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なぜAIは進化するのか?歴史を紐解く

こんにちは。
私はAzure関連の仕事をしているエンジニアです。

巷ではChatGPTを作ったサム・アルトマンを引き抜いたMicrosoftがCopilotをリリースし、Appleの時価総額を追い抜き世界一に踊り出ました!など、AI関連の話題にわーわー騒がれてますね。

イーロン・マスクとサム・アルトマンで創業したChatGPTがリリースされ話題になり、間もなくサムCEOを引き抜いたMicrosoftがCopilotをリリースしました。

ほかにはGoogle Bardが画像解析にも秀でてきたりと、進化が目まぐるしいAI業界ですが、AIってつまり何よ?いや知ってるけどってのは承知なんですが、基本概念・細かい部分の構造はあんまり知られてないですよね。

AIを怖がっている人がちらほらいるのを聞くことがあり、コロナワクチンの反ワクみたいだなーと思ったのがきっかけで、記事を書こうと思いました。

結局のところ、AIってなに?どんなふうに理解すればいいの?というところは自分も通った道なので、その辺から書いていこうかなと決めました。

とまあ、前段が長くなりましたが、これを読めばAIってそういうことなのね、という仕組みやイメージの仕方を掴んでもらいたいと思っています。

では本題ですが、AIは1950年代から存在します。やたらとメディアがすごいって煽るんで、まるで最近新しく生まれたメカニズムだと思ってる人もいるんじゃないでしょうか?

でもね、全然そんなことないんですよ。実は1950年台からAIの概念はあったんですね。1950年台ってもうお爺ちゃんの世代ですよ。研究が始まったのも、AIという呼び方も1950年台からあったんですね。

AIの歴史


アーティフィシャル・インテリジェンスの頭文字をとったのがAIであり、日本語では人工知能と呼びます。AIの歴史は長く、初期のAIの概念は、1950年代に生まれました。人間の知能と同様のタスクをコンピューターで実行することを目指しました。こう見たらAIって意外と昔からあるんだなーって思いますよね?1950年台から研究が始まったので、第二次世界大戦の10年後くらいからです。

最新のAIであるMicrosoft Copilotに、「AIについて教えてください」とプロンプトを投げると以下のようにレスポンスしてくれました。

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AIはアルゴリズムとデータを使ってパターンを学習し、予測を行うことで機能する。AIには弱いAIや強いAIといった種類があり、それぞれ能力や限界が異なる。AIは、チャットボット、画像認識、検索エンジンなど、さまざまなタスクに利用できる。AIはまた、グラフィカルなアート作品、詩、物語、コードなどのコンテンツを作成することもできる。例えば、「未来都市のAI」というようなプロンプトに基づいて、グラフィカルなアートワークを作成することができます。見てみたい?

AIについてもっと知りたい方は、以下のウェブ資料をご覧ください。

(1) 人工知能(AI): AIとは何か、どのように機能するのか ... https://builtin.com/artificial-intelligence.
(2) AIは実際にどのように機能するのか?- Mozilla. https://blog.mozilla.org/en/internet-culture/how-does-ai-work/.
(3) AIとは何か、どのように機能し、何に使えるのか?- BBC. https://www.bbc.com/news/technology-65855333.

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とまあこんなふうに、ソースもつけて説明してくれます。ソース付きになるのはCopilotとBardで、GPTはありません。でも個人的には文章能力としてGPTが一番しっくりくるなと思います。Copilotは全体的に固い。Bardも少し固い。自然な文章でいうとGPTに軍配があがります。


AIは思考しているのか?


AIは思考しているのか?というと、実は思考なんて全くしていません。どこかでAIが人間を超えそうで「怖い」と聞いたことがありますが、AIが人間を超えることはありません。定義にもよりますが。AIはただのロジカル最強マンです。AIが人間を滅ぼすとか意味不明で、なんていうか、構造的に無理なんですよね。恐怖を煽るように「AI に仕事が奪われる」とか煽るメディアがありますが、ほとんどの仕事はなくなりません。効率が良くなるだけです。

