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深夜の出来事

昨晩の話。の、前置き話。

今年も相も変わらず、畑がシカの食事場所と化した。
今年で4年目のシシトウはもちろん、オクラに各種ナス、とうもろこしに小豆、バターナッツカボチャにパッションフルーツからキワーノまで…

トマトはちょこっと食べと定食直後の苗はガッツリ。
ほぼ見向きをされない赤しそさえ、上部をバクバク。
今年は紫バジルの種を蒔いたが、成長が悪いとゆうか栽培が下手というか…これは無傷。
あ、里芋も無傷だった。

甘々設置のネット柵も補強を何度かしたものの、意味なし。
設置場所や設置物や設置方法に問題があるとは思うが、やはり畑の場所が1番の問題だと考えている。

畑奥は、隣家の裏山に通じる開けっ広げの草地であり定期的に綺麗に草刈りをされるので、草刈り後は侵入がしやすい様でその頃を狙ってやってくる様子。
(まあ、刈っていなくても然程侵入には問題ないけど)
横も片方は隣家宅の空き地で定期的に草刈り管理をされている。
悪い事ではない、とても素晴らしい事だと思っている。この暑い中早朝または夕刻に草刈り作業を定期的に行う計画性と体力。

自分は早起きが苦手なので、簡単に真似できる事ではない。
夜型だ。8月に入り、ようやく朝方仕様になってきたところ。

今年は暑さが尋常ではない様に思うし、自分同様ご近所さんも1年経てば1歳年を取り酷暑での作業が年々難しくなっていると感じる。
今年は皆無理をせず、体調面と引き換えに草は放置する方もいる。仕方のない事だし、それでいいと思う。
昼間は、本当に誰も外に出ている気配がない。時折、不思議な感覚になる程。
自分宅も家周りの草刈りが概ね完了したのは、盆の最中だった。

ここからが、本題。

昨晩、床に着きしばらくして自宅裏山付近からシカの鳴き声が聞こえた。
「ピーピー」「キーキー」

いつもなら例え声がしても、まず起きる事はない。
が、昨晩は何故か「行こう!」となり即座に起きた。
「行く」というのはシカに会いに行くという訳ではなく、シカを「追い払いに行く」という意味。

以前、ご近所さんに畑の惨劇を見てもらい、困っている事を話しその中での対処法の1つに『人間の怖さを思い知らせる』という自分の考えを話したら、実行されていた方がおり、その方は何度か夜に来訪するシカを追い払っていたら来なくなったとな。

なるほど、やっぱり!と思った。
人間が居る事、そして作物に近づけばこちらも黙ってはいないという事を分からせる事、別に痛めつける必要はなく近付いて来れば小石で威嚇する程度。
自分の中では漫画「自殺島」のセイの様に、自作弓の名手と心を宿し、有り難く命をいただきたいとは思うものの、そんなに容易な事ではないのは承知済み。

という事で、昨晩、時間にして深夜1時は過ぎていただろうか・・・
懐中電灯(子供の頃“かいじゅう電灯”と言ってきょうだいや親に笑われていた記憶だが、しばらく何が可笑しいのか不明だった)を持ち、いそいそと外へ。

クワガタと遭遇

深夜の外は気持ちがいい。
田舎なので星空は綺麗だし、多少雲はあったものの月明かりで然程懐中電灯がなくても歩けた。
外へ出てもすぐには畑へ行かず、しばらく夜空を見上げながら大きく息をしていた。

そして、ヒョコヒョコ歩いているクワガタを発見!!
クワガタなんていつ振りに目にするだろうと、少々興奮した。少し何がしたいのかヒョコ歩きするクワガタを観察。写真に収めようかとも思ったが、やめた。
手には懐中電灯のみ、スマホを取りに戻るのが面倒だった。

※イメージ画像(姿形もこんな感じだった)

ふと「甥っ子にあげたら喜ぶかな))」とか1人ワクワクしたけど、直後に「こんな自分の欲求の為に、どこに向かいたいのか分からんけども懸命に生きるヒョコクワの一生を奪っていいのか?」と思い、やめた。
なんか知らんけど、自宅方面へ向かっていた。

(そっちは家しかないよ、木や緑は逆方向だよ:心の声)

このヒョコクワと星空を眺めている間も、シカの鳴き声は続いていた。
間違いない。隣家の裏山で鳴き声と移動の際のザワザワ音もする。
少し、猫と戯れる。(はよ、行かんかいw)

大きなカエルと遭遇

そして、畑へ向かう。
道中の少し建物の影になった溝の横で、今度はカエルに遭遇!!!
ガマガエル?だ。小さい緑のカエルではなく、大きくて茶色いやつ。
ここでも、一瞬スマホを取りに戻ろうか迷った。ほんの一瞬。

でも、戻らない。
今夜の任務は、カエルを写真に収める事ではない。

※こちらもイメージ画像(こんな感じで見つめ合った)

