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(2年目の記録)2022.9月

大型台風

9月初め、早々から嫌な天気予報が目に留まる。大型台風接近予報だ。
勢力を維持したまま、じわじわと遅い速度で接近中。台風情報が日々気になる中、いつも通り収穫・出荷と作業をしていく。(内心穏やかではない)
台風情報が出だすと、その進路と勢力そして速度が気になるばかりだ。
日本から外れてほしい、勢力が衰えてほしい、来るなら速度よ上がれ。と願う。
とにかく一刻も早く天気予報から姿を消してほしいと願わずにはいられない。

ただ、実の状態はすこぶる良かった。こんな時に台風か、、、
でも昨年も台風が来たが、全滅し絶望する様な状況にはならなかったので、ほんの少しは(大丈夫かも)と考えなくもなかった。といっても、勢力次第だが。
そして、来るくる予報から4日程経ち速度の遅い大型台風は少しばかり勢力を増し接近していた。

台風対策の為にできること、といったら“直撃前に全収穫”と“誘引”作業くらい。
2日前に誘引作業をし、前日に全畝収穫。その日の夜〜朝方にかけ通過。
誘引に関しては、せっかく良い実が成っていたので無理な支柱止めをしてストレスを与えたくはなかったが、枝折れ等を考えると致し方なかった。
ソルゴー(防風対策用の植物)も剪定をした。背丈が高過ぎたのと、今年に限ってはスズメバチが何故かソルゴーに沢山寄ってきていたので、その対策のためでもあった。が、台風通過前日には姿が全く見られなかった。

夜、海側からの強風。雨は少なめ。
風と雨音を感じながらの夜中の出荷作業。出荷時にはほぼ風も落ち着いていた。
室内には被害はなく、風の吹き込みもなかった。
屋外に関しては、多少小物が移動していたがほぼ変化なし。上陸後に速度が上がり勢力も徐々に弱まったためと思われた。
良かった、、、とにかく大きな被害がなくて本当に良かった。

畑の状況はというと、苗が倒されたということはなく苗や支柱が多少斜めになり、1本支柱が折れた程度で済んだ。
気に掛かっていた“実落ち”は、全くなし。一安心だった。
ただ、台風の影響か?直後の実の成りは少なめで成長も鈍化した様に思われた。
収穫した実自体に再度“軸腐れ”や害虫被害が多発し、選別作業にかなり支障が出て苦戦を強いられた。

超大型台風

9月中旬に入り、少々体調落ち気味だったので無理せず作業を1日休み体力温存。
相変わらず、害虫被害には悩まされていたが薬剤は使用せず。
薬剤を使用すれば解決できた問題かもしれなかったが、前に使用した際の準備のしんどさや精神的に気を使うのと、不慣れなせいで時間もそれなりにかかるので行動に移す気にはなれなかった。
それよりも追肥など、他の作業に時間を割くので精一杯だったのだ。

そして、中旬も半ば。
今度は、“超”が付く大型台風の接近情報が天気予報に入ってきた。
(これはやばい、、、)
これまでにない勢力と進路予想で、諦めムードへ突入。弱まったとしても、大型…
しかも、直撃コース。明日、無事収穫しその後出荷できる事を祈るしかなかった。

翌日、超大型台風襲来の前の全畝収穫!そして、ソルゴーも再度剪定。防風対策のための植物を剪定?と思われるかもしれないが、超大型台風に対してきっとソルゴーでは太刀打ちできないし、逆にシシトウ苗に悪影響を及ぼすかもしれないと思っての剪定。(結果は後ほど)

その日の夜。
出荷準備中はいつも睡魔に襲われるが、緊張と少々の恐怖で全く睡魔は現れず、順調といっていいのか?徹夜にはなったが準備は無事完了。
翌朝、風が酷くなる前に集荷場へ。
それにしても、台風の速度が遅すぎる…。最近の大型台風あるあるかと。
そして、恐れていた最悪な“直撃進路”が確定。

出荷後、昼間に仮眠をし、夜中は寝付けず。勢力を維持したまま速度も変わらず鈍足状態で上陸。通常上陸すると勢力は弱まり速度は増すのだが、、、“超”大型ともなると今までのルールはお構いなしかい。ただ、その後少々速度を上げ通過。
翌日も、通過し終わったとは言えんほど豪雨と風。“超”なので、暴風域もデカい。

圃場の状態はというと、、、

ほぼ、全畝なぎ倒されていた
通路側に倒れかかってきており、通れない箇所も多数
赤線:畝間の通路
画像乱れ:動画より抽出のため(まだ強風域中)
ガッツリ倒れている苗も…
一見奥の方は大丈夫そうに見えて、実は支柱や枝が折れている状態

