(2年目の記録)2022.10月
台風被害
10月に入り、変わらず実に傷や虫害があったものの収量は少しUPしていた。
選別作業には苦労したが、どうにか出荷はできていた。
が、初旬前半は持ち込んだ出荷日には自分以外出荷をしている人がいなかった。
たまたま別日に出していたのかもしれないが、おそらく皆9月中旬の“超大型台風”の被害で片付けや立て直しからの苗の復活に時間を要していると思われた。
自分は小さな圃場で数も少ないが、他の生産者の方はそれなりに大きな範囲と本数を育てているので、影響も大きかっただろうし、その後の作業は自分とは比べ物にならない程の大変さだろうと想像できた。
初旬も後半に入ると、ようやく他の生産者の方の出荷された箱が多数目に付き安堵。
ただ、1番よく話をし気にかけてくれていた方は今季の出荷を断念したと連絡があった。残念な事ではあったが、それは生産者本人が現場や苗の状態を見て決断する事なので「頑張って」とか「後少し頑張りましょう」などと、安易には言えなかった。
言ったところで、自分が手助けに行ける余裕なんてものも持ち合わせていないのだから。
そして、ご家族の介護をされながらの栽培だったのを知っていたので、自分としては無理をせずいい機会と思い、少しばかりゆっくりして欲しかったので…
「お疲れ様でした」
という気持ちになった。
収量減
10月中旬になり、成長が鈍化し収量も減ってきた。
9月から発生していた“うどん粉病”は、10月に入っても継続して発生している。
病葉を見付けては、廃棄・廃棄の取り除き作業。株元は通気性よく下葉を取り除いていたつもりだったが、ダメだった。
おそらく、9月の台風被害でなぎ倒された影響で、根にダメージが残っていたのだと思う。修復し立て直し、ゆっくりではあるが成長していた苗を見て“完全復活”をしたと思いたかったんだと思う。
確かに再度根付き“復活”はしたものの、決して“完全”ではなかったということ。
そして、その後の自分の対応も完璧ではなかったというのもある。
追肥もしたが、固形ではなく液肥の方が良かったのかもしれない。根にダメージがあるなら、いくら根先に混ぜ込んだ所で上手く吸収できなかっただろう。
液肥なら葉面散布で葉から栄養が吸収でき、即効性もあったはずだ。
と、今なら考える。 けど、2022年はそんなこと思いもしなかった。
もしかしたら、水分不足もあったかもしれない。
週一位で降雨はあったものの、晴れ間や曇りの日が多かった。10月でもまだ日中は気温が高く暑い日は多い。
ただ、自分の中では“水やり”にとても慎重だった。水の与え過ぎでの“根腐れ”を心配していたからだ。
植物の“根”は生命線。 根を枯らしてしまっては、全てがダメになる…そういう考えがあり、与え過ぎよりも少々不足の方がいいとも思っていた。それに、自畑は特に奥側(山側)に行くにつれ排水性が悪くなる。
更には、昨年(2021)の栽培でほぼ“水やり”をしていなくても良い感じに育ってくれたという経験があったのも大きい。
が、毎年同じ事を繰り返せる程、自分にはまだ技量が備わっていなかった。
そして、天候も畑の状態も、苗自体も毎年全く同じなんてことはない。
それが、少しずつ少しずつ身に染み始めた年でもあった。
そろそろ
10月下旬、うどん粉病も全体に広まってきた。結局、薬剤散布はしなかった。
黒みを帯びた実も多くなり、収量も更に減。 出荷日数も減ったが、まだ継続していた。下旬ともなると、自分以外には他1人しか出荷をしていなかった。
おそらく、もう1人の生産者の方は10月いっぱいで出荷を終了させるのではなかろうかと思われた。
なぜなら、自分以外の生産者の方の多くが10月に入るとシシトウ栽培から→菜花栽培へとシフトしていくからだ。
自分は使用できる畑がないので、菜花の栽培はしていない。
それに、まだ冬場にも栽培をする体力も余裕もなかった。とにかく、2年目のシシトウ栽培を無事に完了させたいとの思いだった。
収量もかなり減ってきたので、そろそろかな。
他の生産者であれば、出荷しないだろうというような少量でも自分は出荷をしている。迷惑かもしれないが、自分としては売値を知りたいのだ。
ま、栽培をスタートした昨年(2021)が本当に酷いものだったので、比べようがないとも思うが、今年(2022)も然程良いとは言えなかった。
むしろ、昨年の方が一時期跳ね上がったりもしたが、今年は然程驚く様な変動はなかった。
なんか、始めた時期がそもそも失敗だった様な気もする。
ただ、出荷云々は置いといても、シシトウや野菜の栽培は楽しい!今まで知らなかった世界に飛び込み、視野が少しは広がり見る目も感じ方も変わってきた。
それだけでもやり始めた意味があった。
後は、飽き性の自分がどれだけ継続して栽培ができるか!?と思っている。
次は、【ししとう栽培】2022.11月で。
そろそろ終盤。あと一息だ。