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(2年目の記録)2022.7月

順調

7月に入りシカ被害からも解放され、収穫・出荷準備・出荷と順調に作業ができていた初旬。
台風接近中との予報もあり4〜5日雨や曇り、強風等で天候の悪い日が続いたものの特にこれといった被害はなかった。
一応台風が来る前には誘引(枝を支柱に留める)作業を行い準備はしていたが、心配する程でもなかったので一安心。

収穫以外には、畑や家周りの草刈りも行える程余裕があった。
昨年より僅かだが苗数を増やし、圃場内での他の野菜の栽培をやめた事で作業量の増減の変化が予想がつかなかったが、今の所は問題ない様子。
といっても、まだ7月初旬。始まったばかりだ。

やっぱり…

台風らしきものが過ぎ去った後、問題は発生した。7月中旬、早々の話。
畑で収穫・剪定を半ば終え昼休憩している時に、担当者+1名がいつもの如く突然やって来た。生育状況確認のため。
クタクタで家に戻り休憩中だったため、自分は畑には同行していないが、担当者たちはネット(シカ対策)越しに外から苗の状況を確認したようだ。

ちょうど良かった。悪天候続きの後、病葉らしきものと葉裏に黄・黒の小さい卵?が多数見当たったので、それを相談した。
どうやら、タバコガという蛾の卵らしく、早急な農薬散布を勧められた。
原因としては、梅雨降雨量減+早期梅雨終了での日照りで今年は発生多数との事。
とにかく、本日は明日出荷のための収穫がまだ残っているのでそれを終了させ、明日また詳細を確認する事にした。

翌日、すぐに使用農薬を確認し購入もせねばならなかったので、担当へ連絡。現担当とタイミングが合わず前担当へ確認連絡。
使用可能で収穫前日に散布が可能な物を資料と照らし合わせ、購入。更に翌日、散布しようと思っていたが、収穫のみで日中終了。時間と体力が追いつかんかった。
そして次の日、雨だった。
翌日も時折雨が降り、葉も乾かず散布は断念。その後、小雨や時折雨といった天候が続いたが、やっと夕方天気が落ち着き散布決行。
相談してから、1週間近く経過してからの対応だった。

手袋・マスクを着用し、慎重に薬剤の取出しや調合等を行ったつもりだったが、不慣れ過ぎのビビり過ぎで散布準備だけでかなり要した。
計量や調合については、何かそれ専用の用具等があった方がきっともっとスムーズに出来、便利だろうと思った。
説明書に取扱の注意事項は明記されているが、やはり最初は担当に教わりながらした方が良かったのではなかろうか?とか、今更思った。
昨年も散布はしたが、違う症状で同じ薬剤ではなかったので少し心配にもなった。

地獄

そして翌日。晴れてはいたものの、時折雨が降るといった不安定な天気だった。
ししとうの成長は全盛期であり、待ってはくれない。
早速収穫に取り掛かった。実に少し薬剤が残っていたので、拭きながら収穫と剪定を行なっていった。
なるほど、降雨前の薬剤散布を勧められた理由が今分かった。いくら収穫前日に散布が可能な薬剤であったとしても、出荷する以上は薬が少しでも付着していない方が望ましいのは当然だ。

本日も少しは雨が降ったものの、薬剤を落としきれる程の大降りではなかったため流れきれなかったのだ。
よく見ないと分からない程度の跡だが、自分が消費者なら付いていたのを発見すれば購入はしないだろう、それが一体何なのか不明なら尚更だ。
なので、収穫時の拭き残しを選別時にせっせと拭き取っていった。

最盛期で収量も多い中での追加作業。
ただの“地獄”だった、、、
通常作業の倍どころか3倍の時間がかかった。
しんどいどころの話ではなかった。
色んな事を考え、色んな事を反省し、ほぼ精神は泣きながらの作業だったが、諦める選択はなかった。
ただ、気は狂いかけていた。

そんな気が狂いかけている中でも、出荷準備中の手袋とマスクはきちんと着用しパック・袋詰めも完了させた。
まだコロナ禍というのもあったが、自分的には素手で触るよりも手袋を着用していた方がいいかとも考えたし、作業するにもやりやすかったのでそれは今でも継続している。
手袋といっても軍手とかではなく、薄手の100均とかで売られている日除け用とかを使用している。

それから、徐々には緩和されていったもののそんな地獄を3日程味わい、ようやく雷雨で落ち着きを取り戻せるようになった。(落ち着いたのは、シシトウ苗の事)
自身の落ち着きは、日に日に増す作業量と暑さと反比例するようにだだ下がりだった。

?と♫

7月下旬に入り、?というか「どういうこと?」という事があった。
とある日の土曜朝の出荷日。
集荷場へ行くと、シャッターが閉鎖されており人もいない。
他の生産者のししとう箱はシャッター前に置かれていた。(昨年もあったかな?)
きちんと集荷され出荷されるのか?少々不安だったのと、暑い中放置は困るな…と思い担当者へTELするも、応答なし。

せっかく一生懸命準備したシシトウ達が問題なく消費者に届くのか?不安になりつつ他の生産者さんへ確認したところ、「よくある事、置いとけば大丈夫」とな。
、、、よくあっては困る。
とは、ならないんですね。というか、他の方も少々諦めムード?
とまあ、こんなこともあったのでした。

そしてもう一つの、♫な出来事。
7月も月末に差し迫り、暑さも更に増してきてシシトウ達も日焼けやストレスで実色が黒ずみ始めた頃、友人が来訪!
家庭菜園で育てていた「キュウリ」をあげると連絡した所、遠いにも関わらず仕事終了後の夜取りに来てくれ、更には“選別作業“を手伝ってくれたのだ。
誰かと一緒に出荷準備をするなんて、初の事!

最初は居間で少々談笑をしていたが、自分は出荷準備があるので気にせず居間でゆっくりしながら、時間が許す限り話し相手になってくれればいいと言った。
時間がかかる作業なので、帰りたくなったら帰ってOKと。
しばらくは別部屋で会話を楽しんでいたが、友人も自分もできるなら手伝うと言ってくれ、快く、というか是非に!という感じでお願いした。
2年目の自分でも手こずる“選別作業”だが、軽く見る箇所や大体の大きさを教えるとみるみる内に作業を進めていった。
覚えが、早い。飲み込みが、早い。作業も、早い。

夜中に2時間ほど談笑をしながら、2人共手を止める事はせず“選別作業”を終えた。
お互いの仕事上の悩みや、何とも言えないバカ話や、色んな話をした。
そして、丑三つ時、友人は帰路に着いた。
あっという間の時間で、いつもなら必ず睡魔に襲われ1度は仮眠を取る作業がスムーズに完了した。

友人に献上した2022年のキュウリ
この年はキュウリ豊作でした!

友人見送り後、「よっし!今日は調子がいいぞ!」と意気込んだのも束の間、1人になるとすぐに睡魔に襲われ、少々仮眠。
凄いな、と思った。
他人の力、友の力、楽しい時間。いつもとは違う環境。
アドレナリンでも出てんのかな?と思いつつ、作業を再開するのでした。

次は、【ししとう栽培】2022年8月で。
何だかんだありながら、7月も無事終了を迎え8月へ。体力的にもキツくなってくる時期、何も問題が起きなければいいけど…


それでは、また。

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