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誰がわたしの心の傷に寄り添うのか…。vol.6


わたしの自己防衛能力

夫は、元同僚女と外出していたと話していたが、宿泊を含む、というところはまさに、寝耳に水だった。そういうことなら話は別だ。
もうこの婚姻関係を継続することは出来ない。
いつ裏切られるのかわからない、信用ならない人と一緒にいるのは、精神的にわたしの身がもたない。
自分の心を守るために、わたしの自己防衛能力も発動した。
あの救急車の上にのってる赤いのが、ピーコンピーコン頭の中で回り始めた。

宿泊した回数と日にちを夫にきいたが、そのうちの一日は、わたしの実父の命日であった。泣けてくる。こんなにもわたしは大事に思われていなかったのか。

我ら3人、根がまじめ。

わたしはプロフィールにあるように給食室のおばちゃん先生をしている。
この4月から転職して、新しく隣の市の保育園給食室で働いていた。
朝も今までより早く、距離もちょい遠く、そして仕事内容も任せられることが前職よりも増えていた。
慣れない業務を務めるために、夜の9時には就寝する日々を送っていた。

そして、長女は大学の課題と別に漢字検定2級の勉強をしていて、毎夜机に向かっていた。お主、頑張っておるな、とその背中を応援していた。
高校生の次女も部活を終えて帰ってくると、夜の8時を過ぎる。土曜日も部活。久しぶりお休みの日曜日の朝に、急に帰ってきた父親。
様子のあやしい両親たち。さすがに気をもんでいることだろう。

ただただ毎日、3人でまじめに生きていただけなのに、こんなことがあるんだなぁ…。それを考えると初めて涙が出た。

他者の課題と、わきまえろ!

夫も、帰りが遅くなるまで、なぜ恋愛感情のない元同僚といっしょにいるのか。とっとと解散しろ。そもそも何故二人で会うのか。
元同僚仲間みんなで、というわけでもなく…何故二人で。
帰れない時間になったのならば、ネットカフェなり、カラオケボックスなり、始発を待てるところで降ろせばいいではないか。
駅で降ろして野宿しろとは言えないだろうが、この世の中、
始発まで時間をつぶすところは、いくらでもあるだろう。
そもそもそんなことは相手が考えることだ。
他者の課題に首を突っ込むな。

単身赴任から戻ってきたら、キャンプに行ったり、温泉に行ったりしようとそれなりに考えていた計画もあったが、泡に消えた。もう無理だ…。
軽率な二人の行動のおかげで全てが白紙になった。


イカれたモラハラ男、助演男優賞ノミネートか⁉

土足でずかずか踏み込んできた、相手のイカれたモラハラ男の態度にも、
たいへん腹がたっていた。
おまえ、わたしの人生になんにも関係ないよな!
完全なるモブキャラめ! 主役を食ってきやがる!
助演男優賞ねらっとんのか!!!
...と、こいつにこそ精神的苦痛を受け、慰謝料を請求したいところだが、はて、、、待てよ。
このイカれ男の追跡のおかげで二人の悪行が赤裸々になったのではないか。
しかも隠していた?宿泊の事実まで浮き彫りにしてくれたのではないか。
イカれたモラハラ男とずっと思ってきたが、彼こそが真のMVP男なのではないか?

嫌な思いはしたが、ここは水に流そう。

と、思うわけない。苦痛は苦痛だ。

しかし、この男に日々の平穏が訪れることを、
わたしは祈りのひとつとして取り入れてみよう。そうも思っている。

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