見出し画像

逢 瀬 坂|詩

振る袖からまり

逢ふたが仕舞ひの

百年目

をみな盛りを

君ヶ坂

のぼせて暮れる

婀娜あだえにし



ねやくら

甘きことなら

縄の罠

憂き身つひやし

七つ吐息に

うつくも死ぬる

撫ぜる手に

情けもなくて

男人おのとこそ


思はぬ愛染あいぜん

かえりみて

かなし君

断つ

衣々きぬぎぬあした

せちしくや

さようであらば

photo & poetica by...十阿弥じゅうあみ阿世