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【数と仲良く】「割り算を覚える」という発想~「八算」からのヒント~

こんちゃんです。

毎月1回は記事を投稿するという目標は、達成できませんでしたが、

引き続き投稿を続けていきます。

前回の記事では、ある2つの数値が出てきたときに、

その関係性をその場で考える時のコツ

(すごく簡単な例で言えば…

「この商品、2000円だったのが4000円になったんだって!」

「へえ~。じゃあ2倍だね!」

などという時の、「2倍」という関係性を紙に書いたりせずその場で出すときのコツです)

を、ご紹介しました。

今回は、「割り算」についてのお話です。


割り算って、難しい

割り算って、苦手だな~と感じる人が多いと思います。

なぜか?

「割られる数」の中に「割る数」がいくつ入っているか?

その数を出すこと、あたりをつけることを

「商を立てる」

といいますが、この作業に苦戦するわけです。

513÷6

という割り算があったとして、筆算式で考えるとすると、

「51の部分を6で割ると…えーと…」

と、ここであたふたしてしまうのです。

やっと、とりあえず「8が立つかな」とあたりをつけることが出来たとして、

その後も「51-48」の引き算をして、やっとこさ「3」という答えを出し、

次の段階でまた「33÷6」を考える。

まどろっこしいですね。でも、

この「商を立てる」という作業を、よりスムーズに行えれば、

割り算もよりストレスなく出来るようになるはずです。

もちろん、掛け算の九九をしっかり覚えていれば出来ますよ、

ということではあるのですが、

今回は、「八算」という昔々から伝わる計算技を紹介しながら、

こんな方法もあるよ、ということをお伝えします。


八算とは

八算とは、簡単に言うと「割り算の九九」です。

この数でこの数を割る時にはこの商が立ち、あまりはこれ、というのをセットで覚えるようになっていて、

数によってはそろばんの操作方法も組み込まれています。

江戸時代の和算家、吉田光由による『塵劫記』にも紹介されていて、

以下のような構成になっています。

※こちらの本の14ページより引用しました。

これらを、掛け算の九九のように覚えて、そろばんでの計算に役立てていたそうです。

現在では、一般的にはほとんど使われていないものだと思います。

しかしながら、計算の技の一つとして、「割り算を覚える」という発想は、

頭に入れておいて損はないと思います。

覚えて役立つ主要な割り算

これらの「八算」を参考にして、現代でも使えるものを作成してみました。

ただし、これが「八算」の厳密な現代語訳、というわけではありません。

おおまかに言えば、このような意味のことが書かれてある、というエッセンスを拾って作ってみた感じです。


主要な数を9で割ったときの商とあまり、特徴的ですね。

これを頭に入れておくと、例えば冒頭の

「513÷6」をするときに、

「50÷6=8あまり2」を思い出して(あまりまでは思い出さずとも)、

とりあえず10の位は8付近の数だよね、答えは八十いくつだよね、というあたりをつける、そういう使い方が出来るかと思います。

次の段階で、「51-48」を行う必要がありますが、

これは前の記事でご紹介したように、

引き算した時に下一桁がどうなるか、ということを覚えていれば簡単に処理できます。

(その後の作業は省略しますが、答えは、85.5となります)


今回は、「絶対に覚えたほうが良い!」というものではないですが、

頭に入れておくと、結構使えるかも🎵と思うものをご紹介しました。

(個人的に、20÷3=6あまり2、は、日常的に使用頻度が高い割り算だと思います)

最後までお読みくださりありがとうございました。

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