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下肢の支持性アップとは?

荷重をかけることが怖い…
体重をかける感じすら分からない…
体重をかけるとぐにゃぐにゃする…
カクンと膝が抜けそう…

じゃあ筋力をアップしようと、筋トレをしてみたりします。
もちろん筋力が向上することで、立位や歩行が安定する人もいます。

可動域もそうですね。股関節や膝関節の伸展制限があれば、可動域を改善しようとROM訓練をしますよね。

筋力や可動域は大切です。
でも、筋力低下や可動域制限が改善しても、立位や歩行での荷重時の不安定さや不安感が残る方もいます。

また荷重に対する不安が強かったり、実際に荷重に対して支持性が不足している状態で荷重訓練や歩行訓練をすることで、上肢で手すりにしがみついたり、体幹を健側に傾けたり、病前とは異なる戦略での立位・歩行パターンが定着してしまうこともありますよね…


今回は動画を通じて、どのように支持性アップをを目指していくのかを一緒に考えていきましょう!!


「荷重」「支持」ってそもそも何?
という方は以下の記事がオススメです。


荷重・支持ってどうゆう意味?

よく使う「荷重」や「支持」って実際の所、どんな意味なんでしょうか?

goo辞書では下記のような意味になっています↓

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【用語の整理】

荷重:構造物の全体または部分に加わる力
支持:ある状態が崩れないように維持する

ことです。

「立位における下肢の支持性」は、
下肢にかかる上半身の重さ(荷重)に対して、転ばないよう保持できる能力


「どのような姿勢であれ、転んでいなければ支持している」

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支持:ある状態が崩れないように維持する

ということであれば、上記の3つの姿勢は支持している、と言えます。

でも僕たちセラピストの考える良い立位、といえば真ん中の姿勢になるはずです。

いわゆる左右対称で下腿・大腿・体幹が直立に並ぶ(支持基底面上に各パーツの重心位置が並ぶ)のが何となく良い姿勢のイメージですよね。


でもなんでそれが良いんでしょうか?


見た目のアライメントだけを修正しても、患者さんによっては
「傾いている感じがする」
「倒れそう」
「怖い」
と、すぐにお尻を引いたり、健側への逃避的な姿勢が出現したり、上肢で手すりへのしがみつきが強くなったりする方もいます。


良い姿勢、今回では良い立位や良い立脚期のための下肢の支持というのは、外から観察できる骨アライメント・関節角度だけではないようです。

さらに前述したように教科書的な筋力や可動域は必要な要素ですが、それだけでは十分とは言えません。

他にどんな要素が必要になるでしょうか?

そこを考える必要があります。


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