競技麻雀ルールに時間制限導入はアリか 

目次 連盟Aルール改正の一報
   とある団体
   競技プロ3人の意見
   いち視聴者としての意見
   まとめ/次回予告

連盟ルール改正の一報
 先日、日本プロ麻雀連盟のAルールが改正された。こんな書き方では私が麻雀連盟の回し者のような誤解を招くので、書くが(るみあきチャンネル)というYouTubeチャンネルでそんな動画があった。チャンネル登録者は10万人に迫る勢い。何を隠そう週刊Mリーグでやべきょうすけの持ちネタとなっている二階堂姉妹のるみあきチャンネルで情報を得た者である。国士無双アンカンからチャンカンあがり無効や喰い替え禁止などなど大幅改正で、姉妹は喰い替え禁止に戦術の幅が狭くなると動画で語っていたが、この時期のルール改正発表は最高位戦からの移籍組を連盟に引き込もうという腹づもりなのかと勘ぐってしまう。
 姉妹は時代の流れと言っていたルール改正だが、思い切って連盟さんのフォーカスMあたりでここで打牌に時間制限を設けてはどうかと提唱したい。

るみあきchanねる

とある団体
 まあ、昔から打牌に時間制限を設けることはプロ競技化以後団体が抱える課題で随所で言われていたことで(次の章で引用するプロ雀士の意見で触れることだが)なんのオリジナリティもないが。現在、導入されている団体(というかサークル)がある。雀鬼・桜井章一の雀鬼流だ。精神の歪みを直すとかなんとか理念があってツモって切るまでのスピードが異常に速い、脇を締める打牌にもルールがある厳格なようなマナーがある雀鬼流ルールにはこうある

雀鬼流のルールには独自の制約・制限が付いている。 打牌はできるだけ速く行う。 1秒から3秒ぐらいで、長考は厳禁。 桜井の弁によれば「待ち合わせ」と同じで、待たせるのは良くないことと喩えられる。

Wikipediaより

 雀鬼流を解説するのは無理だろうし、カメラ切り替えのためにスピードは一定ラインが要されるものだろう。実際にプロ麻雀団体でルールにするなら少考と長考を分ける手もあるだろう。
 ここまで書いてやばい、導入される未来が全く想像つかない。しかし、次の章で紹介する有名競技プロのコラムなり配信なりで出た意見でかなり現実的なものがある。

競技プロ3人の意見
 今から紹介する意見は完全に人の意見なのだが引用の前に断っておくと基本、無料の媒体で記事なりYouTube配信からとっているし今後もそうしていく。小林剛プロのは自著からだから例外であるが本人がツイートでアップされた箇所を取り上げる。説得力は威を借る狐で今まで書いた文章の中で1番あるしなんなら元記事のほうが読み応えあるくらいだ。そして僭越ながらにわかのため全員Mリーグに携わる有名競技プロ雀士で全員男性プロの意見だ。
 1人目は最高位戦所属でMリーグ公式解説者のトイツ王子こと土田浩翔プロ。

 ここで土田プロは長考カードというものを卓に置いて1長考30秒で1試合3長考までという縛りを提唱している。また野球を引き合いに出して大リーグの投球ルールでワンポイント廃止のように試合時間変更で観客のことを考えるルール改正もあっていいと書いている。そしてネット麻雀を引き合いにタイムオーバーで強制ツモ切りもいいのではと柔軟な考えを見せている。さすが土田プロ、麻雀団体設立した男の中の男だ。だれも勝てない。高齢のプロに分かりやすいし、30秒は解説を経験しなければわからないバランス感覚だ。卓に押してから30秒経つと鳴るブザーを設置すればタイムキーパーも要らない。
たとえば
長考します、ポチッと(ボタンを押す)、30秒経過する、ブー、牌を切るか鳴くかする
これで万事よし。それか長考カードの代わりに点棒が消費されるというのはどうだろうか、
長考します、ポチッと(ボタンを押す)、30秒経過する、ブー、ここでもっと考えたいときに点棒3000点消費してもっと考える権利を購入する、牌を切るか鳴くかする。この3000点が妥当なものかは置いといて。
トップ目の乱用に目を瞑れば現実的ではないか。Mリーグでは、
コバミサ「おや、ここで長考カードを切ったのは3着目の多井です。長考カードはこの試合2回目の使用であと1回残しています」
ツッチ「もう多井の親番は終わってしまいましたからねぇ、親の寿人のこのリーチに放銃はできないねぇ」
コバミサ「オーラスを控えていることを考えれば長考カード使用は2回目が実質的な3回目といったところでしょうか」
ツッチ「実質的な3回目かぁいい言葉ねフフフ」
コバミサ「土田さんこれ土田さん発祥の言葉ですから!おっとここで多井のブザーが鳴ってしまったぁ!現物の牌を切る多井、しかしフェアプレールールとしてここで多井の点棒300点減らされます」
みたいな。というか観たいな。競技性どうこうより視聴者として面白い。
 日本麻雀機構がもし配信スタジオまで自前で揃えるようになった世界線で土田プロの導く未来の麻雀界は変わっていたのかもしれない。
では、次の麻雀プロはRMUの顔でSSSライセンス、渋谷ABEMAS最速最強の多井隆晴プロだ。たかちゃんねるというYouTubeチャンネルの配信でこんな感じで発言していた。ゼウスもいるのでゼウスと多井プロ共同の意見ともいえなくもない。

