“意見が合うか”の前に”興味のある話題が合うか”

友達付き合いとか人間関係において、何かの意見が一致するかどうかが重要だと思っている人が多いように感じる。

mbtiで例えるならTとF。
何か特定の状況においてどう行動を取るか、何かの問題に対してどのような意見を持つかは、TとFによって分かれるように感じます。
だからmbti界隈(笑)ではTとFの違いがよく取り上げられがちです。

ですが、私はそれよりももっと重要なことがあると思っているのです。
それは、どんな話題に興味を持つか、です。


例えばですが、
トロッコ問題であなたならレバーを引きますか?
と問えば、引く人と引かない人の二つに分かれて、それぞれで気が合うように感じてしまいそうですが、
実際は答えが一致するかどうかだけではなく、
そもそもトロッコ問題に興味があるかどうか、という区分があるのです。

トロッコ問題について語り合うのが好きな人もいるでしょう。
ただ、日常生活で周りの人に、世間話感覚でトロッコ問題の話を持ち出して、相手がそれに乗ってくれるでしょうか。
もしレバーを引く/引かないの結論が一致していたとしても、相手がその話題に興味を持つかどうかの方が実際は重要ではないでしょうか。


例えば、ドキドキ文芸部というゲームに登場するユリとナツキ。
(面白いゲームだし無料でできるので知らない人はプレイしてください。読者が既プレイという前提で続きを書きます)

この2人も、一見仲が悪いように見えますが、興味の方向性という意味ではかなり気が合うと思うのです。
だって考えてみてください。ポエムの文体についてあんなに熱く語り合えるような人なんて、なかなかいないじゃないですか。
実際、あの2人のやり取りや喧嘩を、ただのギャルゲー日常パート、ただ女がギスってるだけ、と捉えて適当に流すプレイヤーは多いですよね?
それでもあの2人は、ポエムの文体についてのこだわりを、本気でぶつけ合うことができているのです。

例えばユリがクラスメイトに突然ポエムの文体について語り出したらドン引きされますよね?「詩では比喩表現を用いることで、より感覚的、情緒的な部分を鮮明に表現することができるんです!その情景から各々が様々なことを思い浮かべられるんです!これこそ詩のあるべき姿ですよね!?」とか語り出したら「何だこいつ」ってなりますよね?

あるいはナツキがいつも一緒にいる友人グループで「変にまどろっこしくてわかりづらい表現や小難しい言葉を使った詩というのは、格好つけることにこだわりすぎていて、肝心の中身を読者に伝えようという想いが無い!そんな匂わせることに重きを置いて中身スカスカの厨二ポエムより、伝えたいメッセージをガツンと読者にぶつけてこそ、心に響く詩になる!」とか熱弁しても、「またナツキがなんか言ってるよw」と揶揄われて終わりですよね?

実際、ドキドキ文芸部の実況動画のコメ欄では「文化祭からが本番」みたいなのが多いじゃないですか。ユリとナツキの話に興味が無い証拠じゃないですか。

あとモニカとひたすらお喋りするシーンも、さっさと飛ばして次に進めちゃう人多いですよね。私、あのモニカの話かなり好きなんですけどね。


この、興味の方向性が合うかどうかは、mbtiで例えるとNとSの違いだと私は思います。


例えば私(自認INTJ)の場合、最近推定ESFJの方と話すことが多いのですが、
ESFJの人が昔やってた部活動の話とかバイトの話とかをするたびに、
本来ならそのバイトや部活動について掘り下げるべきだと思うのですが、
私はそういった詳しいエピソードに対する関心が薄く、それよりも人間の個性とかに興味があるので、
「私と全然違う!私はバイトも部活もろくにやらないタイプの人間なのに!一体何故こんなにも人間に差が生まれるのだろう?あなたは何故そんなに部活やバイトを頑張るの?何か目的があるから?疲れにくくてハードルが低いから?単純に楽しいから?」
と、相手や自分の性格の違いについて掘り下げてしまうのです。
もしその人が本当にESFJだとしたらですが、多分相手はこんな話興味無いですよね。後で気付いてミスったなーと反省しました。

ただ、こういう話題にめちゃくちゃ乗ってくれる人、一緒に盛り上がってくれる人もたまにいるんですよ。そういう人は私にとって貴重なので、文字通り有難いです。


何が言いたいかっていうと、意見が合うかどうか以前に、興味のある話題が合うかどうかだろうが!!って話ですよ。
もちろん意見が合うかどうかも大事ですよ。
でもその前の段階を飛ばしちゃダメでしょうが。
だって、自分にとって興味無い話を聞かされるのもしんどいし、自分の話に「だから何?」って言われるのも悲しいじゃん。
って私は思います。まぁそういう多様性をも楽しめるならそれに越したことはないと思う。羨ましい。

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