AI が何か理解するためには、アラン・チューリングを知る必要があります。


アラン・チューリング


アラン・チューリング(Alan Turing)は、コンピューターサイエンスと人工知能の分野において非常に重要な役割を果たしました。彼の貢献の中でも最も有名なのは、チューリング・テストという概念です。
チューリングは、1950年に論文「計算機と知性」("Computing Machinery and Intelligence")を発表しました。この中で、彼は「知性」をどのように定義し、コンピューターがそれを持つことができるかについて議論しました。彼は、コンピューターが人間との対話において、人間との区別がつかなくなるようなレベルに到達した場合、それを知的であると見なすべきだと主張しました。
チューリングのアイデアに基づいて、チューリング・テストは、コンピューターの知能を測定するための基準として広く受け入れられるようになりました。チューリング・テストでは、人間の審査員がコンピューターと人間の対話を通じて、コンピューターが人間との会話で人間との区別がつかなくなるまで、そのコンピューターを「知的」と見なすというものです。
また、チューリングは、第二次世界大戦中に暗号解読の分野で活躍しました。彼の率いるチームは、ナチス・ドイツの暗号機エニグマを解読するためのコンピューターである「コロッサス」を開発し、連合国にとって重要な情報を解読するのに貢献しました。
チューリングの業績は、現代のコンピューターサイエンスと人工知能の基礎を築く上で非常に重要であり、彼のアイデアや方法論は今日でも広く使用されています。


天才数学者「アラン・チューリング」


この映画、観たことある人も多いんじゃないでしょうか?

Computer はアラン・チューリングから始まりました。チューリングは 1912 年にイギリスのロンドンで生まれ、幼少期から数学や科学に才能を発揮。イギリスの数学者、暗号研究者、計算機科学者、哲学者であり、「コンピュータ科学の父」と呼ばれています。

第二次世界大戦中、チューリングはイギリス政府暗号学校で、ナチスドイツ軍が使用していた暗号機「エニグマ」の解読に取り組み「Bombe」と呼ばれる暗号解読機を開発しました。Bombe は、エニグマの解読に大きな貢献を果たし、第二次世界大戦の初期終結に大きく影響しました。

戦後も計算機の研究に取り組み「チューリングマシン」と呼ばれる計算機のモデルを提唱し、これが現代の Computer の基礎となっています。


1950 年代から実験を開始

もともと「人工知能」という言葉は 1950 年代ごろから存在しています。Computer に人間同様の知能を持たせよう、という試みから始まりました。いかに Computer に知能を与えることができるか、数多くの科学者が試行錯誤してきました。


人間が持つ知識をルールとして Computer に教え込んでいったわけですが、1980 年代、人工知能は大きな発展を遂げます。


1980 年 ~ 機械学習

いままでの人間が機械に知能を与える方法から、機械に学習する能力を持たせることによって、機械にルールを与えなくても自ら判断をすることが可能になりました。


2000 年 ~ 深層学習 (Deep Learning)

そこから、さらに 2000 年代に入って深層学習が注目され始めます。機械学習では人間によるガイダンスが必要でしたが、深層学習では機械が自ら何を学習するか決めることができるようになりました。

まとめると、「機械学習」と「深層学習」は自立の観点で違いがあるってことです。そして、人工知能は機械学習も深層学習を学んだ知能です。なので、AI は「知能指数」みたいに捉えるといいかもですね。


人間で例えると、赤ちゃんが成長して、自分で勉強できるようになったという感じです。すごく勉強して、何を聞いても答えられるようになったのが今の AI です。

AI は個別にいるよ。

そして、AI は各社個別に存在します。

Google には Google の AI
OpenAI には OpenAI の AI
Microsoft には Microsoft の AI がいます。

AI が「あります」より「います」の方が頭にスッと入ってきます。
なんかね、「あります」って理解すると製品ぽいんですよ。
「います」だと知能として理解しやすいです。
「頭脳」と理解するのが一番いいですね。
Excel はソフトウェア製品ですけど、Microsoft が発表した「Copilot」は Microsoft の AI です。
新製品という感じではありません。


Google の AI 「Bard」


OpenAI の AI 「ChatGPT」


Microsoft の AI 「Copilot」


各社AIはずっとあったんですね。そしてChatGPTは、膨大なパラメータを取り込んで革命的なLLM(Large Language Model)を生み出しました。そこから各社AI競争が激化します。Googleが脅威と感じ、CEOピチャイ氏が社員に緊急メールを案内。そこからパイを奪われまいと広告を乱発。一方、そのころMicrosoftは、昔からOpenAIのサム・アルトマンに投資してきた兼ね合いもあり、このタイミングでOpenAI CEOからMicrosoftに引き抜きを行いました。そして、現在2024年2月、サム・アルトマンはMicrosoftの内部で働いています。

今回はここまで。ここまで読んでいただきありがとうございました。

次回は、パラメータについてふれていきます。

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