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乳がんアラ還 胸を整える

乳がん全摘の術後の傷がすっかり落ち着いたので、下着を新調したくなった。もともと、四十肩で腕が背中側に回らなったので、前開きのボタン式の下着を着用していたが、2か月お世話になってゆるゆるになった下着の役目は貧相で終盤の様子。リハビリの甲斐もあって、両手がしっかり挙上できるようになったのはよかったが、そうすると全摘した右胸には何も障害になるものがないのでブラは容易に上部へ移動し、残った左胸は、長年の重力により、私の希望より随分下に位置するようになったため、ブラのアンダーから解き放たれた。これじゃ、意味がない。

術後のフォローをしてくれる下着メーカーの試着の予約を取ってみた。
前開きのブラと、パットの中に入れる代行の乳房が欲しいと備考に書いて送信した。見栄っ張りの私が雰囲気で次々購入しないよう、『調子にのって希望以外のものを購入しない事』と書いたメモをポケットに入れた。

結果から言えば、店を出るときには、薄手のセーターを新調したくなっていた。
悩みの相談後、試着もし、代行パットも入れてサイズを確認。左右差のない、術前の姿になった。動いても手を挙げても、下着がついてくる。ほほ~と笑顔になる。希望していた商品以外、一切、勧めてこないので、気になりすぎて、展示してある下着を指して『あれは?これは?カワイイわ』とちょっとは売り込んだらいかかですか状態になった。担当の方は、商品の特徴、着用時期などを丁寧に説明してくれた。買いすぎないようにと自分に言い聞かせるメモも、すっかり忘れてしまっていた。1時間半に及ぶ試着の結果、最初に希望していた商品のみを購入。担当の方に惚れてしまって、この後お茶でもと言いたい気持ちを抑えた。

ワコールさん。乳がんの予防・検診の啓蒙、術後のサポート支援、正しい知識の普及活動を行う活動を、約50年にわたって推進しているらしい。よく知らなかった自分を恥じ、トリンプ派は解散。

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