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「あたりまえの主婦」

「あんたの母親じゃないんだよ」と
思うことが
どんどん増えていく結婚生活
あたりまえ
あたりまえ
普通の主婦
家事 炊事 家族のため
あたりまえ
あたりまえ
家族が動きやすいように
親のように
それが普通
主婦はそれがあたりまえ
他人の親の面倒も
自動的にいじめられても
あたりまえ
あたりまえ
主婦だから
我慢があたりまえ

そして

長い年月の中で
一度も
誕生日も
なにかの贈り物も
されたこともない
あたりまえ
あたりまえ
主婦だから
それがあたりまえ

一度も何か自分のものを
贈られたこともないのに
お金の使い道で嫌な顔をされる
贅沢なんかしたこともない
自分のことは後回し
家族の中で
何があっても後回し
それか数に入らない
夫の実家の集まりは
酒のみ他人たちに酒を注いで回り
都合良い時だけ「娘」
あとはいないと同じ

あたりまえ
主婦だから
名前もない
呼ぶ人もいない
人のことをするばかりで
自分のことは誰もしない
あたりまえ
あたりまえ

そして
夫は退職金で 車を買い
自分のためにだけウキウキ
自分の姉が喜ぶことばかり考えていて
妻の喜ぶことなど
微塵も思いやしない
それがあたりまえ
主婦だから
あたりまえ
文句言う資格もない
存在価値もない

あたりまえ
あたりまえ

何かをねだろうものなら
嫌な顔されて
ちまちま文句を言われ
嫌な思いをするだけの
あたりまえの主婦

自分の母親さえ
味方ではないあたりまえの主婦

こんな人生で
奉公するだけの人生で
このままおわってしまうのか

自分を主張しても
嫌な顔をされて
傷つくしかない
あたりまえの主婦

あの日から
妻の人生は どこに行ったのだろう

何があたりまえなのだろう
妻の名前
どこに消えてしまったんだろう

もう誰とも口をききたくない
傷つくだけなら
誰も要らない

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