榎並座に関係のある寺社

皆様、こんばんは。
少々貧血気味だったため、気がついたら日付が変わる前後まで寝込んでおりました。

さて、話は変わりますが今回は表題の通り、榎並座に直接あるいは間接的に関係のあった寺社を紹介したいと思います。
中には既に廃寺しているものもありますが、興味のある方は大阪、京都旅行ついでに巡ってみるのもいいかもしれません。
なお、今回紹介する寺社は私が新たに何か見つけたー!となった際には、シレッと追加してたりするかもしれませんので、2023年10月時点の私がわかっている範囲のものと言うことでよろしくお願いします。



住吉大社

大阪市住吉区に現存する神社。榎並座は丹波猿楽三座の新座として鎌倉や室町時代の御田植神事などの行事に参列していた。
全国にある住吉神社の総本社で、摂津国一之宮とされ、歴代天皇が儀式などを古代、中世に行っていた場所である。

伏見御香宮

京都市伏見区に現存する神社。矢田が猿楽神事の楽頭職に就いていたが、何らかの咎があり、丹波矢田庄を離れて伏見に隠居。そのとき、榎並に楽頭職を売却。
数年後には矢田が買い戻したが、金銭を借りる抵当として今度は観世に売ってしまい、以後、楽頭職は観世が就いている。

醍醐寺

京都市伏見区にある寺院。長年榎並が楽頭職をしていた。しかし、何かを激しく責められ榎並大夫が即時死去、その弟もおそらく病死ですぐに死去してしまい座主である三宝院満済が世阿弥を楽頭職とした。
だが、足利義教によって甥の音阿弥が就くことになる。

法勝寺

現在の京都市左京区にあった寺院。白河天皇によって建立される。丹波猿楽三座はこの寺院の修正会に鎌倉時代から参加していた。しかし、寺自体が次第に衰退し応仁の乱にて焼失ののち廃寺となった。

北野天満宮

京都市上京区に現存する神社。菅原道真公、つまり天神様を祀る総本社。
榎並座の拠点であった榎並荘は、足利義満・義持の時代に北野天満宮の所領となった。

青蓮院

青蓮院門跡は、天台宗総本山比叡山延暦寺の三門跡の一つとして古くから知られていた。
ちなみに三門跡は青蓮院、三千院、妙法院のことである。現在は、天台宗の京都五箇室門跡の一つと数えられている。
この青蓮院で足利義教は門主を務め、天台宗座主として義円を名乗っていたが、くじにより将軍となった。

本日のまとめ

京都が首都だったため、やはり紹介する寺社は京都中心となったが、住吉大社とは立地の関係上、縁が深いようだ。
他の地域の寺社にも縁があったのかはまだまだ勉強不足な面もあり不明確だが、観阿弥、世阿弥親子が台頭するまである程度権力の中枢に知られていた猿楽座だったのだろうと、想像できる。
もちろん、田楽座や他の猿楽座も同じように活躍をしていただろうから、頭一つ抜けてなどとはいかないのかもしれないが……。

次回は、夏の思い出を語るか最近の話を語るか、あるいは職人歌合というものから、猿楽師含め職人像がいかにうつりかわってきたのか、のどれかをご紹介できればと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。、

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