掌編怪談「花火」

花火大会も終盤に差し掛かり、最後に恒例の連発花火で締めくくりとなる

ひゅー

…………

何も起こらない

続いてひゅーひゅーと二本の線が空に上がる

しかし花火は上がらない

周囲もざわつく

しばらく時間が空き、再度空に打ち上がる

ひゅー

誰しもが静かに空を眺めていた

ギャー

女性の絶叫が暗い空から降り注いだ

会場は大混乱になり、それ以降花火大会が開催されることはなかった

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