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「もしも社畜ゾンビが「アウトプット大全」を読んだら」の感想

私は会社に所属したことがありません。
弁護士で個人事務所なので、誰かに指示されるわけでもなく、自分でやりたい仕事をしています。
基本的にはアウトプット仕事で社畜ゾンビから遠いところにいると思っていました。

だけど「社畜」から遠いだけで「ゾンビ」になる可能性はあるなと気づきました。
健の「好きで就いたはずの仕事が、気がついたら自分を苦しめている・・・。成果を出す方法を知らないばっかりに・・・」というセリフです。
個人でやっているが故に成果が出ない(裁判で勝てない)状況が続けば、それを一人で抱えてしまい、誰にも相談できずに「ゾンビ」になっていく。そんなこともあるかもしれないと思いました。

そうならないために何ができるか考えました。
事件の依頼を受けたら、裁判官を説得するための根拠や資料を調べ、それを文章にして届けます。アウトプット前提のインプットです。
だけどその過程を誰とも共有できていない、裁判での振る舞いの良し悪しは裁判官も相手も誰も評価してくれない。
フィードバックの機会がないことに気づきました。

だから意識的に人と一緒に仕事をすることにしました。
これも健のセリフ「この比率ってそのまま自分と外の世界との比率なんじゃないかって」から気づきを得ました。

これまでの仕事は依頼者のための行動で外の世界とは通じていましたが、結局自分の仕事の範囲内の話でそれ以上の広がりはありませんでした。
自己完結の仕事でした。

人仕事をするメリットは、自分より経験の豊富な人と仕事をすれば、自分の作った文章を見てもらい、添削や指摘がもらえ、フィードバックになります。
自分より経験の浅い人と仕事をすれば、教える立場としてアウトプットの質も上がり、新しい視点からの指摘でフィードバックになります。

行動として、まずは経験の浅い人を自分から誘って一緒に仕事をしています。
正直、始めたばかりで効果は分かりませんが、振り返ってやってよかったと思えるタイミングが必ず来ると思っています。

書きながら思いついたことがもう一つあります。
個人で仕事をする人が誰かと一緒に仕事をするメリットについてです。
それは「相談できること」です。

たくさん調べて、反対の考えにも触れて、一定の結論を出しているので、自分の中で「これで大丈夫」という思いはあります。
それでも、心のどこかで「本当に大丈夫かな?」と思うこともたくさんあります。

そんなとき一緒に仕事をする人に相談すれば、不安は拭え、気分がものすごく改善します。
ひどいときは移動中や寝る前も頭をよぎることがあるので、ガス抜きができる場を作ることは、長く仕事を続ける上でも本当に大切だなと実感しています。

樺沢先生の「アウトプット大全」を読んで、これまでも実践してきたことはありましたが、「もしゾン」の漫画部分を読んだだけでも気づきと行動に繋がっています。

あと私が思う漫画版のいいところ、それは健を中心に健以外の視点を学べるところです。
アウトプット大全でアウトプットについては網羅されています。
漫画を読めば、健の視点からアウトプットの具体的なイメージが物語として残ります。
他の登場人物の視点、私は特に七さんの立場(アウトプットを促す立場)が印象に残っています。

「昨日はどんな日でしたか?」
この一言がとてもいいなと感じています。

樺沢先生の書籍や動画で、人を変えることは難しい・時間がかかる、と何度も指摘されています。
人にアウトプットして欲しい、と思って「3行日記がいいんだよ」「ノートに書き出してみたら」と言っても、アウトプットしていない人には抵抗があって行動に移してもらえない。
誰が言うかも問題だとは思っていますが・・・。

それでも「昨日どうだった?」は雑談の中で抵抗少なく実践できるのかなと思いました。
私には幼稚園に通う子どもがいるので「幼稚園で何したの?」「公園で何が楽しかった?」も子どものアウトプットにいいのかなと思い試しています。
私が誰かのアウトプットを手伝うとすれば、私にできることは話を聞くことなので。

子どもとの関係性は、子どもが成長するにつれて変わっていくと思います。
なかなか話をしてくれない時期もくると思います。
それでもアウトプットは時代が変わっても変わることのない大切なことなので、子どもには伝えたいと思っています。



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