初旬に来た台風とは桁が違った。
苗はなぎ倒され枝が折れ実が落ち、支柱はほぼ根本や途中から折れ、周りの簡易柵も半分ほど倒れ、ソルゴーも半分以上倒壊。
とにかく、下記を実施。
 全苗、仮立て直し
 支柱、仮支柱立てと補強
 柵、立て直し+入口網留め直し
 ソルゴー、倒壊分完全に倒す
実に関しては、落ちはしたものの多量ではなかったのでそこだけは少々安堵要素。

超大型台風通過後、雨風は落ち着き終始曇り空。
夕方からは、降雨と時折風。 夜は時折強風。(吹き戻し)
朝には、晴天。
この日は、夜中の吹き戻しで再倒壊した苗の立て直しと、圃場内外の清掃作業。
完全倒壊や支柱破損等で危険な苗4本の修復作業。 後は、草取り。
とにかく修繕や修復の日が、しばらく続いたのでした。

一難去ってまた一難、さらにまた一難

9月中旬に多大な被害に遭い、どうにか立て直そうと四苦八苦。
圃場だけではなく、もちろん家にも多少の被害があった。車庫上部の一部が剥がれかけていたので、道路に落ちる前に撤去。(後に修繕し取付完了)
倉庫の雨樋が吹き飛んでいて、とりあえず洗浄し保管。(これも後に取付完了)
その他、外の片付けはしていたつもりだったがあれこれと吹き飛んでおり、使用不可の物は廃棄し使用可の物は洗浄。

ただ、母屋にこれといった被害がなかったので一安心だった。かなり古いボロ屋なので、瓦が飛んだり天井から雨漏りやゴミが降ってくると想像していたからだ。
そしてこれらの台風を経験して分かった事がある。海側からの風には強く田側からの風には弱い様だということ。
年々台風も大型化しつつ予想を超えるパターンにもなりつつ、今後も十分に注意せねばと思った。(怖いなぁ)

畑作業は苗と支柱の修繕をしながら、通常の作業(収穫・出荷)をこなしていった。
昨年よりも数苗しか増やしていないのに、今年は何だかしんどい。確かに歳も取ったが、たったの1年でこんなにもしんどく感じるだろうか?と思う程。
しかし、実の状態はいい感じだった。ただ、台風の影響か?傷が少し多め。
と、少々気になることはありながらも順調に進んでいた。

が、下旬の後半。
また一難やって来た。 「うどん粉病」の発生だ。

<うどん粉病> 簡単説明

主に葉にうどん粉を撒いた様に白いカビが発生し、生育が阻害され葉色が黄化
酷くなると茎や実にも発生し、枯死する可能性もあり

原因)土の中にいる糸状菌
   株が弱っている時に発生しやすい
   越冬し、翌年も被害を及ぼす可能性大
予防)水はけを良くし根を強く育てる
   風通しと日当たりのいい場所で育てる
   肥料の与え過ぎには注意
対処)病葉の取り除き
   薬剤散布、重曹・酢・木酢液・竹酢液のスプレー散布

実について)食しても問題なし(人体に影響はないとされている)
      ただ、味は落ちると言われている(自分は気付かなかった)

これは、昨年も栽培後半で悩まされた症状だ。また今年もか、と思うも、台風被害で苗も大ダメージを受けていたので、あのまま全滅をせずここまで復活できた事にもっと喜んでも良かった、と今は思う。
ただ、「うどん粉病」発生と同時に、傷や虫害も増えてきたので困った。

その後、見つけ次第病葉を取り除いていたが、徐々に「うどん粉病」は広がっていった。
担当者へ台風後の苗・実の状態について相談をした。
 苗)倒れを修復するも葉が黄色 → 病気か栄養不足
 実)台風後から虫害増加 → 最近他野菜でも虫被害増加、薬剤散布にて対応
との、回答だった。

色艶は良いものの、傷や虫喰い跡あり(自宅またはお裾分け用)

現地確認に来る気配はなかった。が、超大型台風の後でもあり、他ではもっと甚大な被害が出て対応が大変なのかもしれないと思った。
月末にはほんの少しばかりだが、傷や虫害も減少傾向にある様に感じた。

白彼岸花と強風で振り回された跡がうかがえる蔦
2022年9月末撮影

と、かなり心身共に疲れた9月。
ちょこっと癒しの画像。
彼岸花は、毎年タネも植えていないし全く管理もしていないけれど必ずどこかしこに生え、綺麗な花を咲かせます。子供の頃は“毒”があると聞き、とても怖い花だと思い込んでいましたが、今では季節を感じさせてくれる癒しの花となりました。

次は、【ししとう栽培】2022.10月で。
そろそろ栽培も終盤に突入。


では、また。

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