平成の名勝負、畑山vs坂本その2

そして畑山が臨んだヒラベルト・セラノとのWBA世界戦。これは畑山の復帰第一戦であるとともにライト級に階級を上げての第一戦だった。
結果は畑山のKO勝利。
実はスーパーフェザー級で畑山をチャンピオンにまで育て上げた柳トレーナーが事務所間の関係で指導できなかったという裏話もある。
畑山も柳トレーナーがついてくれていたらどんなに心強かったことか。
代わりに復帰宣言から畑山を指導したのは違うトレーナーだった。
柳トレーナーは韓国人。そのせいか畑山がスーパーフェザー級の時は頭をくっつけ合いながら撃ち合いをする韓国ボクシングスタイルだった気がする。
しかしライト級で復活した後は持ち前のスピードを活かして相手との距離を出し入れするスタイルに変わったような気がする。
それはライト級転向後のアメリカ人トレーナーの指導だったのかも知れないし、1階級上げたことで対戦相手のパワーが増すことへの対策も兼ねていたのかも知れない。1階級下のパンチ力のあるボクサーでも階級が上がればそのままハードパンチャーでいれる訳ではない。
そしてセラノに勝利し世界チャンピオンとなった畑山は、次は坂本さんとやります、と高らかに宣言した。
そして舞台は整った。

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