めちゃくちゃ面白い。内容は牌にセンサーをつけるというもの。多井らしいなんともサイバーでハイテクな発想だ。ここにアイデアを足すと牌を持つと光るようにして30秒光り続けると光が青から赤に変わってそれを目視判断でアウトかセーフかペナルティ判断をする。タイムキーパーは要らないし、赤に変わると強制ツモ切りもアリだ。
また次に紹介するのは麻雀連合所属でU-NEXTパイレーツ船長麻雀サイボーグの異名をとる、小林剛プロだ。
著書|スーパーデジタル麻雀
当該ツイートは以下の文言とともに著書の画像が添えられてある。

山なしサイコロなし自動卓の開発をお待ちしています(*'ω'*)

https://twitter.com/supatechi

 内容はツモらず牌が出てくる。ツモ山があるから牌こぼしや瀬戸熊さんの一件のような誰も幸せにいらない事件が起きることもなくツモを機械がやれば公平で文句のつけようがないという。多井の案より多少現実的というところか。また剛プロはワシズ麻雀のような形を先に提唱してツモが自動で出てくる自動卓の形を書いた。リーグ戦ではないだろうが先ヅモも無くなる。素人意見だがワシズ麻雀の箱の縁にセンサーを取り付けるといいのではと思ったがツモ自動の自動卓なら4人全員持ち時間を設定して超えたら河に強制ツモ切りということも可能というか、さすがスーパーデジタル、考えが合理的すぎるというか自動卓の技術革新というまあなんとも現実的な案だ。

いち視聴者としての意見
 ここまで偉そうに競技性だのエンタメなど現実に時間制限導入のアイデアを紹介ついでに書いたが麻雀プロの収入源について考える。雀荘でのギャラ、タイトル賞金、戦術本印税、提携ネトマ対局料、SNSスパチャ、番組出演料、スポンサー収入などだ。なにを言いたいかというとずばり視聴者に尊敬されるかどうか個人ファン獲得できるかどうかでMリーグではSNS露出も重視されるという話(諸説あり)も聞くし、サクラナイツ渋川プロみたいに内輪ノリで視聴者を獲得できるかどうかで自分のためひいては麻雀界のためになるということだ。そのためには時間制限導入は必至で競技性はあがるし、麻雀ウマイヘタが露呈する。現にネトマでは時間制限導入されているし…佐々木寿人プロの長考128秒とおれみたいな打ち手の20秒では圧倒的に寿人プロの長考の価値が高い。
 また視聴者からはダレることも防げるわ、制作側は番組も短縮できるわ実況解説の仕事もより専門的になる。麻雀がより奥深くなるだろうと。

まとめ/次回予告
以上のことを踏まえ現実的な競技麻雀ルールに時間制限導入のハードルを考えると、
1 タイムキーパーの問題
2 時間超過時の対応
3 導入後の展望(専門化する業界の未来)
について触れること、これらを課題と捉え、ここで筆を折ることにするというかここで取り上げた人のYouTubeチャンネルは是非登録を。土田浩翔の宇宙TVも是非。長くなりましたがこんな長い駄文までお付き合いくださり有難うございました。次回はチーム雷電が22-23セミファイナル突破した際に続きを掲載いたします。

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