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実践編:脳卒中後の足底の痺れの考察と介入アイデア

脳卒中の患者さんのリハ介入で悩むことの多い「痺れ」について今回は考えていきたいと思います。

痺れは、直接目に見えず、患者さんの主観的な訴えでしか判断ができません。また脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアのように障害部位がある程度特定でき、障害部位にストレスをかけないような姿勢や動作指導にて対応できる運動器疾患と異なり、脳卒中の方の痺れは、口頭での質問から痺れの有無や部位は評価できたとしても、痺れの解釈や介入に悩むことが多いのではないでしょうか?

もちろん、運動器疾患でも慢性的な痺れの場合には、機械的ストレスだけではなく心理・情動面への介入が必要なこともありますし、医師による外科的・内科的な治療が必要な場合もあります。病院でのリハであれば、医師の見解や治療方針の確認は必須です。

ただ生活期においては痺れはありながらも、ADLはある程度行えている場合、積極的な痺れへの治療は行わず、ひどくなったら相談してね、という場合もあります。

臨床場面で、痺れを訴える脳卒中患者さんがいた場合、私たちセラピストは何ができるのでしょうか?痺れをどう解釈し、どのような介入ができるでしょうか?

今回は2人の患者さんの動画を通じて、一緒に考えていきたいと思います。

この記事では、いわゆる脊髄損傷や脊髄炎や脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなど明らかな神経の損傷や圧迫などがない場合についての「脳卒中後の痺れ」について考えていきたいと思います。


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