掌編怪談「百物語」

大学のオカルトサークルで百物語をすることになった

雰囲気を出すため、古民家を借りた

総勢10人で車座になり、100本の蝋燭を囲う

全ての蝋燭に火をつけると順番に怪談を語り始めた

一話語るごとに蝋燭の火を吹き消し、円の外に置く

それを繰り返し、遂に最後の蝋燭を吹き消した

室内は静寂に包まれる

そのまま5分ほど経ったが何も起こらない

時間も時間なので、そのまま皆で雑魚寝した

翌朝、一番に目が覚めた

横になったまま寝ぼけ眼でボーッと一点を眺める

そこには昨夜使用した蝋燭が並べられている

長さは揃っているが、それぞれ形は異なっている

しばらくそのまま眺めていた

ふと違和感に気がつき、皆を叩き起こした

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