向けばまた連絡でも取りましょう。

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