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研究計画書完成までのプロセス〜どのように先行研究を読むか〜

こんにちは。
心理系大学院予備校 ココロアップアカデミーです。

今回も前回に続き、研究計画書の作成のプロセスの解説です。
先行研究を手元に集めたら、自身の研究計画書を作成するために、どのように論文を読解するか、お話ししていきます。

論文の探し方がわからない方は、前回をご参考に ↓

本格的に心理学の論文を読むのは、卒業論文作成作業の時が初めてという方がほとんどだと思います。他学部の方は、心理学の論文を見たことさえないという方もいますが、ご安心ください!!

論文全てを理解する必要はありません。
要するに、研究計画書の作成の際に、必要なところをピックアップすればいいのです。

研究計画書に多くの時間を取られると、筆記試験を対策する時間が少なくなってしまいます。
研究計画書をゼロから1人で十分に仕上げることは難しいといえます。
 本予備校では、研究計画書の相談は回数無制限で実施しています。
1人で悩まれている方は、ぜひとも入校をご検討ください(心理系大学院受験予備校KoKoRo UP Academy(ココロアップアカデミー))。

では、今回のお話。

【ポイント】
心理学における研究論文は、
・「タイトル」「要約」「問題」「目的」「方法」「結果」「考察」「引用・参考文献」という構成になっています。
・論文の構成によっては、【問題と目的】【結果と考察】というようにまとまっていることもあります。
・各構成に何が書かれているかを知っていると、自分が知りたいことがどこに書かれているか推測することができます。
・各構成の中で、必要とする部分だけをじっくり読んで、あとは読み飛ばしでもOK。これが、効率的な読み方となります。

・タイトル
 タイトルでは、誰を対象にどんなことを調べたかが端的に示されています。より具体性を持たせるために、サブタイトルをつけることもあります。受験における研究計画書も基本的にはタイトルを書きますので、参考になります。

・要約
 要約には、その研究の目的や方法、結果や考察が書かれています。400字程度で書かれており、その論文の中心的な内容となっています。英語で記載されていることもあります。まず、要約を読み、重要な点をおさえて、全体を読みすすめると理解がしやすいでしょう。

・問題
 問題には、その研究の歴史や、関連する事柄、すでに明らかになったことや課題などが論じられています。また、多くの先行研究が引用され、研究に関連する概念の説明もされています。さらに、研究の「目的」につながるための情報であり、その目的の妥当性や意義を示しています。

・方法
 方法には、研究対象の属性や人数、時期や場所、研究材料が書かれています。量的研究の場合、使用された尺度や分析方法も示されています。質的研究の場合も、インタビューの様式や質問項目、分析方法が示されています。研究計画書の方法を検討する際には、先行研究の方法は参考になります。

・結果
 結果には、方法によって出された分析データが示されています。基礎統計から検定の結果や図や表が記載されています。結果の内容は、複雑な分析によるものもあり、また研究計画書には結果を書くことはありませんので、すべて理解する必要はありません。しかし、研究計画書の分析方法と同様のものを用いる場合は手順を把握しておくため、目を通しておいたほうがよいでしょう。

・考察
 考察には、結果から導き出された結論が書かれています。目的が確かめられたかどうか、結果の意味していることはなにか、仮に目的の仮説が証明されないとしたら、どのような要因が影響していたのか、といったことが述べられています。また、その研究での問題点や今後の研究課題なども書かれており、研究計画書作成のヒントにもなることがあります。

研究計画書のタイトル決めや、書き出しは、
・「タイトル」
・「要約」
・「問題・目的」

が、

方法論や、化説では、
・「方法」
・「考察」

が、大いに参考になります。

「結果」は、統計知識が必要となるので、統計が苦手な人は無理に理解する必要はありません。

どれくらいの数を集め、読めばいいかですが、
目安として、
参考になる先行研究は5本、そのうちキーになるものが2本あれば、研究計画書を作成できます。

シリーズで、ご紹介してきた「研究計画書完成までのプロセス」は、次回で一旦終了となります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


心理系大学院受験予備校KoKoRo UP Academy(ココロアップアカデミー)では随時 無料相談受け付けており、定期的に心理フェスタを行っています。
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