見出し画像

「夢見る頃がすぎても」 詩文

最上階の南のへやは
大きな窓から 陽がまぶしい
ここに花をかざり
ここに真白なテーブルクロス
ここはなに
ここはどうする
駅まですぐだね
買い物も便利だね
たまには外食
週末はドライブ

たくさん 話したかった
いつも 間取り図とにらめっこ
そんな私を見せたかった

エレベーターは1階につき
遊歩道は駅へと続く
ここに車を停めて
ここに入り口がある
ここはなに
ここはどうなる
クリーニング屋さんもあるね
電車も空いてるね
たまには待ち合わせ
週末はとなりまち

早く 知らせたかった
空いた電車に乗っていた
そして 二度と
ここには 来ない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?