実際に会ったカエルは、こちらに投稿している冬眠中のカエルに似てたよ。

シシトウ栽培を開始し、何故かカエルに惹かれ時折写真を撮り始めた。
暗闇の中、足場の悪い箇所を懐中電灯で照らしながらてくてく道中で遭遇。
あちらもこちらに気付きはしたが、逃げも隠れもしない。
そして、お互いしばし見つめ合う・・・

自分「わお、何してんの?」(本心:やっぱ大きいのはキモいわ))))
カエル「あんたこそ、てか何?」(本心:まぶしっっ)))※懐中電灯浴びせ中

今までのデカガエルは、遭遇すると直ぐにピョンピョン飛び跳ねてどっかに逃げ隠れしたのに(冬眠中を除き)全く微動だにせず。
逆にそれが良かったかも知れない。
暗がりで急に何かがピョンと飛び跳ねたら、かなりビビってたと思う。誤って踏ん付けたかもしれない。
それこそ、お互いにとって最悪な事態になったかも。考えただけで恐ろしい。

この間も、時折シカの鳴き声と移動音がしていた。
うん、近い。(だから、はよ行きんしゃいw)

そして、今度こそ畑へ

自宅からそんなに遠くない場所にある。“隣家”と言っても田舎。土地が広い。
それに、近くになかったら夜中に飛び起きて「行こう」とはならない。

あっという間に畑へ到着。
月明かりはあるものの、薄暗くはある。そして、夜中に見る初めての自畑。
うぅ・・・本来なら、青々と茂った作物達の元気な姿が夜空に照らされ眩しく映し出されたはずなのに・・・ツンツルテン。
どれもこれも(トマトや里芋を除く)大きく茂る葉はなく、刺々しい枝が目立った。(ナス各種はどうしても守りたいので、防虫ネットを設置でよく見えない)

少し離れた向かいのお宅に電気が灯っていたので、もしかしたら変な人影を見られたかも知れない。
気が付いたら電気は消えていた。もちろん、深夜なのでこちらは騒いではいない。
静かに、しかし心の中では囂々とシカと対話をしていた。

※言わずもがなイメージ画像(裏山から様子見するシカ達)

畑の横にしゃがみ、裏山を眺め、聞き耳を立てながら、近くの小石を拾う。
さながら【もののけ姫】に出てくる「猩々(しょうじょう)」の様。

鹿食う、鹿の力もらう、鹿やっつける力ほしい。だから食う」

とまではいかないものの、

作物植えた。みな鹿食う作物すぐ戻らない。シカ懲らしめたい」
鹿たちのせいだ!鹿たちのせいでこの終わりだ!」

とは、思う。(この夏の畑はね、また秋冬に向けやり直せばいいとも考える)

シカ達も山に食べ物がない訳ではないと思う。けど、里に下りれば人間がセッセと作っている作物がある。一度食べ「うんいける、美味い」となれば、そりゃ何度でも足を運びたくなるわな〜
障害がなく、あってもすんなり飛び越えられ、一度もお咎めなしなら尚更。

だからこそ、一度は「あれ?」と思わせる事が大事!
少々痛い目をみれば更に効果はあるかもしれないが、そこまでする気はない。
こちらも警戒しているぞ!と認識させる事が出来ればいい。

小声で訴える「来い、来てみろい、やったるぞ!!」
小石3つ握りしめ、機会を伺う。
鳴き声と移動音からして近くまでは下りて来た感があったが、やはり野生。
人影もしくは殺気、いや、その両方を感じ取ったのか?近くまで来て、仲間と会話後、鳴き声と移動音が遠ざかっていった。

終わった

今夜は、こちらの勝利だ。

ちょっと移動した先が気になったが…(今年からお借りしている畑の方角だった様な、、、ただ、少し離れているので偵察に行く気はない))

とりあえずは、自畑を守れた事で良しとしよう。
昨夕持ち帰り忘れたバケツを持ち、中に小石3個を入れて家へ戻る。
猫達が生ぬるい夜風に当たりながら、ゴロゴロ寝そべっていた。
しばし、お戯れ。

ヒョコクワは、まだ頑張っていた。
「甥っ子へのプレゼントはやめたよ、おやすみ」そう心の中で話しかけ、宅内へ。
軽く外着に着替えていたので、パジャマというような物はないがまた寝ていた服に着替え、就寝。

朝外へ行くと、ヒョコクワがひっくり返っていた。
「あ、猫やんだな。可哀想に、、、」と思い近付いたら、元気そうだった。
けど、起きれない様子。

棒をお腹へツンと付けると、ガッっと両手両足で棒を掴む。
「よし!」
と、椿の木へ移動。
あのまま放置しておくと、きっとまた猫達の遊び道具と化してしまう。そう思った。

しばらくして椿の幹を見たが、見当たらず。
隣の柿の幹の方が良かったかも…と思いつつ、1日がスタートしたのでした。
そしてこの日の夕方、お借り中の畑を確認へ。
…無事だった。作物食べられていなかった…と一安心。夜はまた分からないが、とりあえずは大丈夫だった事が嬉しかった。

めでたし、めでたし。

でも、油断は禁物!

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